結城市(ゆうきし)は、茨城県県西地域に位置する市。常総台地の一部である結城台地と呼ばれる地域にある[1]。
概要
北部の市街地は中世城下町の原形をとどめ、主に明治時代初期から大正時代に建てられた見世蔵など古い町並みがみられる[1]。一方、南部は農業地域で、鬼怒川流域には肥沃な水田地帯が広がっているほか、白菜、トウモロコシ、トマトなどの露地栽培が盛んで首都圏の生鮮野菜供給地となっている[1]。2019年(平成31年)の地目別面積によると、土地利用では畑が約4割、宅地と田がそれぞれ約2割を占めている[1]。
伝統産業として全国的に有名な結城紬(絹織物。国の重要無形文化財)がある。結城紬は、2010年11月16日にユネスコの無形文化遺産に登録された[2]。
地理
東経139度54分、北緯36度19分に位置する。関東平野の北部に位置し、平坦で起伏に乏しい。
旧国名では下総国の最北端に属する。
隣接している自治体
東は鬼怒川を挟み筑西市と、南は古河市、八千代町と隣接し、北と西は栃木県小山市に接する。
北側・西側を栃木県との県境に囲まれ、茨城県の他市町村とは鬼怒川によって隔てられているため、文化(方言等)・経済・交通面で栃木県との関わりが深い。特に隣接する小山市とは小山都市圏に属する密接な関わりがある。南北の交通網が茨城県の他市町村と明らかに異なる古河市ほどではないが、県南(つくば市など)・県北(日立市など)・鹿行地域(鹿嶋市など)との繋がりは希薄となっている。
歴史
年表
- 1889年(明治22年)
- 1953年(昭和28年)5月18日 - 国道122号(現在の国道50号)が制定。
- 1954年(昭和29年)
- 3月14日 - 山川村が結城町に編入。
- 3月15日 - 結城町、上山川村、絹川村、江川村の1町3村が合併し市制施行、結城市となる。(茨城県下6番目、県内では、同日に下館市も市制施行。)
- 2000年(平成12年)12月 - 土地区画整理に伴う新しい町名として、大橋町・中央町1丁目〜2丁目・新福寺1丁目〜6丁目・城南町1丁目(旧大字結城の一部)が設定される[4]。
行政区域変遷
結城市市域の変遷(年表)
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年
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月日
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結城市市域に関連する行政区域変遷
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1889年(明治22年)
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4月1日
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町村制施行により、以下の町村がそれぞれ発足。[5][6]
- 結城町 ← 結城町・大谷瀬村・五助村・小田林村
- 山川村 ← 山王村・浜野辺村・芳賀崎村・水海道村・古宿新田・粕礼村・今宿村・新宿村・新宿新田・善右衛門新田
- 絹川村 ← 久保田村・小森村・中村・鹿窪村・林村
- 江川村 ← 田間村・上成村・武井村・北南茂呂村・東茂呂村・七五三場村・大木村・大町新田
- 上山川村 ← 山上山川村・矢畑村
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1954年(昭和29年)
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3月15日
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山川村は結城町に編入。
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3月14日
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絹川村・江川村・上山川村は結城町に編入。
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1985年(昭和55年)
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- 三和町の一部(尾崎の一部)は結城市に編入。
- 結城市の一部(北南茂呂・東茂呂・七五三場の各一部)は三和村に編入。
- 結城市の一部(結城・大谷瀬の各一部)は栃木県小山市に編入。
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結城市市域の変遷表(※細かな境界の変遷は省略)
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1868年 以前
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明治元年 - 明治22年
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明治22年 4月1日
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明治22年 - 昭和19年
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昭和20年 - 昭和64年
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平成元年 - 現在
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現在
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結城町
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明治19年 結城町
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結城町
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結城町
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昭和29年3月15日 市制
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結城市
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結城市
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作野谷村
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大谷瀬村
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五助村
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小田林村
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久保田村
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絹川村
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絹川村
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昭和29年3月15日 結城町に編入
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小森村
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明治元年 小森村
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小森村新田
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中村
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明治元年 中村
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中村新田村
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鹿窪村
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林村
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田間村
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江川村
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江川村
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上成村
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武井村
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北南茂呂村
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東茂呂村
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七五三場村
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大木村
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大町新田
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上山川村
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明治18年 上山川村
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上山川村
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上山川村
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結城寺村
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矢畑村
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山王村
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山川村
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山川村
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昭和29年3月14日 結城町に編入
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浜野辺村
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芳賀崎村
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水海道村
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古宿新田
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粕礼村
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今宿村
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新宿村
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新宿新田
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善右衛門新田
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人口
結城市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
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39,561人
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1975年(昭和50年)
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44,130人
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1980年(昭和55年)
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49,387人
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1985年(昭和60年)
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52,283人
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1990年(平成2年)
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53,288人
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1995年(平成7年)
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53,777人
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2000年(平成12年)
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52,774人
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2005年(平成17年)
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52,460人
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2010年(平成22年)
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52,494人
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2015年(平成27年)
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51,594人
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2020年(令和2年)
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50,645人
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総務省統計局 国勢調査より
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経済
産業
農業
工業
商業
ショッピングモール
行政
歴代市長
代 |
氏名 |
就任 |
退任 |
備考
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1 |
木村正義 |
1954年(昭和29年)3月15日 |
1955年(昭和30年)1月13日 |
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2 |
小篠雄二郎 |
1955年(昭和30年)2月6日 |
1959年(昭和34年)2月5日 |
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3 |
沼田禎二郎 |
1959年(昭和34年)2月6日 |
1971年(昭和46年)2月5日 |
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4 |
大木庫 |
1971年(昭和46年)2月6日 |
1979年(昭和54年)2月5日 |
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5 |
奥澤順一 |
1979年(昭和54年)2月6日 |
1987年(昭和62年)2月5日 |
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6 |
荒井秀吉 |
1987年(昭和62年)2月6日 |
1997年(平成9年)3月11日 |
在任中死去
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7 |
平塚明 |
1997年(平成9年)4月27日 |
2003年(平成15年)7月11日 |
収賄容疑で辞職
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8 |
小西栄造 |
2003年(平成15年)8月24日 |
2011年(平成23年)8月23日 |
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9 |
前場文夫 |
2011年(平成23年)8月24日 |
2019年(令和元年)8月23日 |
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10 |
小林栄 |
2019年(令和元年)8月24日 |
現職 |
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市役所
警察
消防
マスコットキャラクター
議会
市議会
県議会
- 選挙区:結城市選挙区
- 定数:1人
- 任期:2023年1月8日 - 2027年1月7日
- 投票日:2022年12月11日
- 当日有権者数:40,902人
- 投票率:38.86%
候補者名 |
当落 |
年齢 |
所属党派 |
新旧別 |
得票数
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秋元勇人 |
当 |
51 |
無所属 |
新 |
9,465票
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臼井平八郎 |
落 |
74 |
自由民主党 |
現 |
6,239票
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衆議院
姉妹都市・提携都市
地域
健康
教育
高等学校
中学校
小学校
- 結城市立結城小学校
- 結城市立城南小学校
- 結城市立結城西小学校
- 結城市立城西小学校
- 結城市立絹川小学校
- 結城市立江川北小学校
- 結城市立江川南小学校
- 結城市立山川小学校
- 結城市立上山川小学校
特別支援学校
保育園
公立園
私立園
- あいわ保育園
- 玉岡尭舜認定こども園
- かなくぼ保育園
- 結城あすなろ保育園
- たま保育園
- つくば保育園
- 結城ふたば保育園
- みくに保育園
- 結城明照保育園
認可外園
幼稚園
- 富士見幼稚園
- つくば幼稚園
- 結城ひかり幼稚園
- 玉岡尭舜幼稚園
電気
かつて結城町には電燈会社があった。1913年(大正2年)10月に結城電気を設立[9]。1913年(大正2年)11月に事業開始した。供給区域は結城町。発電所は持たず下野電力より受電した[10]。1922年(大正11年)茨城電力に合併された[11]。
交通
鉄道
JR東日本旅客鉄道の水戸線が北部を通る。市内3つの駅の内、中心駅は結城駅である。
バス
バスは、市南部の江川南地区と古河駅を結ぶ路線が1日数本運行されているほか、市内を巡回する路線コミュニティバスが運行されている。
道路
ナンバープレート
ナンバープレートは「つくばナンバー」である。ご当地ナンバーとして新設され、2007年2月13日から導入された[13]。
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
名所・旧跡・観光スポット
祭事・催事
- 健田須賀神社夏季大祭(毎年7月第3日曜日〜第4日曜日の8日間)
- 祭りゆうき(毎年10月下旬)
- きものday結城(毎年11月中旬)
- 上山川諏訪神社太々神楽(毎年4月3日)(県指定無形文化財)
著名な出身者
結城市を舞台にした作品
結城市でロケが行われた作品
- ゆうきフィルムコミッションロケ実績
- ルーキーズ-2008年 鹿窪運動公園 野球場
- 欅坂46「黒い羊(ミュージックビデオ)」-旧商業施設 ※現在は取り壊され、カワチ薬品 結城北店となっている。
脚注
参考文献
- 結城市史編さん委員会 編『結城市史』 第四巻《古代中世通史編》、結城市、1980年10月30日。NDLJP:9642041。 (要登録)
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
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