大室 幹雄(おおむろ みきお、1937年6月12日[1] - )は、日本の歴史人類学者、日本の文芸評論家、文明評論家、中国文化評論家。
千葉大学名誉教授。
経歴
東京都出身。早稲田大学を卒業し、東京大学大学院修了。
その後高等学校教諭、山梨大学教授を経て千葉大学教授。退官後は千葉大学名誉教授[3]。
2004年(平成16年)に刊行『ふくろうと蝸牛 柳田国男の響きあう風景』により、同年度芸術選奨を受賞[4]。
著書
中国文化
中国史での都市の肖像・文明論
風景論
批評
- 『アレゴリーの墜落—大室幹雄評論集』 新曜社、1985年5月、364頁
- 『寅さんがタバコを吸わない理由(わけ) 現代映画習俗誌』 三省堂、1991年7月、233頁
- 『美術のありか 路傍から現代美術館まで』 せりか書房、2016年4月、244頁、ISBN 978-4796703505
翻訳
解説・寄稿
解説
- 内村剛介「生き急ぐ スターリン獄の日本人」 講談社文芸文庫、2001年6月
- 多木浩二「生きられた家—経験と象徴」 岩波現代文庫、2001年2月
- ロバート・ファン・ヒューリック『中国梵鐘殺人事件』(松平いを子訳、三省堂、1989年)
- ロバート・ファン・ヒューリック『中国鉄釘殺人事件』(松平いを子訳、三省堂、1989年)
寄稿
評価
ウェブ上において確認される、大室に対するまとまった評価を行っている評者を記す。
山形浩生
- 山形浩生は、自身のアイドルのうちの一人は、大室幹雄だと語っている[5]。「劇場都市」文庫解説もしている。
- 「寅さんがタバコを吸わない理由」などについてのエッセイ。CUT書評「櫻の園には帰れない」『CUT』1991年4月[6]
- 「監獄都市」などについてのエッセイ。CUT書評「都市に生きる人たちと、都市を読む人。」『CUT』1995年10月[7]
松岡正剛
「(前略)、大室さんは『劇場都市』『桃源の夢想』という大著をやすやすと発表すると、あたかも
学界や論壇の有象無象をその大著の前後の見返しで振り切るかのように、さらに『園林都市』『干潟幻想』『檻獄都市』『遊蕩都市』というふうに、もっと充実した大著を連打していった。いずれも三省堂である。それは、前人未踏のディスクールの森林に、まるで
ボロブドゥールや
アンコールワットのような複雑きわまりない
言語神殿を建設しつづけているようなものだった。あまりに稠密で巨大な思索の林立なのである。最初はなんとかついていこうとしたものの、ぼくもいつのまにか振り切られた。以来、どのように大室幹雄を取り戻すかということが、ぼくの他人に言えない課題になっていた。(中略)もし、誰もがその放置を続けていくというのなら、いつの日か、ぼくがまた大室幹雄の
密林に分け入ることになるのだが‥‥。」
脚注
参考文献
関連人物
関連団体
外部リンク