2020年東京オリンピックのフェンシング競技
2020年東京オリンピックのフェンシング競技(2020ねんとうきょうオリンピックのフェンシングきょうぎ)は、国際フェンシング連盟(FIE)の管轄のもと、2021年7月24日から8月1日まで千葉市の幕張メッセBホール(国際展示場9–11ホール)で開催された。五輪のフェンシングは1896年の第1回大会から継続して実施されている[1]。 実施種目男女フルーレ、エペ、サーブルの3種目の個人戦・団体戦の計12種目が実施される。前回までの3大会では男女とも団体戦は3種目中2種目のみ実施されており、個人戦と合わせて10種目であったため、2種目の増加となる。 団体戦の出場国には2021年4月のFIE公式チームランキング[2]1位~4位の国と5位~16位で地域ごとの最上位(アジア・オセアニア、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカ)の計8か国が選出される。5位~16位にチームが含まれていない地域がある場合は、5位以下で出場権を得ていない最上位の国が地域に関係なく出場権を獲得する[3]。試合は1チーム3名による総当たり戦で、3分×9セットの競技時間内に45点を先取するか、相手より多く得点したチームが勝利する。競技時間を終えて同点の場合は1点先取の延長戦(1分)を行う。両者無得点の場合は延長戦に先立って行われる抽選の結果により勝者を決める。8セット目までは、3分を経過する前にどちらかのチームの得点がセット数×5点に達すると次の選手に交代するので、試合は必ず9セット目まで行われる。出場選手はリザーブの選手と理由の如何に関わらず交代することができるが、リザーブの選手と交代した時点で、その選手は以降の試合には出場することはできない[4]。 個人戦には団体戦の出場国から3名ずつ(計24名)のほか、非出場国から1.2021年4月のFIE公式個人ランキングを基に地域ごとに計6名(アジア・オセアニア、ヨーロッパ:2名、アフリカ、南北アメリカ:1名)、2.地域別予選を通じて計4名(各地域から1名ずつ)の計34名が出場する[3]。1つの国からの出場選手は、各種目3名(団体戦出場国)または1名(団体戦非出場国)となる。試合は3分×3セットの競技時間内に15点を先取するか、相手より多く得点した選手が勝利する。同点の場合は団体戦と同様の延長戦を行い、勝者を決める。 団体戦、個人戦ともにトーナメント方式で競われる。準決勝の敗者同士が3位決定戦により銅メダルを争うほか、団体戦のみ準々決勝の敗者が5位~8位決定戦に出場し、最終順位を決定する。(個人戦で準々決勝以前に敗れた選手の順位は、敗れたラウンドごとに大会のシード順により決定する) 開催国の日本は開催国枠の8枠をランキング等で得た出場枠と合わせて、各個人種目の出場選手数が3名又は1名になるように割り振ることができる。開催国枠を割り振った結果、出場選手が3名となった種目では9番目の出場国として、団体戦にも出場できる。もし、開催国枠が使い切れずに余る場合は、余った出場枠は招待枠として使用される。日本はFIEランキングにより、女子フルーレ団体戦(個人戦3名)とその他の5種目の個人戦(1名ずつ)の出場権を確保した。日本フェンシング協会は開催国枠を男子エペ、男子フルーレ、男子サーブル、女子サーブルに2枠ずつ割り振ったため、団体戦のリザーブを含め合計21名の選手が女子エペを除く団体戦5種目と個人戦6種目に出場する[5]。 参加国団体戦のリザーブの選手を含めて261名の選手が出場した。
競技日程午前の部(M)は9時又は10時開始、夕方の部(E)は18時又は18時30分開始の予定である[6][7]。
競技結果開催国枠[注釈 1]で男子エペ団体に出場した日本は準々決勝で当時、世界ランキング1位[8]であったフランスを破ると準決勝と決勝も勝利し、オリンピックのフェンシング競技では日本初の金メダルを獲得した。(メダル獲得は2008年大会男子フルーレ個人の太田雄貴、2012年大会男子フルーレ団体以来、3度目)その他の日本勢では、男子フルーレ団体と男子フルーレ個人に出場した敷根崇裕が準決勝に進出したが、いずれも準決勝と3位決定戦で敗れメダル獲得はならなかった。 国・地域別のメダル獲得数
備考脚注
出典
外部リンク
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