ロサンゼルス・ギャラクシー(英: LA Galaxy)は、アメリカ合衆国のプロサッカークラブ。ホームタウンはカリフォルニア州ロサンゼルスカーソン。メジャーリーグサッカー所属。同じロサンゼルスをホームタウンとするロサンゼルスFCとの対戦はエル・トラフィコ (El Tráfico) と呼ばれる。
概要
1996年のメジャーリーグサッカー創設時から、籍を置くクラブのうちの一つ。チーム名の「ギャラクシー(銀河)」は、ロサンゼルスが多くのハリウッドの“スター”が集まる街であることに由来する。マスコットはコズモ(Cozmo)。
1996年から2002年まではアメリカンフットボールのスタジアムであった、ローズボウルをホームスタジアムとしていたが、2003年から、サッカー専用スタジアムを併設するスポーツコンプレックス、ホーム・デポ・センターに移転した。
2005年に同じホーム・デポ・センターをホームスタジアムとするクラブ・デポルティボ・チーヴァス・USAが誕生した。MLSではそれまでもローカルダービー的なものは存在したものの、同じスタジアムをホームにするクラブが誕生したのは、これが初めてであった。また、同じ2005年6月には、日本のJリーグクラブである横浜F・マリノスとプレシーズンマッチを行い、0-2で敗れている。
2007年1月12日、レアル・マドリードなどでプレーしたデビッド・ベッカムの加入が決定、7月よりチームに合流した。契約期間は5年と言われている。
5月14日にはイングランドのミドルスブラFCを退団した元ポルトガル代表DFアベル・シャヴィエルを自由移籍で獲得した。11月8日、元オランダ代表のルート・フリットが監督に就任した。
2008年、第1回パンパシフィックチャンピオンシップに出場。なお事前に行われた会見の場で、監督や主力選手は「初めてのハワイを満喫したい」「ハワイは本当に良いスポットだ」と観光に来たようなコメントをしていた。しかし、初戦でガンバ大阪に0-1で敗れ、3位決定戦に回り、シドニーFCに2-1で辛くも勝利し3位となった。
なおホーム戦においてはハーフタイムに観客前でギャラクシー選手を一人呼んでインタビューすると言う異色のイベントがある。
歴史
1995年に「ロサンゼルス・ギャラクシー」としてカリフォルニア州のロサンゼルスに創設し、翌年から行われるメジャーリーグサッカーに加盟した。
1996年は監督にドイツ系アメリカ人でアメリカ代表監督を務めたローター・オジアンダーを迎え、メキシコ代表のホルヘ・カンポス、プレミアリーグやブンデスリーガでのプレー経験があるコビ・ジョーンズらを獲得。西地区でレギュラーシーズン優勝し、プレーオフに進出。準決勝のサンノゼ・クラッシュ、決勝のカンザスシティ・ウィズをいずれも破り、MLSカップに進出。D.C. ユナイテッドと対戦したが延長戦の末、2-3で敗れた。
1997年はニューイングランド・レボリューションからFWウェルトンを獲得。開幕後8試合終了地点で1勝7敗と低迷し、オジアンダー監督は解雇され、エクアドル人コーチオクタビオ・ザンブラーノ氏が就任。その後順位は上昇し、西地区2位で終わる。8月のCONCACAFチャンピオンズリーグでは決勝まで勝ち進み、プリメーラ・ディビシオンのクルス・アスルを5-3で破り優勝した。MLSのプレーオフでは準決勝のダラス・バーン戦で敗退した。
1998年はUANLティグレスからルイス・エルナンデスを獲得。2年ぶりのレギュラーシーズン西地区優勝を果たし、勝ち点68で初のサポーターズ・シールドも受賞した。プレーオフ準決勝ではダラス・バーンと対戦し勝利したが、決勝のシカゴ・ファイアー戦で敗退した。
1999年はAリーグのボストン・ブルドッグスからサイモン・エリオットを獲得。5試合目でサンブラーノ監督を解任し、カリフォルニア大学ロサンゼルス校監督でアメリカU-20監督のシギ・シュミッド氏が就任。2年連続のレギュラーシーズン地区優勝を果たした。プレーオフでは準決勝のコロラド・ラピッズ、決勝のダラス・バーンをいずれも破り、1996年以来のMLSカップに進出。96年と同じD.C.ユナイテッドと対戦したが0-2で再び敗れた。CONCACAFチャンピオンズリーグに出場したが予選でクルブ・ネカクサにPKで負け敗退。
2000年はセビージャFCのデンマーク人FWミクローシュ・モルナールを獲得。西地区2位に終わる。プレーオフでは決勝のカンザスシティ・ウィザーズに敗れた。CONCACAFチャンピオンズリーグでは決勝のホンジュラス・リーグのCDオリンピアに勝利し優勝した。
2001年はカンザスシティからアレクシー・ララスを獲得。レギュラーシーズン地区優勝を果たした。プレーオフではMLSカップに出場したがサンノゼ・アースクエイクスに1-1で迎えたサドンデスで敗れた。
2002年はギリシャ・スーパーリーグ・PASヤニナFC所属のカルロス・ルイスを獲得。2年連続のレギュラーシーズン地区優勝を果たし、サポーターズ・シールドも受賞。プレーオフのMLSカップでニューイングランド・レボリューションを延長戦の末1-0で破り、チーム史上初となるリーグ制覇を果たした。シーズンMVPにカルロス・ルイスが選ばれた。
2003年は浦項スティーラースから洪明甫を獲得。しかしクラブは西地区4位に転落。プレーオフも準決勝でサンノゼ・アースクエイクスに敗れた。CONCACAFチャンピオンズリーグでは準々決勝でクルブ・ネカクサに2敗し敗退。
2004年はSKラピード・ウィーンからアンドレアス・ヘルツォークを獲得。8月18日にシュミッド監督を解任し、コスタリカ代表監督のスティーブ・サンプソン氏が監督に就任。西地区2位でレギュラーシーズンを終える。プレーオフの決勝で、カンザスシティに0-2で敗れた。シーズン終了後、ヘルツォークが引退を表明。
2005年はバイエル・レバークーゼンからランドン・ドノバン、アーセナルFCからパウロ・ナガムラを獲得。レギュラーシーズンは西地区4位に再び下降。しかしプレーオフでは勝ち進み、MLSカップではニューイングランドを1-0で破り、3年ぶり2度目となるリーグ制覇を果たした。
2006年は低迷し、6月6日にサンプソン監督を解任させ、カナダ代表監督のフランク・ヤロップが就任。しかし西地区5位に沈み、クラブ創設以来初めてプレーオフ進出を逃した。CONCACAFチャンピオンズリーグでは初戦でデポルティーボ・サプリサに延長戦の末敗れた。
2007年は特別指定選手制度でレアル・マドリードのデビッド・ベッカムを獲得、ミドルズブラFCからアベル・シャビエル、CDエスパーニャからホンジュラス代表で代表歴代最多得点を持つカルロス・パボンを獲得。しかしチームは5位と低迷し、2年連続でプレーオフ進出を逃した。ヤロップ監督がサンノゼに移籍したため、11月8日にルート・フリットが年俸200万ドルの3年契約で監督に就任。
2008年6月18日、フリット監督を批判しアベル・シャビエルが退団。8月にはフリット監督が辞任。代行として2007年に引退したコビ・ジョーンズコーチが就任し、8月18日にブルース・アリーナが監督に就任した。ランドン・ドノバンが得点王となる20得点を挙げるも、レギュラーシーズンを6位で終わり、3年連続でプレーオフ進出を逃した。
2009年はジャマイカン・ナショナルプレミアリーグ・ヴィレッジ・ユナイテッドFCからドノヴァン・リケッツを獲得。レギュラーシーズンで地区優勝を果たし、地位を取り戻したが、プレーオフのMLSカップでレアル・ソルトレイクに1-1で迎えた延長戦のPKで敗れた。
2010年は2年連続でレギュラーシーズン地区優勝を果たし、サポーターズ・シールドも受賞。プレーオフでは決勝でFCダラスに0-3で敗戦。2010-2011CONCACAFチャンピオンズリーグでは予選でプエルトリコ・アイランダーズに得失点差で負け、予選敗退となった。
2011年はトッテナム・ホットスパーFCからロビー・キーンを獲得。3年連続となるレギュラーシーズン地区優勝、さらに2年連続でサポーターズ・シールドを受賞。プレーオフではMLSカップまで勝ち進み、ヒューストンに1-0で勝利し6年ぶり3度目のリーグ制覇を果たした。2011-2012CONCACAFチャンピオンズリーグでは予選を突破したが準々決勝でトロントFCに敗北。
2012年はアル・ヒラルからクリスティアン・ヴィルヘルムソンを獲得。西地区4位に沈みプレーオフのトーナメント自動進出権を逃したが、西地区のワイルドカード争いでバンクーバー・ホワイトキャップスから2-1で勝ち取りトーナメント出場を果たす。勢いに乗ったギャラクシーはそのままMLSカップまで勝ち進み、ヒューストンを3-1で破り2年連続4度目のリーグ制覇を果たした。2012-2013CONCACAFチャンピオンズリーグでは予選を勝ち抜いたが、準決勝でCFモンテレイに敗れた。11月19日、デビッド・ベッカムが2012年シーズン限りで退団を発表。12月5日、ヴィルヘルムソンを来季の構想外として放出した。
2015年にはビジャレアルCFからジョバニ・ドス・サントスを獲得。同時にリヴァプールFCを退団したスティーヴン・ジェラードも加入した。しかしシーズンを通して低調な出来で西地区5位に終わった。
2018年、ズラタン・イブラヒモビッチがマンチェスター・ユナイテッドFCから加入した。
タイトル
国内タイトル
- MLSカップ:5回
- 2002, 2005, 2011, 2012, 2014
- MLS ウェスタン・カンファレンス
- 9回 (プレーオフ) 1996, 1999, 2001, 2002, 2005, 2009, 2011, 2012, 2014
- 8回 (レギュラーシーズン) 1996, 1998, 1999, 2001, 2002, 2009, 2010, 2011
国際タイトル
過去の成績
年
|
リーグ戦
|
ポジション
|
プレーオフ
|
USオープンカップ
|
試 |
勝 |
分 |
敗 |
得 |
失 |
点 |
レギュラー |
全体
|
1996
|
32 |
19 |
13 |
0 |
59 |
49 |
49 |
西1位 |
2位 |
準優勝 |
|
1997
|
32 |
16 |
16 |
0 |
55 |
44 |
44 |
西2位 |
4位 |
C-準決勝敗退 |
|
1998
|
32 |
24 |
8 |
0 |
85 |
44 |
68 |
西1位 |
1位 |
C-準優勝 |
|
1999
|
32 |
20 |
12 |
0 |
49 |
29 |
54 |
西1位 |
2位 |
準優勝 |
準々決勝敗退
|
2000
|
32 |
14 |
10 |
8 |
47 |
37 |
50 |
西2位 |
5位 |
準決勝敗退 |
準決勝敗退
|
2001
|
26 |
14 |
7 |
5 |
52 |
36 |
47 |
西1位 |
3位 |
準優勝 |
優勝
|
2002
|
28 |
16 |
9 |
3 |
44 |
33 |
51 |
西1位 |
1位 |
優勝 |
準優勝
|
2003
|
30 |
9 |
12 |
9 |
35 |
35 |
36 |
西4位 |
8位 |
C-準決勝敗退 |
準決勝敗退
|
2004
|
30 |
11 |
9 |
10 |
42 |
40 |
43 |
西2位 |
2位 |
C-準優勝 |
4回戦敗退
|
2005
|
32 |
13 |
13 |
6 |
44 |
45 |
45 |
西4位 |
9位 |
優勝 |
優勝
|
2006
|
32 |
13 |
13 |
6 |
44 |
45 |
45 |
西5位 |
9位 |
- |
準優勝
|
2007
|
32 |
11 |
15 |
6 |
37 |
37 |
39 |
西5位 |
11位 |
- |
3回戦敗退
|
2008
|
30 |
8 |
13 |
9 |
55 |
62 |
33 |
西5位 |
11位 |
- |
予選1回戦敗退
|
2009
|
30 |
12 |
6 |
12 |
36 |
31 |
48 |
西1位 |
2位 |
準優勝 |
予選1回戦敗退
|
2010
|
30 |
18 |
7 |
5 |
44 |
26 |
59 |
西1位 |
1位 |
C-準優勝 |
準々決勝敗退
|
2011
|
34 |
19 |
5 |
10 |
48 |
28 |
67 |
西1位 |
1位 |
優勝 |
準々決勝敗退
|
2012
|
34 |
16 |
12 |
6 |
59 |
47 |
54 |
西4位 |
8位 |
優勝 |
3回戦敗退
|
2013
|
34 |
15 |
11 |
8 |
53 |
38 |
53 |
西3位 |
5位 |
C-準決勝敗退 |
3回戦敗退
|
2014
|
34 |
17 |
7 |
10 |
69 |
37 |
61 |
西2位 |
2位 |
優勝 |
5回戦敗退
|
2015
|
34 |
14 |
11 |
9 |
56 |
46 |
51 |
西5位 |
9位 |
ノックアウトラウンド |
準々決勝敗退
|
2016
|
34 |
12 |
6 |
16 |
54 |
39 |
52 |
西3位 |
6位 |
C-準決勝敗退 |
準決勝敗退
|
2017
|
34 |
8 |
18 |
8 |
45 |
67 |
32 |
西11位 |
22位 |
- |
準々決勝敗退
|
2018
|
34 |
13 |
9 |
12 |
66 |
64 |
48 |
西7位 |
13位 |
- |
ベスト16
|
2019
|
34 |
16 |
3 |
15 |
56 |
55 |
51 |
西5位 |
8位 |
C-準決勝敗退 |
準決勝敗退
|
2020
|
23 |
6 |
4 |
12 |
27 |
46 |
22 |
西10位 |
20位 |
- |
-
|
2021
|
34 |
13 |
9 |
12 |
50 |
54 |
48 |
西8位 |
15位 |
- |
-
|
2022
|
34 |
14 |
8 |
12 |
58 |
51 |
50 |
西4位 |
8位 |
優勝 |
準々決勝敗退
|
平均観客動員
年
|
レギュラー シーズン
|
プレーオフ
|
1996 |
30,129 |
29,883
|
1997 |
23,626 |
26,703
|
1998 |
21,784 |
13,175
|
1999 |
17,632 |
21,039
|
2000 |
20,400 |
25,033
|
2001 |
17,387 |
28,462
|
2002 |
19,047 |
24,596
|
2003 |
21,983 |
20,201
|
2004 |
23,809 |
20,206
|
2005 |
24,204 |
17,466
|
2006 |
20,814 |
-
|
2007 |
24,252 |
-
|
2008 |
26,009 |
-
|
2009 |
19,379 |
26,187
|
2010 |
21,437 |
27,000
|
2011 |
23,335 |
21,171
|
2012 |
23,136 |
24,804
|
2013 |
22,152[1] |
27,000
|
2014 |
21,258 |
27,000
|
2015 |
23,392 |
-
|
2016 |
25,147 |
|
2017 |
22,243 |
-
|
2018 |
24,444 |
-
|
2019 |
23,205 |
|
2020 |
|
|
現所属メンバー
- 2017シーズン 基本フォーメーション
- 2023年8月26日現在
注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。
※括弧内の国旗はその他保有国籍、もしくは市民権を示す。
- 監督
ローン移籍
- in
注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。
- out
注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。
歴代監督
歴代所属選手
GK
DF
MF
FW
脚注
外部リンク