パッパ・アル・ポモドーロ (イタリア語 : pappa al pomodoro )、またはパッパ・コル・ポモドーロ (イタリア語 : pappa col pomodoro )[ 1] はイタリア のトスカーナ地方 伝統的な家庭料理。時間が経って堅くなったパンをトマトで煮込んだ料理である[ 2] [ 3] 。日本語では「トマトのパン粥 」と翻訳して紹介されることもある[ 1] 。
冬場は温かく、夏でも適温に冷まして食べられる[ 2] [ 3] 。暑くて食欲が無い、体調が優れない時、あるいは二日酔いのときなどにもよく食べられる[ 3] 。
パッパ(pappa)は幼児語 で「ご飯」に相当する語(日本語の「まんま 」の意)。ポモドーロ(pomodoro)はトマト の意である[ 2] [ 3] 。名前のように幼児向けの食事としても適している[ 2] [ 3] 。
トスカーナ地方の伝統的なパン、パーネ・トスカーノ には塩が使われておらず、堅くなるのが早い。また、キリスト教の伝統としてパンを捨てることはごく少ない。そのため、堅くなったパンを再利用する料理が発達した。パッパ・アル・ポモドーロもそういった料理の1種で、もとは田舎料理、貧しい家庭料理であった[ 2] 。
2015年 に当時ドイツ首相 だったアンゲラ・メルケル がフィレンツェ を訪問した際にはパッパ・アル・ポモドーロが提供され、好評を得ている[ 3] 。トスカーナの人にとって、この料理は伝統の一品であり、誇りに思っている一品である[ 3] 。
パッパ・アル・ポモドーロは、リタ・パヴォーネ が歌う『Viva La Pappa Col Pomodoro』という歌にもなっている[ 3] 。
作り方の例
以下に作り方の例を示す[ 2] 。
鍋にオリーブ・オイル とニンニク を入れ、加熱する。
ニンニクが薄く色づいたところで、細かく切ったトマト とバジリコ を加え、塩 とコショウ で味をととのえる。
沸騰したら、ブイヨン とスライスしたパンを順に加える。
10分ほど煮込む。
火を消して、15分から20分ほどスープを休ませ、適温になったら皿に盛り付ける。
オリーブ・オイルを適宜かける。
出典