2020年東京オリンピックの近代五種競技[1](2020ねんとうきょうオリンピックのきんだいごしゅきょうぎ)は、国際近代五種連合(UIPM)が管轄し、2021年8月に行われたオリンピックの近代五種競技。会場は東京スタジアムと武蔵野の森総合スポーツプラザ(いずれも東京都調布市)。前回同様、男女個人戦のみの実施となる。フェンシング(ランキングラウンド、ボーナスラウンド)、200m自由形、障害飛越、レーザーラン(射撃5的+800メートル走を4回)を実施し、メダルが決まる。フェンシングランキングラウンドを除く、全種目を同じ日に東京スタジアムで実施するため、観客は移動せずに全競技を観戦することができる[2][3]予定であったが、新型コロナウィルス感染拡大の影響により無観客となった。
出場選手
今大会の近代五種競技には男女各36名が参加。1つの国からは男女各2名まで参加できる。開催国日本からは男女各1名の参加が保証されているが[4]、アジア・オセアニア選手権(アジアからは上位5名(ただし1カ国からは1名のみ)に出場権が与えられる)にて、岩元勝平[5]と髙宮なつ美[6]が出場権を獲得したため、開催国枠は世界ランキングからの出場枠に変更された。また、世界ランキングにより島津玲奈も出場権を獲得した[7]ため、日本からは合わせて3名の選手が出場する。
男子
[8]
女子
[8]
競技形式
[1][13][14]
- フェンシング…エペのルールで行われる。勝率(勝利数)により得点が与えられる。
- ランキングラウンド…1分間1本勝負で総当り戦を行う。両者ノーポイントの場合は両者負けとして扱われる。勝率7割(本大会では25勝)を250ポイントとして、1勝ごとに6ポイントずつ増減した得点が与えられる。
- ボーナスラウンド…ランキングラウンドの成績下位から30秒1本勝負のパラマストーナメントを行う。両者ノーポイントの場合はランキングラウンド成績上位者の勝ちとして扱われる。1勝するごとに1ポイントが与えられるが、ランキングラウンド1位の選手がボーナスラウンドで勝利した場合は2ポイントが与えられる。(前回では45秒1本勝負で行われていた。)
- 水泳…200m自由形を行う。2分30秒を250ポイントとして、1/2秒ごとに1ポイントずつ増減した得点が与えられる。(前回では1/3秒ごとに1ポイントずつ増減していた。)
- 馬術…貸与馬による障害飛越(12障害15飛越)を行う。満点を300ポイントとして、減点方式により得点が与えられる。
- レーザーラン(射撃、ラン)…レーザーピストルを用いた射撃(5的・10m)と800m走を交互に4回ずつ実施する。射撃は5的命中するか50秒経過すると800m走に移ることできる。13分20秒を500ポイントとして、1秒ごとに1ポイントずつ増減した得点が与えられる。馬術までの合計得点による成績上位者から1ポイント1秒に換算して時差スタートするため、ゴールした順番が最終順位となる。
競技日程
競技日程 [2][15]
日付
|
8/5
|
8/6
|
8/7
|
男子
|
FRR
|
|
S
|
FBR
|
RSJ
|
L-R
|
女子
|
FRR
|
S
|
FBR
|
RSJ
|
L-R
|
|
FRR = フェンシングランキングラウンド、S = 水泳、FBR = フェンシングボーナスラウンド、RSJ = 馬術(障害飛越)、L-R = レーザーラン(ゴールした順で最終順位を決定)
競技結果
男子(上位8名)
順位
|
選手
|
NOC
|
水泳[16] タイム (pts)
|
フェンシング[17] RR[18]+BR[19] 勝利数 (pts)
|
馬術[20] タイム (pts)
|
レーザーラン[21] タイム (pts)
|
合計[22]
|
1
|
ジョゼフ・チューン
|
イギリス
|
1:54.87 (321)
|
25+1 (252)
|
75.37 (286)
|
11:17.53 (623)
|
1482 OR
|
2
|
アハメド・エル=ゲンディ
|
エジプト
|
1:57.13 (316)
|
18+1 (209)
|
82.54 (284)
|
10:32.47 (668)
|
1477
|
3
|
チョン・ウンテ
|
韓国
|
1:57.23 (316)
|
21+0 (226)
|
84.76 (289)
|
11:01.84 (639)
|
1470
|
4
|
チョン・ジンファ
|
韓国
|
1:57.85 (315)
|
23+1 (239)
|
80.20 (293)
|
11:21.95 (619)
|
1466
|
5
|
マルチン・ブラフ
|
チェコ
|
2:07.19 (296)
|
16+0 (196)
|
80.78 (300)
|
10:30.13 (670) OR
|
1462
|
6
|
アダム・マロシ
|
ハンガリー
|
1:59.50 (311)
|
20+0 (220)
|
83.06 (297)
|
11:07.43 (633)
|
1461
|
7
|
バランタン・プラド
|
フランス
|
2:00.73 (309)
|
19+3 (217)
|
82.05 (270)
|
10:38.89 (662)
|
1458
|
8
|
ヤン・クフ
|
チェコ
|
2:02.32 (306)
|
23+0 (238)
|
86.07 (294)
|
11:23.76 (617)
|
1455
|
女子(上位8名)
メダリスト
国・地域別のメダル獲得数
順
|
国・地域
|
金
|
銀
|
銅
|
計
|
1 |
イギリス (GBR) |
2 |
0 |
0 |
2
|
2 |
エジプト (EGY) |
0 |
1 |
0 |
1
|
リトアニア (LTU) |
0 |
1 |
0 |
1
|
4 |
ハンガリー (HUN) |
0 |
0 |
1 |
1
|
韓国 (KOR) |
0 |
0 |
1 |
1
|
合計 |
2 |
2 |
2 |
6
|
備考
脚注
注釈
- ^ a b c d 同じ国から他に2名の選手が出場権を獲得したことにより、出場選手から外れた選手が生じた。
- ^ a b c 他の大会で出場権を獲得していた選手がいたため、世界ランキングにより再配分された。
- ^ a b 招待枠は割り当てられなかったため、世界ランキングにより再配分された。
出典
外部リンク