玉川上水駅(たまがわじょうすいえき)は、東京都立川市と東大和市にある、西武鉄道・多摩都市モノレールの駅。駅番号は、西武鉄道がSS33[1]、多摩都市モノレールはTT17[2]。
西武鉄道の拝島線と、多摩都市モノレールの多摩都市モノレール線が乗り入れ、接続駅となっている。
所在地は、西武鉄道が立川市幸町六丁目、多摩都市モノレールが東大和市桜が丘四丁目である。
歴史
駅構造
西武拝島線の橋上駅舎と多摩都市モノレールの改札口が南北方向の自由通路を挟んで位置し、同一平面で乗り換えできる。自由通路は西武拝島線ホームを跨ぎ、両線の駅出入口として機能する他、立川市側と東大和市側を結ぶ歩行者通路にもなっている。
現在の駅構造となった契機は、1998年(平成10年)の多摩都市モノレール開業である。それまで西武拝島線は駅の西側において芋窪街道と踏切による平面交差(現在の多摩都市モノレール・自由通路の直下)となっており、ホームは踏切脇[注 1](現在よりホームの位置は東側・東大和市駅寄り)に設置されていた。駅舎は芋窪街道に面した南口[注 2](立川市側)と駅前ロータリーに面した北口(東大和市側)があった[注 3][注 4]。多摩都市モノレールの建設と同時に芋窪街道は踏切横断による慢性的な渋滞を緩和させるために拡幅されて線路の下をくぐり、西武拝島線の駅は移設[注 5]・橋上化され、新設された多摩都市モノレールの駅舎と連結された。
西武鉄道の駅としては現在でも以前の旧駅舎が残されている非常に珍しい駅でもあり、駅南側に1989年の駅ホーム2面3線化時に建てられた前駅舎の建物が残されている。その建物は「玉川上水駅」駅看板は剥がされ、旧券売機売り場だった跡地はシャッターで閉鎖されているものの、1998年3月のダイヤ改正時のものと思われる時刻表のみは、現在でも掲示されたままとなっており、下り拝島行きホームより目視で確認することができる。なお、この建物横の旧改札口のあった場所は現在駐輪場となっている。この建物自体は駅舎の機能は失ったあとも西武鉄道の敷地内の一つとして残されているものと思われている。
西武鉄道
島式ホーム2面3線の橋上駅であり、中線の両側をホーム(2・3番ホーム)で挟む形になっている。駅番号はSS33。
東側に玉川上水車両基地があり、始発・終着駅にもなっている。当駅から拝島方面は武蔵砂川 - 西武立川間を除き単線となっており、日中は6本のうち2本が当駅止まりになっている。また、ダイヤの乱れ等発生時に、当駅で打ち切り運転する場合がある。拝島延伸時に設置されたゼロキロポストが、1番線ホーム中央付近にある。
2018年3月より12月まで、『ぐでたま』とのコラボレーションキャンペーンとして、一部の駅名標における表記が「ぐで玉川上水駅」となっていた[5][6]。
のりば
ホーム |
路線 |
方向 |
行先 |
備考
|
1
|
拝島線
|
下り
|
拝島方面
|
|
2
|
(当駅止まりの降車ホーム)
|
3・4
|
拝島線
|
上り
|
萩山・小平・西武新宿方面
|
3番ホームは主に当駅始発
|
-
西武線駅入口 (2020年5月)
-
西武線改札口 (2014年4月)
-
西武線ホーム (2009年8月)
-
『ぐで玉川上水駅』の駅名標
-
改装前の駅入口 (2016年2月)
多摩都市モノレール
相対式ホーム2面2線の高架駅。
のりば
-
多摩都市モノレール駅舎 (2020年5月)
-
多摩都市モノレール入口 (2014年4月)
-
多摩都市モノレール改札口 (2022年現在は ファミリーマートが セブン-イレブンになっている。2014年4月)
利用状況
- 西武鉄道 - 2023年度の1日平均乗降人員は38,665人である[西武 1]。
- 西武鉄道全92駅中22位。
- 多摩都市モノレール - 2023年度の1日平均乗降人員は23,740人である[モノ 1]。
- 多摩都市モノレール全19駅の中では多摩センター駅に次いで第4位。
年度別1日平均乗降人員
各年度の1日平均乗降人員は下表の通り。
年度別1日平均乗降人員[乗降データ 1][乗降データ 2][乗降データ 3]
年度
|
西武鉄道
|
多摩モノレール
|
1日平均 乗降人員
|
増加率
|
1日平均 乗降人員
|
増加率
|
1997年(平成09年)
|
30,114 |
|
未開業
|
[備考 1]1998年(平成10年)
|
29,779 |
−1.1%
|
7,283 |
|
1999年(平成11年)
|
29,040 |
−2.5%
|
8,781 |
20.6%
|
2000年(平成12年)
|
31,366 |
8.0%
|
13,857 |
57.8%
|
2001年(平成13年)
|
32,146 |
2.5%
|
15,581 |
12.4%
|
2002年(平成14年)
|
31,831 |
−1.0%
|
16,197 |
4.0%
|
2003年(平成15年)
|
31,918 |
0.3%
|
16,852 |
4.0%
|
2004年(平成16年)
|
34,259 |
7.3%
|
17,085 |
1.4%
|
2005年(平成17年)
|
34,608 |
1.0%
|
17,268 |
1.1%
|
2006年(平成18年)
|
35,928 |
3.8%
|
17,997 |
4.2%
|
2007年(平成19年)
|
37,246 |
3.7%
|
18,792 |
4.4%
|
2008年(平成20年)
|
38,365 |
3.0%
|
19,614 |
4.4%
|
2009年(平成21年)
|
38,766 |
1.0%
|
19,872 |
1.3%
|
2010年(平成22年)
|
39,131 |
0.9%
|
20,329 |
2.3%
|
2011年(平成23年)
|
38,342 |
−2.0%
|
20,096 |
−1.1%
|
2012年(平成24年)
|
39,225 |
2.3%
|
20,811 |
3.6%
|
2013年(平成25年)
|
40,393 |
3.0%
|
21,432 |
3.0%
|
2014年(平成26年)
|
40,571 |
0.4%
|
21,487 |
0.3%
|
2015年(平成27年)
|
41,861 |
3.2%
|
22,567 |
5.0%
|
2016年(平成28年)
|
42,159 |
0.7%
|
23,327 |
3.4%
|
2017年(平成29年)
|
42,441 |
0.7%
|
23,841 |
2.2%
|
2018年(平成30年)
|
42,827 |
0.9%
|
24,569 |
3.0%
|
2019年(令和元年)
|
42,416 |
−1.0%
|
24,696 |
0.5%
|
2020年(令和02年)
|
[西武 2]29,750 |
−29.9%
|
[モノ 2]17,085 |
−30.8%
|
2021年(令和03年)
|
[西武 3]33,445 |
12.4%
|
[モノ 3]19,935 |
16.7%
|
2022年(令和04年)
|
[西武 4]37,552 |
12.3%
|
[モノ 3]23,158 |
16.2%
|
2023年(令和05年)
|
[西武 1]38,665 |
3.0%
|
[モノ 1]23,740 |
2.5%
|
年度別1日平均乗車人員(1956年 - 2000年)
近年の1日平均乗車人員推移は下記の通り。
年度別1日平均乗車人員
年度
|
西武鉄道
|
多摩都市 モノレール
|
出典
|
1956年(昭和31年)
|
89
|
未開業
|
[東京都統計 1]
|
1957年(昭和32年)
|
263
|
[東京都統計 2]
|
1958年(昭和33年)
|
256
|
[東京都統計 3]
|
1959年(昭和34年)
|
196
|
[東京都統計 4]
|
1960年(昭和35年)
|
201
|
[東京都統計 5]
|
1961年(昭和36年)
|
211
|
[東京都統計 6]
|
1962年(昭和37年)
|
329
|
[東京都統計 7]
|
1963年(昭和38年)
|
484
|
[東京都統計 8]
|
1964年(昭和39年)
|
599
|
[東京都統計 9]
|
1965年(昭和40年)
|
887
|
[東京都統計 10]
|
1966年(昭和41年)
|
2,992
|
[東京都統計 11]
|
1967年(昭和42年)
|
3,734
|
[東京都統計 12]
|
1968年(昭和43年)
|
4,140
|
[東京都統計 13]
|
1969年(昭和44年)
|
4,799
|
[東京都統計 14]
|
1970年(昭和45年)
|
5,403
|
[東京都統計 15]
|
1971年(昭和46年)
|
5,615
|
[東京都統計 16]
|
1972年(昭和47年)
|
6,082
|
[東京都統計 17]
|
1973年(昭和48年)
|
6,751
|
[東京都統計 18]
|
1974年(昭和49年)
|
7,107
|
[東京都統計 19]
|
1975年(昭和50年)
|
7,503
|
[東京都統計 20]
|
1976年(昭和51年)
|
7,929
|
[東京都統計 21]
|
1977年(昭和52年)
|
8,885
|
[東京都統計 22]
|
1978年(昭和53年)
|
9,688
|
[東京都統計 23]
|
1979年(昭和54年)
|
10,126
|
[東京都統計 24]
|
1980年(昭和55年)
|
10,616
|
[東京都統計 25]
|
1981年(昭和56年)
|
11,134
|
[東京都統計 26]
|
1982年(昭和57年)
|
11,488
|
[東京都統計 27]
|
1983年(昭和58年)
|
11,514
|
[東京都統計 28]
|
1984年(昭和59年)
|
11,545
|
[東京都統計 29]
|
1985年(昭和60年)
|
11,956
|
[東京都統計 30]
|
1986年(昭和61年)
|
12,759
|
[東京都統計 31]
|
1987年(昭和62年)
|
13,544
|
[東京都統計 32]
|
1988年(昭和63年)
|
13,989
|
[東京都統計 33]
|
1989年(平成元年)
|
14,167
|
[東京都統計 34]
|
1990年(平成02年)
|
14,644
|
[東京都統計 35]
|
1991年(平成03年)
|
15,260
|
[東京都統計 36]
|
1992年(平成04年)
|
15,660
|
[東京都統計 37]
|
1993年(平成05年)
|
16,066
|
[東京都統計 38]
|
1994年(平成06年)
|
15,956
|
[東京都統計 39]
|
1995年(平成07年)
|
15,582
|
[東京都統計 40]
|
1996年(平成08年)
|
15,452
|
[東京都統計 41]
|
1997年(平成09年)
|
15,414
|
[東京都統計 42]
|
[備考 1]1998年(平成10年)
|
15,312
|
3,705
|
[東京都統計 43]
|
1999年(平成11年)
|
15,046
|
4,433
|
[東京都統計 44]
|
2000年(平成12年)
|
16,348
|
6,993
|
[東京都統計 45]
|
年度別1日平均乗車人員(2001年以降)
年度別1日平均乗降人員[乗降データ 1][乗降データ 2]
年度
|
西武鉄道
|
多摩都市 モノレール
|
出典
|
2001年(平成13年)
|
16,663
|
7,829
|
[東京都統計 46]
|
2002年(平成14年)
|
16,490
|
8,126
|
[東京都統計 47]
|
2003年(平成15年)
|
16,541
|
8,441
|
[東京都統計 48]
|
2004年(平成16年)
|
17,742
|
8,556
|
[東京都統計 49]
|
2005年(平成17年)
|
17,935
|
8,652
|
[東京都統計 50]
|
2006年(平成18年)
|
18,685
|
9,010
|
[東京都統計 51]
|
2007年(平成19年)
|
19,096
|
9,443
|
[東京都統計 52]
|
2008年(平成20年)
|
19,509
|
9,867
|
[東京都統計 53]
|
2009年(平成21年)
|
19,663
|
10,006
|
[東京都統計 54]
|
2010年(平成22年)
|
19,650
|
10,205
|
[東京都統計 55]
|
2011年(平成23年)
|
19,279
|
10,097
|
[東京都統計 56]
|
2012年(平成24年)
|
19,705
|
10,442
|
[東京都統計 57]
|
2013年(平成25年)
|
20,273
|
10,766
|
[東京都統計 58]
|
2014年(平成26年)
|
20,341
|
10,769
|
[東京都統計 59]
|
2015年(平成27年)
|
20,967
|
11,288
|
[東京都統計 60]
|
2016年(平成28年)
|
21,107
|
11,667
|
[東京都統計 61]
|
2017年(平成29年)
|
21,240
|
11,942
|
[東京都統計 62]
|
2018年(平成30年)
|
21,419
|
12,310
|
[東京都統計 63]
|
2019年(令和元年)
|
21,207
|
12,361
|
[東京都統計 64]
|
2020年(令和02年)
|
|
[モノ 2]8,560
|
|
2021年(令和03年)
|
|
[モノ 3]10,000
|
|
2022年(令和04年)
|
|
[モノ 3]11,620
|
|
2023年(令和05年)
|
|
[モノ 1]11,899
|
|
- 備考
- ^ a b 1998年11月27日、多摩モノレール開業。
駅周辺
立川市と東大和市との境にある。また、武蔵村山市の南東端および小平市の西端も近い。
北口
北方に団地が広がっており、立正佼成会付属佼成霊園、東大和南公園の他、小平方には東京都立東大和療育センターがある。
南口
駅名の由来である玉川上水に面しており(上水に架かる清願院橋が駅前広場の役割を果たしている)、両岸に整備されている緑道を散策したり、ジョギングをする人が多い。
教育施設
バス路線
玉川上水駅北口
- 1番乗り場
- 2番乗り場
- 番号無し
- MMシャトル:村山温泉かたくりの湯(イオンモールむさし村山経由)
- MMシャトル:武蔵村山市役所前
- ちょこバス:東大和市駅
- くるりんバス:西武立川駅北口
- くるりんバス:上水営業所
- 臨時直行:ベルーナドーム(試合開催日のみ運行)
- 高速バス乗り場
玉川上水駅南口
- 1番乗り場
- 立18-1:立川駅北口(青柳新道経由)
- 立20-1:立川駅北口(立飛本社前経由)
- 立21:立川駅北口(熊野神社前経由)
- 立21-2:立川駅北口(立飛東門経由)
- 立90:立川駅北口(立川市役所経由)
- 玉19:応現院(急行)
- 直行:立川競輪場
- 2番乗り場
玉川上水駅入口
- 北方向
- 玉10・立22・立23:村山団地
- 玉13:芋窪
- 玉12-1:イオンモールむさし村山
- 玉12-2:武蔵村山病院
- MMシャトル:村山温泉かたくりの湯(イオンモールむさし村山経由)
- MMシャトル:武蔵村山市役所前
- 南方向
- 立22:立川駅北口
- 立23:立川駅北口(玉川上水駅経由)
- 玉10・玉12-1・玉12-2・玉13・MMシャトル:玉川上水駅
隣の駅
- 西武鉄道
- 拝島線
- ■拝島ライナー(上りは乗車専用)・■急行・■準急・■各駅停車
- 東大和市駅 (SS32) - 玉川上水駅 (SS33) - 武蔵砂川駅 (SS34)
- 多摩都市モノレール
- 多摩都市モノレール線
- 桜街道駅 (TT18) - 玉川上水駅 (TT17) - 砂川七番駅 (TT16)
脚注
注釈
- ^ 芋窪街道からホームに侵入して不正乗車する者も見られた。
- ^ 2008年10月現在も芋窪街道の工事に際して設置された仮駅舎が残っている。
- ^ 駅舎改築前は新宿線の井荻駅などと同様にホームと駅舎間連絡専用の構内踏切があったが、橋上駅舎化に伴い階段・エスカレーター・エレベーターが設置されたため、廃止された。
- ^ 当初は立川市側の南口が主要改札口として機能しており、東大和市側の北口は朝の通勤・通学時間のみの臨時改札口であった。東大和側の東大和市側に公団住宅や都営住宅の建設に伴い駅前ロータリーが整備された後、芋窪街道の工事に際して駅事務室のあった南口駅舎は仮駅舎に改築・縮小され、北口の駅舎は駅事務室などが増築され、主要改札口の地位は南北で逆転した。
- ^ 移設によって駅東側の土地に玉川上水車両基地の機能強化の余地が生じた。
出典
- 私鉄の統計データ
- 東京都統計年鑑
- 西武鉄道の1日平均利用客数
- 多摩都市モノレールの1日平均利用客数
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、 玉川上水駅に関連するカテゴリがあります。
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