アンドリュー・ダガン
アンドリュー・ダガン(Andrew Duggan、1923年12月28日 - 1988年5月15日)は、アメリカ合衆国の映画及びテレビの性格俳優。 来歴インディアナ州中南部のジョンソン郡フランクリンで生まれる。第二次世界大戦中、中国ビルマインディアシアターで俳優のメルヴィン・ダグラス率いるアメリカ陸軍第40特別娯楽部隊に勤務した[1]。ダグラスとの邂逅は、後にルシル・ボールと共演した舞台『Dreamgirl』への出演へと繋がる。戦後、帰還輸送船上でブロードウェイの舞台監督ダニエル・マンと友情を深め[2]、『バラの刺青』、『Gently Does It』、『Anniversary Waltz』、『Fragile Fox』、『The Third Best Sport』でブロードウェイの舞台を踏んだ[3]。 1957年、テレビ西部劇『シャイアン』の「Land Beyond the Law」というエピソードでエルウッド少佐として出演、NBCのワード・ボンド主演のテレビ西部劇『幌馬車隊』の最初のエピソードで悪役を演じた。同年、ウェイド・プレストンが主役である西部開拓時代の銃器セールスマンにして潜入捜査官のクリストファー・コルトを演じるABC/ワーナー・ブラザースのテレビ西部劇『コルト45』の最初のエピソードにピーター・ブラウン、ボブ・スティールと共にゲスト出演した。第1話「The Peacemaker」または「Judgement Day」で、ダガンはジム・レックスフォードを演じ、ブラウンはデイブ、スティールはグレンジャー軍曹を演じた[4]。 ABCの戦争ドラマ『頭上の敵機』の第2・第3シーズンで、準レギュラーのエド・ブリット少将として出演。NBCのテレビ西部劇『Jefferson Drum』、『ボナンザ』、『バークレー牧場』にゲスト出演、またNBCの『レストレス・ガン』とCBSの『ハワイ5-0』のパイロット版でそれぞれ元囚人と諜報部員を演じた。 ダガンは1949年から1987年にかけて、ドン・ノッツと共演した『秘密兵器リンペット』など約70本の映画、140以上のテレビ番組に出演した。声のみの仕事もこなしており、1985年にクリオ賞を受賞したジーバートのテレビCM「Friend of the Family (Rust in Peace)」のナレーションも担当している[5]。 バーボン・ストリート1959年、ワーナー・ブラザーズと契約、ABCの『バーボン・ストリート』に出演し[6]、ニューオーリンズの探偵事務所の所長キャル・カルホーンを演じた。バーボン・ストリートが1シーズンで打ち切りとなった時、他の2人の探偵はワーナー・ブラザーズの別の探偵ドラマに移された。ヴァン・ウィリアムズ演じるケニー・マディソンは、同じ時間枠の新シリーズ『サーフサイド6』に、リチャード・ロング演じるレックス・ランドルフはロジャー・スミスの後釜として『サンセット77』に登場した。 1962年、26週のABCシットコム『わが家はいっぱい』で、ペギー・マッケイ、ロニー・ダポ、ミッキー・ルーニーの息子ティム・ルーニーと共演した。この間、数本のワーナー・ブラザースのテレビ番組にゲスト出演し、『チャップマン報告』、『陽動作戦』、テレビドラマのバックドア・パイロット『続・連邦警察』など数本のワーナー・ブラザースの映画に出演した。また、ワーナー・ブラザーズの映画の予告編のナレーションを何度か担当している。 1960年代1960年代、多くのテレビドラマにゲスト出演した。ジョン・ラッセル主演のABC/ワーナー・ブラザースの『連邦保安官』の1962年のエピソード「Sunday」で恩赦を得ようとする度し難い犯罪者役を演じた。1963年、短命に終わったABC/ワーナー・ブラザースのテレビ西部劇『ダコタの男』にゲスト出演。 精神医学を扱ったNBCの医療ドラマ『最後のカルテ』の1963年のエピソード「Four Feet in the Morning」でカール・クインシーを演じ、ジャック・パランス主演のABCのサーカスドラマ『世界最大のサーカス』の1964年のエピソード「This Train Don't Stop Till It Gets There」に出演。 1963年の春休み映画『パームスプリングの週末』で過保護な警察署長ディクソンを演じ、娘のバニー(ステファニー・パワーズ)が医学部の学生ジム(トロイ・ドナヒュー)に会うのを阻止する。1965年と1966年の2度、デビッド・ジャンセンの『逃亡者』に出演。 1964年の映画『5月の7日間』に出演、1967年の映画『電撃フリント・アタック作戦』でアメリカ合衆国大統領と詐欺師を演じた。 『ザ・アルフレッド・ヒッチコック・アワー』の1964年のエピソード「The McGregor Affair」に出演、大酒飲みの妻の抹殺を決意をする男を演じるが、やってしまった事を後悔し、妻のための計画と同じ運命を辿る犠牲者となる。 また、ABCの戦争ドラマ『頭上の敵機』の第2・第3シーズンでエド・ブリット准将/少将を演じた。 対決ランサー牧場1968年から1970年、『対決ランサー牧場』という連続ドラマで家長の牧場主マードック・ランサーを演じ[7]、ジェームズ・ステイシーがマードックの二番目の妻マリアの息子でガンマンのジョニー・マドリッド・ランサーを演じた。その約6年前、ステイシーとダガンはジョーン・コールフィールドと共にABCの西部劇ドラマ『シャイアン』の最終回で共演している[8]。 ウェイン・モウンダーはボストンで教育を受けた長男のスコット・ランサーを演じた。実生活ではモウンダーはメイン州バンゴーの近くで育てられた。 『対決ランサー牧場』は51エピソードしか続かなかったが、批評家は脚本と演技が優れていると評した。ポール・ブラインガーはCBSの初期の西部劇ドラマ『ローハイド』で演じた「ウィッシュボーン」と類似した役であるジェリー・ホスキンス役で出演した。 後年の映画・テレビ出演1971年、テレビ映画『父の帰る日』(The Homecoming: A Christmas Story)で家長ジョン・ウォルトンを演じる[9]。このジョン・ウォルトンからインスパイアされたスピンオフドラマ『わが家は11人』ではこの役をラルフ・ウェイトが演じた。 1973年、ブラックスプロイテーション映画『ブラック・シーザー』にカメオ出演。1975年、NBCのテレビ映画 『Attack on Terror: The FBI vs. the Ku Klux Klan』にFBIのインスペクター・ライダー役で出演、1976年、テレビミニシリーズ『リッチマン・プアマン/青春の炎』と『Once an Eagle』に出演。1978年、NBCの犯罪ドラマ『The Eddie Capra Mysteries』のエピソード「And the Sea Shall Give Up Her Dead」に出演。1980年、ABCのテレビ映画 『The Long Days of Summer』にサム・ウィギンズ役で出演、同年、CBSの『マッシュ』のエピソード「Father's Day」にゲスト出演、マーガレット・ホーリハンの伝説的な父親アルヴィン・ホーリハン大佐を演じた。 ダガンの最後の役の1つは1987年のテレビ伝記映画『FBI/アメリカを知りすぎた男』で演じたドワイト・D・アイゼンハワー。アイゼンハワー役はこれより以前のテレビミニシリーズ『ホワイト・ハウス』でも演じていた。また、フーバーの別の伝記映画『The Private Files of J. Edgar Hoover』(1977年)ではリンドン・ジョンソン大統領を演じた。1987年、『新・死霊伝説』に出演。 私生活と死去1954年、彼が「ベティ」と言う愛称で呼んだブロードウェイのダンサー・女優のエリザベス・ローグ[注釈 1]と結婚[10]。彼らにはリチャード、ナンシー、メリッサの3人の子供がいた。 1988年5月15日、咽頭癌で死去。64歳であった[11]。 フィルモグラフィー映画
主なテレビ出演
注釈脚注
外部リンク |