神戸都市圏
神戸都市圏(こうべとしけん)は、兵庫県神戸市を中心都市とする周辺自治体を含む都市圏。阪神工業地帯と同様に大阪府大阪市を中心都市とする大阪都市圏と合わせて阪神都市圏、さらに京都府京都市を中心都市とする京都都市圏を加えて近畿大都市圏(京阪神)と見なされることも少なくない。 定義神戸市の北西側に位置する北播磨地域の一部(三木市、小野市、加東市)、神戸市の西側に位置する東播磨地域の全域(明石市、加古川市、高砂市、稲美町、播磨町)および神戸市が圏域となる。なお、神戸市の北東側に位置する阪神北地域の全域(伊丹市、宝塚市、川西市、三田市、猪名川町)、神戸市の東側に位置する阪神南地域の全域(尼崎市、西宮市、芦屋市)は大阪都市圏となる。 周辺市町では高砂市を除き昼夜間人口比率が100を下回る。核となる神戸市は東灘区を筆頭に主に大阪市への17万人の人口流出があるが、東播磨地域をはじめとする周辺市町などから21万人が流入する。流入超過となり、昼間人口指数は103%と、都市圏の中心都市・就業地として機能している[2]。 都市圏の人口は、隣接する大阪都市圏との関係で、定義により大きく異なる。通勤や通学を基準とした例として、大阪都市圏が存在する前提の定義である「相対都市圏」では約230万人で日本第6位、大阪都市圏が存在しないと見た場合の定義である「絶対都市圏」では約273万人の人口を擁し日本第4位。(いずれも2000年国勢調査に基づく)。
国土交通省人口10万人以上で昼夜間人口比率が1以上である、神戸市を核都市として都市圏を設定する。神戸市への通勤通学者が全通勤通学者の5%以上または500人以上の市町村を範囲とする[3]。 特徴1930年代前半までは世界4大海運市場の一つで証券取引所も置かれた日本の産業経済の中枢であったが、河港から海港へ生まれ変わった大阪港の伸展や、1930年代後半からの戦時統制=東京一極集中政策の継続により勢いを失った。 それでも神戸港のアジア最大のハブ港としての地位は揺るがず、1973年から1978年まで海上コンテナ取扱個数世界一を誇るなど、1890年代から1990年代前半までの約100年間、東洋最大の港湾、世界屈指の貿易港として栄えた。 ただし、コンテナ取扱個数は1982年に香港、1985年に高雄、1986年にシンガポール、1992年に釜山にそれぞれ抜かれており、東アジアにおける地位は既に低下し始めていた[4]。そして、1995年の阪神・淡路大震災で港湾施設に大打撃を受け、日本国内における地位も低下した。2010年に大阪港とともに阪神港として国際コンテナ戦略港湾に選定され、2014年に神戸港埠頭株式会社と大阪港埠頭株式会社を統合して阪神国際港湾株式会社が発足したが、同社の本社所在地は神戸市であり(神戸国際会館20階)、依然として日本屈指の港湾、西日本最大の港湾としての威厳を国内外に示している。 マスコミテレビサンテレビは、かつてはびわ湖放送・奈良テレビ放送・テレビ和歌山と同様にテレビ東京(旧:東京12チャンネル)の番組を大量に購入して放送していたが、1982年にテレビ大阪が開局して以降は、同局の放送エリアとの兼ね合いで京都放送と同様に大半のテレビ東京系の番組を打ち切った。神戸都市圏の地ではテレビ大阪の直接受信は困難であり、テレビ東京系の番組を見る場合はJ:COM 神戸・三木やJ:COM 神戸・芦屋などのケーブルテレビ会社に加入するのが一般的である。なおテレビ大阪には放送対象地域を兵庫県と京都府まで拡大する計画があるが実現していない。 脚注
関連項目外部リンク
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