ムハンマド(アラビア語: محمد; Muḥammad)は、ムスリム(イスラム教徒)の最も典型的な男性の名前。
イスラム教の唱導者である預言者ムハンマド・イブン=アブドゥッラーフ・イブン=アブドゥルムッタリブの名であることから、好んで名付けられ、言語によってはモハンマド、メフメト、モハマッド、モハマド、モハメドなどと発音が変化する(ただし、トルコでは男性のありふれた名前となっているメフメトに対し、預言者はムハンメドと発音して区別される)。
ムハンマドは、アラビア語で「賞賛する」「称える」を意味する حَمِدَ(ḥamida)のと語根を同じくする動詞派生形第2形の受動分詞で、「賞賛された、褒め称えられた者」を意味する。
ほぼ同じ意味の人名に「マフムード」(Maḥmūd)があり、そちらは動詞基本形の受動分詞である。同じ語根からなる比較級・最上級「アフマド」(Aḥmad)、「(アッラーを)称賛する者」という意味の「ハーミド」(Ḥāmid)なども、ムスリムに非常に好まれる名である。このうちアフマドは預言者ムハンマドの別名としてクルアーンで言及されており、ムハンマドという名に次ぐ勢いで人気が高い。またマフムードもイスラーム諸国では預言者ムハンマドの別名と信じられ命名されている。