『母の待つ里』(ははのまつさと)は、浅田次郎による日本の小説。小説新潮に2020年3月号から2021年2月号まで連載され、2022年1月25日に新潮社より単行本が刊行された[1][2]。
2024年にテレビドラマ化された[3]。
あらすじ
「法事で帰省する」と秘書に伝えて松永徹は東北の駅に降り立った。独身のまま50代を過ぎて大企業の社長になった松永の、四十数年ぶりの里帰りであった。「実家の母」は初めて会う人であったが、松永を温かくもてなしてくれた。
妻から離婚届を突き付けられた室田精一も、医師の古賀夏生も、一人で同じように駅に降り立った。それぞれ、カード会社のプレミアムクラブ特典のホームタウン・サービスを利用して、過疎の村に来たのである。村で会う人たちの、幼馴染に再会したかのような挨拶にとまどいながらも「ふるさと」を堪能する。
サービスを数回利用した松永は、急に思い立ち予約の電話をするが、ペアレンツ終了の知らせを受ける。それは「実家の母」がどういう人であったかを知ることになるのだった。
登場人物
- 松永徹(まつなが とおる)
- 出世に無欲だったが、大手食品会社の社長になった。結婚の機会を逃し独身。
- 室田精一(むろた せいいち)
- 定年退職し、熟年離婚する。娘二人はそれぞれ家庭を持っている。
- 古賀夏生(こが なつお)
- 大学病院准教授まで務めたベテラン医師。認知症の母を亡くしたばかり。
- 小林雅美(こばやし まさみ)
- 高校教師。室田精一の妹。
- ちよ
- ホームタウン・サービスのペアレンツ。
書誌情報
テレビドラマ
2024年3月15日に特集ドラマとして制作されることがNHKから発表された[3]。2024年8月16日と8月23日20時15分 - 21時44分にBSプレミアム4Kで、9月21日と9月28日21時 - 22時29分にBSで2話ずつ放送される予定である[4]。全4話。主演は中井貴一[3]。
キャスト
ゲスト
スタッフ
- 原作 - 浅田次郎『母の待つ里』
- 脚本 - 一色伸幸
- 音楽 - 渡邊崇
- 文楽人形監修 - 桐竹勘十郎
- 演出 - 森義隆、阿部修英(テレビマンユニオン)
- プロデューサー - 石井永二(テレビマンユニオン)
- ゼネラルプロデューサー - 杉田浩光(テレビマンユニオン)
- 制作統括 - 高城朝子(テレビマンユニオン)、訓覇圭(NHK)
放送日程
話数 |
放送日 |
演出
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NHK BSP4K |
NHK BS
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第1話 |
8月16日 |
9月21日(予定) |
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第2話 |
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脚注
外部リンク