知念 慶(ちねん けい、1995年3月17日 - )は、沖縄県島尻郡南風原町出身のプロサッカー選手。Jリーグ・鹿島アントラーズ所属。ポジションはフォワード、ミッドフィールダー。
経歴
プロ入り前
小学校1年生の時に兄が地元の少年サッカークラブに入団した事をきっかけに、自身も入団しサッカーを始める[1]。当時のポジションはDFであった。その後中学を経て知念高校に進学。高校3年次には関東の強豪大学の練習に参加をするが、「規律や厳しさに自分は順応できないだろう」という判断から進学は見送った。インターハイ後には受験勉強の為一旦サッカー部を引退したが、1ヶ月程で復帰した[1]。
高校卒業後沖縄を離れ、愛知学院大学に進学。入学後に同校サッカー部監督・境田雅章に「サッカー部に入りたい」と直訴し、身体能力テストと練習参加を経て正式に入部した。最初はBチームからのスタートであったが、試合で結果を残し1年次の12月にAチームに合流を果たす。2年次には東海学生サッカーリーグ戦で得点王になる活躍を見せるなど、以後はコンスタントに成績を残し、ベストイレブンや大学選抜にも選出された[1]。
川崎フロンターレ
2017年、川崎フロンターレに加入[2]。4月1日、J1第5節のベガルタ仙台戦でプロデビューを果たした[3]。10月4日、ルヴァンカップ準決勝のベガルタ仙台戦にてプロ初ゴールを決めた。10月25日、天皇杯準々決勝の柏レイソル戦で公式戦初先発を果たし、10月29日、J1第31節の柏レイソル戦ではリーグ初得点を決めた[4]。
2018年、開幕戦のジュビロ磐田戦では1トップとして先発出場[5]。同年は出場機会を大きく増やし、自己最多のリーグ戦27試合に出場した。
2019年、第3節よりスタメンの座を掴むとJ1第5節の松本山雅FC戦[6] から第8節の湘南ベルマーレ戦にかけて4試合連続ゴールを記録[7]。ルヴァンカップ・準々決勝1stレグの名古屋グランパス戦ではVAR導入後第1号となるゴールを決めた[8]。
大分トリニータ
2020年、大分トリニータに期限付き移籍[9]。プロ入り後最多のリーグ戦29試合に出場したが、監督・片野坂知宏の戦術への適応に時間を要し、3得点にとどまった[10]。
川崎フロンターレ復帰
2021年、川崎に復帰[11]。9月26日、第30節の湘南ベルマーレ戦では決勝点を決めて、チームの首位キープに貢献した[12]。
鹿島アントラーズ
2023年、鹿島アントラーズへ完全移籍で加入することが発表された[13]。2月18日、J1開幕節の京都サンガF.C.戦からスタメンで出場し、移籍後初ゴールを決めた。
2024シーズンは、開幕前のキャンプでボランチの柴崎岳が負傷し、監督のランコ・ポポヴィッチが知念をボランチに起用したところ持ち味のデュエルを発揮。そこからボランチにコンバートされ、リーグ戦33試合に出場。デュエル勝利数はリーグ最多の138回となり、シーズン終了後にはMFとして自身初のJリーグベストイレブンを受賞[14]。また、沖縄県出身の選手がベストイレブンに選出されるのは初めてであった[15]。
エピソード
- 2018年にサポーターから知念の個人チャントが披露された(原曲・炎のファイター)。このメロディはかつて川崎に在籍した同郷の我那覇和樹のチャントとして使用されていたもの[16]。
- 父と母は「よろこびがあるように」という願いを込めて、命名した[17]。
- 子供の頃から海が好きで、シュノーケリングや釣りをしていた。
- 南風原町立南風原文化センターには同町の歴史の展示と共にサイン入りのスパイクが置いてある。
プレースタイル
主にFW(センターフォワード、ウィング)として起用される。
身体能力が高く、無理が利くストライカーである。前線から守備をこなす献身性だけでなく、ポストプレーやシュート、ヘディング、どれも高いレベルで備える万能型である。フィジカルが強く、パンチ力のあるシュートができ、ミドルシュートでゴールを陥れることができる。
しかし、鹿島アントラーズのランコ・ポポヴィッチ監督により2024年シーズンからボランチにコンバートされた。佐野海舟とコンビを組んでスタメンに定着。FW時代の屈強なフィジカルと空中戦の強さを生かし、ずば抜けたデュエル勝利数でJ1のデュエル王となっている。
所属クラブ
個人成績
国内大会個人成績 |
年度 | クラブ | 背番号 | リーグ |
リーグ戦 |
リーグ杯 | オープン杯 |
期間通算 |
出場 | 得点 |
出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
出場 | 得点 |
日本
| リーグ戦 |
リーグ杯 | 天皇杯
|
期間通算
|
2017 |
川崎 |
20 |
J1 |
4 |
1 |
2 |
1 |
3 |
0 |
9 |
2
|
2018 |
27 |
4 |
2 |
1 |
4 |
3 |
33 |
8
|
2019 |
21 |
5 |
1 |
1 |
3 |
0 |
25 |
6
|
2020 |
大分 |
9 |
29 |
3 |
1 |
0 |
- |
30 |
3
|
2021 |
川崎 |
20 |
22 |
4 |
1 |
0 |
3 |
0 |
26 |
4
|
2022 |
27 |
7 |
0 |
0 |
1 |
1 |
28 |
8
|
2023 |
鹿島 |
13 |
21 |
5 |
4 |
0 |
0 |
0 |
25 |
5
|
2024 |
33 |
3 |
1 |
1 |
3 |
0 |
37 |
4
|
通算 |
日本 |
J1
|
184 |
32 |
12 |
4 |
17 |
4 |
213 |
40
|
総通算
|
184 |
32 |
12 |
4 |
17 |
4 |
213 |
40
|
その他の公式戦
- 2018年
- 2019年
- FUJI XEROX SUPER CUP 1試合0得点
- 2022年
- FUJIFILM SUPER CUP 1試合0得点
タイトル
クラブ
- 川崎フロンターレ
個人
選抜歴
脚注
出典
関連項目
外部リンク
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J1 |
1990年代 |
- 93: 三浦知良, ディアス
- 94: 武田修宏, 高木琢也
- 95: 福田正博, 三浦知良, ストイコビッチ, 森島寛晃
- 96: 三浦知良, ストイコビッチ, 岡野雅行
- 97: 中山雅史, エムボマ
- 98: 中山雅史, 柳沢敦
- 99: ストイコビッチ, 黄善洪
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2000年代 |
- 00: ツゥット, 中山雅史, 西澤明訓
- 01: ウィル, 柳沢敦
- 02: エメルソン, 高原直泰, 中山雅史
- 03: エメルソン, ウェズレイ, 久保竜彦
- 04: エメルソン, マルケス, 大黒将志
- 05: アラウージョ, 佐藤寿人
- 06: ワシントン, マグノ・アウベス
- 07: ジュニーニョ, バレー
- 08: マルキーニョス, 柳沢敦
- 09: 岡崎慎司, 前田遼一
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2010年代 |
- 10: 前田遼一, ケネディ
- 11: ケネディ, ハーフナー・マイク
- 12: ウイルソン, 佐藤寿人, 豊田陽平
- 13: 大迫勇也, 大久保嘉人, 川又堅碁
- 14: 大久保嘉人, 宇佐美貴史, パトリック
- 15: 大久保嘉人, 宇佐美貴史, ドウグラス
- 16: 小林悠, レアンドロ
- 17: 興梠慎三, 小林悠, 杉本健勇
- 18: ジョー, ファン・ウィジョ
- 19: ディエゴ・オリヴェイラ, 永井謙佑, 仲川輝人, マルコス・ジュニオール
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2020年代 |
- 20: エヴェラウド, オルンガ
- 21: 旗手怜央, レアンドロ・ダミアン, 前田大然
- 22: チアゴ・サンタナ, エウベル, マルシーニョ
- 23: アンデルソン・ロペス, 大迫勇也, 武藤嘉紀
- 24: アンデルソン・ロペス, 大迫勇也, 武藤嘉紀, 宇佐美貴史, 知念慶
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J2 |
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J3 |
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ベストイレブン(GK - DF - MF - FW) - JCB |