福田 敏男 (ふくだ としお、1948年 〈昭和 23年〉12月12日 [ 3] - )は、日本 のロボット研究者 [ 35] 。セル構造化ロボットシステム「CEBOT」[ 36] やブラキエーションロボットの提案者。IEEE ではアジア人初の会長を務め[ 5] [ 39] 、国際会議IROS (英語版 ) [ 注 1] やRO-MANを創設[ 40] 。名古屋大学で育てた博士 は100人を超える[ 6] 。日本知能情報ファジィ学会では会長も務め[ 41] 、国際ロボットマイクロロボットメイズコンテストも創設した[ 42] [ 43] 。学位は、工学博士 (東京大学 )。名古屋大学 名誉教授 。紫綬褒章 、瑞宝中綬章 の受章者。
工業技術院機械技術研究所 研究員、東京理科大学 講師、助教授、名古屋大学教授、名城大学 教授、早稲田大学 特任教授 、エジプト日本科学技術大学 研究担当副学長などを歴任[ 3] [ 45] [ 46] 。専門はロボット工学 、マイクロ・ナノテクノロジー 、ソフトコンピューティング で、故障診断や液面振動制御、フレキシブルアーム、自己組織化ロボット 、マイクロロボット など多岐にわたる業績がある[ 36] [ 26] 。テーラーメイド超精密手術シミュレータ 「EVE(イブ)」も開発し[ 47] 、研究室発ベンチャーの技術顧問も務める[ 48] 。
ヒューマンネットワークを唱え、IEEEではNanotechnology Councilを創設し、Robotics & Automation Society (英語版 ) のPresidentや、Region 10やDivision XのDirectorを歴任[ 45] 。IEEEとASME による論文誌『Transactions on Mechatronics』も創設し、2020年にはIEEE会長を務めた[ 5] [ 39] 。北京理工大学 でも教授を務め[ 50] (千人計画 [ 52] [ 53] )、2017年には中国科学院 外籍院士 にも選出された[ 50] 。
来歴
生い立ち・学生時代
富山県 生まれ。幼少期は鉄腕アトム に憧れ、ラジオ製作やバイクの分解、アルコールランプによるおもちゃのタービン実験などをしたと語っている[ 5] 。高校は富山県立富山中部高等学校 に通い、同校の英会話教育が後の留学や国際会議での活動に寄与したという。早稲田大学理工学部 機械工学科に進学し、1971年3月に卒業[ 3] 。早稲田大学では加藤一郎 や土屋喜一 の授業を受けた。
大学院生時代
東京大学大学院工学系研究科 産業機械工学専攻に進学し[ 3] 、耐震や原子炉 の安全を研究していた柴田碧 の研究室に所属する[ 56] 。柴田からは研究テーマを与えられず自分で調査検討することになったが、それによって研究者として鍛えられたと述懐している。学会で企業の人と話し合っているうちに浮かんだアイデアを発展させ、後の博士論文の元になったという。
1973年3月に修士課程を修了し[ 3] 、博士後期課程に進学。1973年6月からアメリカ合衆国 のイェール大学 大学院 へ留学[ 3] 。ナレンドラ教授のもとで適応制御 (英語版 ) に関する研究に取り組む。柴田から日本とアメリカのどちらで就職するか問われ、1975年6月に帰国[ 3] 。柴田が申請していた奨学金を帰国前に送ってくれたため、福田は帰国前の2か月間にヨーロッパ を巡っている。なお、イェール大学には単位互換制度の1期生として留学していたが、2年間のうち1年は休学扱いになったという。
帰国後にファジィ理論 の輪講が始まり、柴田研究室出身の原文雄 [ 56] らも顧問として参加していた。さらに柴田碧研究室と東京工業大学 (東工大)の寺野寿郎 研究室で相互開催された「あいまいシステム研究会」にも参加。研究会の内容は官能検査 や法律問題にも及んだという。福田は寺野の人柄に触れるとともに、当時東工大飯野研究室に在籍していた廣田薫 と交流を持つ。
福田は原子炉における異常発生の判定に因子分析 を用い、カルマンフィルタ によって発生個所を推定する手法を提案[ 63] 。日本機械学会 に投稿した1977年の論文の討論では、「複雑な系である原子炉の過渡状態を解析して、迅速に異常を判定する方法は極めて有用」と評価された[ 63] 。博士論文のテーマは日本語で『原子炉システムの異常診断と安定な適応則の応用』というもので、1977年3月に博士課程 を修了して工学博士 の学位を取得する[ 3] 。
機械技術研究所、東京理科大学時代
1977年4月、通商産業省 工業技術院機械技術研究所 研究員[ 3] (後、主任研究員。1979年10月には西ドイツ のシュトゥットガルト大学 に留学(客員研究員 、1981年1月まで)[ 3] 。機械技術研究所では谷江和雄 らの指導を受け、大型プロジェクト「海底設計生産システム」では億単位の予算を使用したという。1982年4月、東京理科大学 工学部 機械工学科講師 に着任し、翌年4月には助教授 [ 3] 。
ブラキエーション (フランス語版 ) で移動するテナガザル 。生物の動画はこちら を、ロボットの動画はブラキエーション形移動ロボット を参照。
東京理科大学ではテナガザル のように雲梯 を移動するブラキエーションロボットを提案し、皇居 周辺の堀から持ち帰った水を顕微鏡 で見たことがきっかけで、マイクロマニピュレータやマイクロロボットの研究を開始する[ 6] 。また、フレキシブルロボットアームの振動抑制制御も実施[ 67] [ 68] 。2リンクアームでは単一質点モデルが多かったが福田は分布定数系モデルを構築し[ 69] 、他の研究者にも用いられた[ 70] 。モータ重心の偏心によるリンクの連成スピルオーバ現象も明らかにした[ 71] 。
さらに管内検査ロボットの研究[ 72] やパイプレスプラントの液体搬送ロボット(論文掲載は1990年)[ 73] [ 74] [ 75] にも取り組んだ。液体搬送ではバネ・質点モデルを適用し[ 73] [ 75] 、回転と傾動で液面の振動抑制を実現[ 74] [ 75] 。適応制御 (英語版 ) も適用した[ 76] 。この間、1986年にはイェール大学 の客員助教授 を務める。客員助教授の招聘にあたって研究成果のまとめを求められ、福田は研究報告集を発行するようになる。
1987年には足を骨折し、入院したり松葉杖 で歩いたりした。そんな折に香港 の学会に出向くが、そこで原島文雄 から国際会議のノウハウを学ぶ。さらに当時アメリカで流行していた研究[ 注 2] でなくても発表できる国際会議の開催を決意。1988年に第1回目の国際会議IROSを東京理科大学で開催する[ 注 1] 。なお、初開催にあたってはニューテクノロジー財団 などから援助を受け、第1回目以降も東芝 や日立製作所 から支援を受けたという。
名古屋大学教授として
1989年4月に名古屋大学工学部 機械工学第二学科教授 に就任。1992年4月に工学部機械情報システム工学科教授、1994年6月に大学院工学研究科マイクロシステム工学専攻教授(学部は機械情報システム工学科)、1997年4月に先端技術共同センター教授と変遷する[ 3] 。なお、1990年9月から1995年3月の間に小菅一弘 が助教授として着任[ 81] 。小菅とは双腕マニピュレータで位置・力を直接ではなくコンプライアンスを制御する手法や[ 82] 、タスクオリエンテッドな仮想ツールによる制御を開発した[ 83] 。
福田は1980年代後半からソフトコンピューティング 手法を取り入れた研究を行っており[ 36] 、ファジィ制御によるPID制御の保障[ 84] や、遺伝的アルゴリズム によるファジィルール の自動生成[ 85] などに取り組み、フレキシブルロボットアームにはニューラルネットワーク を適用して非線形システムへの有効性を示している[ 86] 。後にアザラシ型ロボット「パロ 」を開発する柴田崇徳 も教え子で[ 87] 、共著の解説では行動型ロボットにおけるファジィやニューロ制御の進化に遺伝的アルゴリズムが適しているとした[ 88] 。
写真は1インチ 以下サイズのマイクロロボット 。1991年からの国際マイクロメイズロボットコンテスト[ 注 3] には1cm3 のロボットが登場する[ 90] [ 91] が、石原秀則 と製作した教材は24×25×24mmサイズ[ 92] 。
1991年10月に名古屋で開催されたマイクロマシン国際シンポジウムにおいて、福田は「山登りマイクロメカニズム国際コンテスト」を開催[ 90] [ 注 3] 。翌年の1992年にも「国際マイクロロボットメイズコンテスト」として開催し、以後毎年開催される[ 91] [ 99] [ 100] 。福田は実行委員長を務め[ 42] 、石原秀則 らとマイクロロボットを題材とするロボット教室にも取り組んだ[ 92] [ 43] 。福田はコンテストの自由に発想できる意義を説くとともに、「最後に必ずレポートを英文で書かせることが重要」と指摘している[ 43] 。
1993年にはイタリアのサンターナ大学院大学 (イタリア語版 ) (Scuola Superiore S.Anna)の客員教授を務める[ 3] 。新菱冷熱工業 とは風量検査ロボットの共同開発を行っており、ビジョンベースドな位置決めは海外でも評価されたと述懐している。また、石川島播磨重工 とは小菅一弘とともに油圧式のパラレルメカニズム (英語版 ) の共同研究を行い[ 101] [ 102] 、三菱重工業 とは位置検出器「Inductosyn」の改良に取り組んだ[ 103] 。
ブラキエーションロボットは全身12自由度のBrachiatorIIIに発展し、ディスカバリーチャンネル でも放映された。2000年には福田の研究グループの成果をもとにした編著『インテリジェントシステム』が刊行され、2003年には著書『鉄腕アトムのロボット学』が発刊。2002年にはアレクサンダー・フォン・フンボルト財団 よりフンボルト賞 を授与され[ 106] 、2003年度は「フンボルト財団研究賞教授」として活動した[ 106] 。
名古屋大学時代における要職の歴任
2000年に計測自動制御学会 で新しい部門制が敷かれた際には初代システムインテグレーション部門長に就任し[ 107] [ 108] 、2008年には国際会議SII(IEEE/SICE International Symposium on System Integration)[ 注 4] を創設する[ 108] [ 109] [ 110] 。2003年から2年間は廣田薫 の後を受けて日本知能情報ファジィ学会の会長に就任した[ 41] 。2002年には名古屋大学 、東北大学 、産業技術総合研究所 、三井造船 が連携するJST プロジェクト 「環境適応型高性能対人地雷探知システムの研究開発」で研究代表を担当する[ 111] 。
レーザー により微粒子を制御する光ピンセット 。福田と新井史人 らはレーザートラップ力を計測して操作反力を返すバイラテラル制御系を構築した[ 112] 。
一方で2002年に梅崎太造 らと特定非営利活動法人 ヒューマンウェア・ネットワーク推進機構を設立し、理事長に就任[ 113] [ 114] 。また、2003年に採択された名古屋大学の21世紀COEプログラム 「情報社会を担うマイクロナノメカトロニクス」では当初サブリーダーを務め、途中からは拠点リーダーを担当する[ 115] [ 116] 。2005年に名古屋大学大学院工学研究科マイクロシステム工学専攻教授(機械理工学専攻併任)[ 3] 。
テーラーメイド超精密手術シミュレータ 「EVE」を開発し[ 117] [ 47] 、2005年には大学発ベンチャーとして[ 116] ファイン・バイオメディアル有限会社が設立されている(代表は博士後期課程に在学していた池田誠一[ 48] [ 20] [ 116] )。「EVE」は2006年の愛・地球博 のプロトタイプロボット展にも出展された[ 117] 。2014年時点でアメリカ合衆国 、イタリア 、中華人民共和国 、大韓民国 、南アフリカ共和国 に販売実績があるという。
また、2005-2009年度の科研費 特定領域研究「マルチスケール操作によるシステム細胞工学」では領域代表を務め、A評価(研究領域の設定目的に照らして、十分な成果があった)を得る[ 119] 。さらに2008年度に採択されたマイクロ・ナノシステム工学専攻が推進するグローバルCOEプログラム 「マイクロ・ナノメカトロニクス教育研究拠点」では拠点リーダーを担当し、同プログラムは「設定された目的は概ね達成された」という事後評価を得ている[ 120] 。2009年から2013年までエジプト日本科学技術大学 でメカトロニクス の講義を担当し[ 46] 、2010年4月から2013年3月までは名古屋大学高等研究院の副院長も務めた。
名城大学時代
2013年3月で名古屋大学 を定年退職し、4月には名誉教授 に就任。同年4月には名城大学 理工学部メカトロニクス工学科教授に学科創設と同時に就任[ 121] 。また、北京理工大学 でも教授を務める[ 50] (千人計画 特別招聘教授[ 52] [ 53] )。2014年には日本機械学会 のロボティクス・メカトロニクス部門の欧文誌として『ROBOMEC Jounarl』を創刊し、編集委員長を務める[ 122] 。2015年には「ロボット工学研究功績」により紫綬褒章 を受章し、2016年1月にホテルナゴヤキャッスル で祝賀会が催された[ 121] 。2015年時点で名古屋大学福田研究室で博士号 を取得した学生は94名に及び、2018年には101人に達している。
2018年にはIEEEの会長選挙に、理事会推薦ではなく会員から署名を集めて立候補。福田は会員数の増加、会費見直し、財政の透明化改善などを掲げ、インターネット投票で2位に5千票以上の差をつけてトップとなり、次期会長に選出される。この時、小菅一弘 も副会長の一人に選出された。2020年にはIEEEでアジア人で初めての会長職に就任[ 5] (任期は1年)。また、同年8月には科学技術担当大臣 の竹本直一 と対談している[ 124] 。
高西淳夫 が所長を務める早稲田大学 ヒューマノイド研究所では顧問を務め[ 125] 、2021年1月にはU-18障害者も楽しめるe-sports協会「edge」の会長にも就任[ 126] 。2021年時点で早稲田大学の特任教授 [ 45] や名古屋大学未来社会創造機構ナノライフシステム研究所の客員教授 [ 127] 、科学技術振興機構 ムーンショット型研究開発制度 の目標3「2050年までに、AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現」構想ディレクターを担当[ 128] 。
名古屋大学客員教授時代
2022年時点で名古屋大学未来社会創造機構客員教授 、早稲田大学 特命教授 。同年春には瑞宝中綬章 を受章し[ 130] [ 131] 、同年7月にはエジプト日本科学技術大学 の研究担当副学長に就任[ 132] [ 46] 。2023年5月時点ではムーンショット型研究開発制度 の目標3プログラムディレクターも務めている[ 133] [ 134] 。
人物・逸話
家族からの影響
妻からは「リターンなんてそういうケチなことを考えちゃいけない 」「人が困っていたらやりなさい、ボランティアでやりなさい 」と言われたという。父親からの「実るほど頭が下がる稲穂かな」という言葉が忘れられないといい、「この姿勢でいると、自然と「ヒューマンネットワーク」も築かれる。夢中になればいつの間にか周りに人がいる。人がいるから、つながるからこそ必ず面白い何かが起こる。 」と語っている。
国際的な学会活動
「アクティブな人」として知られ[ 137] 、37から38歳の時に原島文雄 と設立したIROS (英語版 ) [ 29] を、ICRA (英語版 ) と並ぶロボティクス のトップカンファレンスに育て上げた[ 138] [ 40] 。ヒューマンリレーションシップやヒューマンネットワークを唱え、IROS設立にあたっては富山の薬売り を参考に「信用を得るには自分が動かなくちゃいけない」という精神で取り組んだという。
外国人からは「トシ」や「トーシオ」と呼ばれるといい、世界中の乾杯の音頭を知っていると語っている。日本では外国の研究者を銭湯 に連れて行ったり、自宅に招いて狭いながらもパーティで応対していた。寿司と妻による簡単な料理程度の飲み会で、後片付けの皿洗いは福田自身でやっていたという。福田は「逆に相手から呼ばれれば時間がある限り行きます。そしてリターンを求めない。短い時間しかいられなくてもできる限り自分が行く。そこに「自分がいる」ということが重要 」と説く。
名古屋大学 で総長を務めた濵口道成 からは、世界を飛び回るために大学より仁川国際空港 で会う方が多いと言われ、栢森情報科学振興財団の理事長は、福田から「私の住所は飛行機の中」と言われたいう[ 121] 。また、生田幸士 によると福田は元気のない若手に学会の仕事を与えて励ましていたといい[ 121] 、豊田工業大学 学長を務めた榊裕之 は「非凡な意欲とエネルギー」で通常は難しい教育研究と学会運営を両立させていると評価している。
教育研究と人材育成
福田は「研究の原動力は何かというと、人と会って「何か面白いことをやろう」と思う好奇心 」と語る。夢中になると朝まで研究にのめりこむといい、教授になってからも学生と研究の話を朝までやっていたという。学生からは変わった先生と言われることもあったが、名古屋大学では博士課程まで行くことを勧めていたといい、2018年の時点で101名に達している。藤江正克 は福田を「研究と教育がセットでできている人 」と評価した[ 121] 。
講演ではロボットにはセレンディピティ があって教材向きと語っている[ 43] 。自身が設立した「国際ロボットメイズコンテスト」の実行委員長を務め[ 91] [ 99] [ 42] 、マイクロロボットを題材とするロボット教室にも取り組んだ[ 92] [ 43] 。国際ロボフェスタ協会の理事や[ 140] [ 注 5] 、日本ロボット学会 ロボット教育研究専門委員会の委員も務めた[ 141] 。2021年にはU-18 障害者でも楽しめる e-sports協会の会長にも就任している[ 126] 。
研究の広がりと研究姿勢
研究業績として、紫綬褒章受章の2015年時に論文は795件、国際会議の発表は1250件に及んだ。研究領域は大規模システムからマイクロ・ナノテクノロジーに及び、マルチスケールロボティクスを提唱した[ 36] [ 26] 。研究テーマの選定に対して「実用一辺倒だけでなく、「実用性(と思えるところ)」と「基礎性(長続きするところ)」が大切 」とし、企業とロボットを研究開発する際にも「1台作って「終わり」ではなく、それから、その問題点を見い出し、整理し、体系化することが重要 」と説く。
福田はメンテナスロボットの開発時に同じ設計を何度も繰り返すことからモジュラーロボット、自己組織化ロボットの研究を開始。「動的再構成可能ロボットシステムに関する研究」という学会発表は100報を超え[ 143] 、2000年に第111報に及んだ[ 143] [ 注 6] 。2003年にはモジュラーロボットの研究情勢について、「現実の問題を理解し、ハードウェアの伴った良い理論的研究が少ない 」「ハードウェア的に不可能な仮定の下に、いくら良い理論を作ってもしょうがありません 」と記している[ 146] 。
学会発表について「相手を納得させることのできる発表をした後、質問が飛びかい、発表後も、質問者が来て討議し、次回の論文招待等のおさそいを受ける程、用意周到に準備することが次の「自信」をつけるポジティブフィードバックとなりうる 」と説く。また、日本人は論理的な批判ではなく人間性を批判しているように受け止めることが多いと指摘し、2019年のインタビューでは「国内会議で質問する際にはあまり嫌がられないように気を使っている 」と語っている。
主な社会的活動
(学術団体)
(アカデミー)
(その他)
受賞・栄典
主な受賞歴
IEEE
2000年 - Third Millennium Medal[ 160]
2004年 - Pioneer in Robotics and Automation Award[ 45] [ 161] [ 注 7]
2005年 - Robotics and Automation Society Distinguished Service Award[ 45] [ 162] [ 注 8]
2007年 - IEEE Transactions on Automation Science and Engineering Best New Application Paper Award[ 163] [ 注 9]
2010年 - Robotics and Automation Technical Field Award[ 45] [ 164] [ 注 10]
グッドデザイン賞
2006年度 - ユニバーサルデザイン賞(医療トレーニング・評価用の超精密血管内手術シミュレータ「EVE(イブ)」)[ 47]
2019年度 - グッドデザイン賞(バイオニックブレイン - 脳外科医のための手術トレーニングシステム)[ 172]
(その他)
栄典
著書
(単著)
(共著)
(編集)
『Precision sensors, actuators, and systems』Kluwer Academic Solid mechanics and its applications v. 17、1992年、ISBN 0792320158 。- H.S. Tzouとの共編
『人工生命の近未来 ― 新たな生をつくるテクノロジー』 時事通信社 、1994年10月、ISBN 4788794306 。- 柴田崇徳 との共編
『Collective Robotics : First International Workshop, CRW'98, Paris, France, July 4-5, 1998 : proceedings』 Springer〈Lecture notes in computer science 1456 . Lecture notes in artificial intelligence〉、1998年、ISBN 3540647686 。- Alexis Drogoul、Milind Tambeとの共編
『Soft computing for intelligent robotic systems』 Physica-Verlag Studies in fuzziness and soft computing vol. 21、1998年、ISBN 3790811475 。- Lakhmi C. Jainとの共編
『Soft computing in mechatronics』 Physica-Verlag Studies in fuzziness and soft computing v. 32、1999年、ISBN 3790812129 。- Kaoru Hirota との共編
『インテリジェントシステム ― 適応・学習・進化システムと計算機知能』 昭晃堂 、2000年10月、ISBN 4785690585 。- 編著
『Systematic organisation of information in fuzzy systems』 IOS Press , Ohmsha c2003 NATO science series ser. 3 . Computer and Systems sciences ; v. 184、2003年、ISBN 4274905462 , 158603295X 。- Pedro Melo-Pinto、Horia-Nicolai Teodorescuとの共編
『Microsurgery : advances, simulations, and applications』 Pan Stanford、2012年、ISBN 9789814364690 。- Carlos Terceroとの共編
『Micro-nanorobotic manipulation systems and their applications』 Springer、2013年、ISBN 9783642363900 。- Fumihito Arai 、Masahiro Nakajimaとの共編
『Micro-nano mechatronics : new trends in material, measurement, control, manufacturing and their applications in biomedical engineering』 InTech、2013年、ISBN 9789535111047 。- Tomohide Niimi、oro Obinataとの共編
(監修)
(分担執筆)
主な著作
学位論文
『Malfunction diagnosis and application of stable adaptive schemes for a nuclear reactor system』東京大学博士学位論文〈甲第4239号〉、1977年3月29日、NAID 500000297644 。 [ 注 21]
総合論文
技術解説
(安全・信頼性)
(メンテナンスロボット)
(インテリジェント制御)
(マイクロ・医療ロボティクス)
(分散・ネットワークロボット)
(その他)
講演録・回想・展望など
(講演録)
(ロボティクスや研究開発について)
(回想、提言、寄稿)
脚注
注釈
出典
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参考文献
外部リンク
(開発ロボット関係)
(講演・インタビュー)
先代 廣田薫
日本知能情報ファジィ学会会長 2003年 - 2005年
次代 鬼沢武久