プロジェクトは J. Lyons & Co. Ltd. が資金援助し、同社はEDSACのデザインに基づいた初の商用コンピュータ LEO I を開発した。1949年5月6日、EDSAC上で最初に動作したプログラムは、0から99までの整数の二乗の表を作るプログラムと[2]、素数のリストを作るプログラムであった。
18個の命令を備えていた。17ビットのショートワード先頭5ビットが命令コードだが、紙テープの文字コードをそのまま使い、ニーモニックの文字コードを命令コードとしていた。例えば "Add" 命令の命令コードは "A" の文字コードだった。その後に1ビットの未使用ビットをはさみ、10ビットのメモリアドレスがあり、最後の1ビットはオペランドがショートワードなのかロングワードなのかを指定する。
乗算器は数値を固定小数点数として扱い、その範囲は -1 ≤ x < 1 となるよう設計されている。すなわち、小数点は符号のすぐ後にある。アキュムレータは71ビット幅で、35ビットのロングワード同士の乗算を行っても切捨てが起きないよう設計されている。
また重要なこととして、以上のような技法を初めとした、本機の利用によって得られた経験と、具体的にそのプログラムとを The Preparation of Programs for an Electronic Digital Computer という書籍として公刊し、世界的に広く読まれた、ということが挙げられる。当時は米国の一部のコンピュータのように、軍や兵器や米国の安全に関与しているため秘密にすることが強要され知見が全く共有されなかった等といった例もあった中で、同書は世界的に「プログラミング」の実例を広めたのみならず、その後にプログラム内蔵方式(乃至、ノイマン型)コンピュータを設計する者への指針ともなったなど、広く世界に貢献した。
The Preparation of Programs for an Electronic Digital Computer by Professor Sir Maurice Wilkes, David Wheeler and Stanley Gill, Addison–Wesley, Edition 1, 1951[8]
^Professor David Barron, Emeritus Professor of the University of Southampton at a Cambridge Computer Lab seminar to mark the 60th anniversary May 6th 2009.
Nicholas Enticknap and Maurice Wilkes, Cambridge's Golden Jubilee — in: RESURRECTION The Bulletin of the Computer Conservation Society. ISSN 0958-7403. Number 22, Summer 1999.