凍える牙
『凍える牙』(こごえるきば)は、乃南アサによる日本の小説である。 新潮社のレーベルである"新潮ミステリー倶楽部"の収録作として、書下ろしで刊行された。 概要第115回(1996年上半期)直木三十五賞を受賞した[1]。同回にノミネートされていた作品の中では、下馬評の高かった浅田次郎の『蒼穹の昴』が本命視された[誰に?]が、津本陽・渡辺淳一・平岩弓枝などの欠点を指摘する選考委員も少なくなく、本作も「推理小説」としては欠陥があると阿刀田高・渡辺淳一・平岩弓枝・五木寛之らから指摘されたものの、黒岩重吾・津本陽・田辺聖子・井上ひさしなどからは男女2人の刑事の関係性の描写力が高く評価され、受賞に至った[2]。 2001年には天海祐希主演で、2010年には木村佳乃主演でそれぞれドラマ化、2012年には韓国でソン・ガンホ、イ・ナヨン主演で映画化された。 あらすじ深夜のファミリーレストランで、客の男性の体が突如発火、炎上し死亡した。被害者の左足首には、犬に咬まれた様な咬み痕が残されていた。助けを求めていたことから、自殺の可能性は消され、捜査本部が組まれる。 機動捜査隊の刑事・音道貴子は、中年刑事の滝沢と組み捜査に当たるが、犬に噛み殺される事件が相次いで起こる。そして、捜査線上に浮かんだのは、「疾風(はやて)」と名づけられたウルフドッグだった。 登場人物
テレビドラマ2001年(NHK版)
2001年6月23日にHVサスペンス作品としてNHK BShiで、同年11月26日にNHK総合で放映された。
2010年(テレビ朝日版)2010年1月30日 21:00 - 23:06、テレビ朝日系列で『女刑事・音道貴子~凍える牙』のタイトルで放映された。視聴率は16.8%であった。
映画
ハウリング(ハングル: 하울링)のタイトルで韓国にて映画化、同国内では2012年2月に公開された。日本では同年9月に公開された。
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