ライフコーポレーション
株式会社ライフコーポレーション(英: LIFE CORPORATION)は、近畿地方・関東地方でスーパーマーケットチェーン「ライフ」を展開する大手企業。本社は大阪市淀川区と東京都品川区の2本社制(登記上の本店は大阪市淀川区)。三菱商事の持分法適用関連会社であり、三菱グループに属している。また、東京証券取引所プライム市場に上場しており、JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つ。食品スーパーの中で売上高日本一の企業。 概要近畿圏と首都圏の二大商圏において、300店舗(2023年4月末時点)[広報 1]に及ぶドミナント展開をしている。近畿圏では大阪市内を中心に、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県の2府2県[広報 3]、首都圏では東京都内を中心に、埼玉県、神奈川県、千葉県の1都3県に出店する[1]。 創業者の清水信次が立ち上げに参画し、初代会長を務めた日本スーパーマーケット協会に所属する。3代目社長の岩崎高治は三菱商事出身であり、同社との関係が深い。 食料品中心のスーパーマーケットであるが、衣料品には力を入れており[2][3]、普段着を中心としたオリジナル服飾商品も展開する。また近年はドラッグストアとの競争も視野に入れ、医薬品や日用品の品揃えも充実させた[2]。大型店舗では寝具やインテリア関連、キッチン用品なども充実させている。 店名は、スーパーはモノを売るだけでなく生活を提案する産業という考え方から「ライフ=生活」と名付けられた。シンボルマークの「四つ葉のクローバー」は、「経営戦略」「営業戦略」「店舗戦略」「商品戦略」の4つのコンセプトを表している。グリーンカラーは、商品の「新鮮さ」と「信頼」「幸せ」を表現、メインカラーのオレンジは、ほほえみを呼ぶあたたかいサービスと、「活気」「積極性」を表現している[広報 4]。 店舗ブランド店舗ブランドは「ライフ」の他、都市型高級スーパー「ライフエクストラ」、大阪市内で始まった実験店舗「セントラルスクエア」[広報 5][広報 6] がある。 また大阪市西区で始まった新業態として、オーガニック食品を扱う自然派スーパー「BIO-RAL(ビオラル)」[広報 5][4]、コンビニエンスストアを意識し弁当や惣菜を中心とした都市型ミニ店舗「Miniel(ミニエル)」[広報 7][5] がある。 プライベートブランドプライベートブランドは、加盟しているニチリウグループのプライベートブランド「くらしモア」に加え[広報 8]、自社基本ブランド「スマイルライフ」[6]、高級志向の「ライフプレミアム」、オーガニック・ローカル・ヘルシー・サステナビリティをコンセプトに持つ「BIO-RAL」のラインナップに加えて、ヤオコーとの共同開発ブランド「スターセレクト」の計5つを導入している[広報 5][7]。 事業所
部門ライフの店舗は下記の部門で構成されており、記述されている商品は一部でこのほかにも多数の商品を扱っている。ただし店舗により取扱いがないものもある。
歴史→「清水信次」も参照
創業者・清水信次は1945年、戦後の焼け野原の中で食料品を調達しようと、乾物と輸入品の販売を行う「清水商店」を立ち上げた。1950年代からパイナップル缶詰、バナナ、ココアなど米国占領軍物資を販売する事業を手掛けた[8]。大阪の闇市時代に取引した米軍基地内の食品スーパーに憧れ[8]、輸入品の調達と視察をかねてアメリカを訪問した。 帰国後、本格的なスーパーマーケットの開店を目指し、1961年11月に大阪府豊中市に近畿圏1号店の豊中店[広報 9] を開店させる[広報 1]。 1971年に10号店の伊丹店(兵庫県伊丹市、2000年8月31日閉店[9])を開店させてようやく安定的な利益が出るようになり、東京進出を決心して東京都板橋区に首都圏1号店の板橋店[広報 10] を開店させた。 かつては創業者の清水と、その弟で2代目社長の清水三夫による同族経営を行っていたが、バブル景気に浮かれたことによる投資の失敗を理由に三夫を解任し、一時期は自身が会長兼務の形で社長に再任となった[10]。清水がイギリスへ視察に訪れた際に、三菱商事の英国子会社に当時在籍していた岩崎高治を見い出し、社内に招き入れたとされる。同族経営の解消に舵を切った清水の意向により、2006年3月に岩崎が社長に就任して同族経営は終焉した[10]。 沿革創業 - ライフストア時代
2本社制のライフコーポレーションへ
2010年代
2020年代
歴代社長
店舗現在の店舗かつて存在した店舗千葉県
埼玉県
東京都
神奈川県
大阪府
京都府
兵庫県
奈良県
POSシステム一部店舗ではセルフレジをはじめ、セミセルフレジ「お支払いセルフレジ」が導入されており、後者は新店舗や改装店舗などに導入されている。 ポイントカード自社カード「LaCuCa(ラクカ)」「LC JCBカード」に加え、「Ponta」「dポイント」の4種類のポイントカードが利用可能である[51]。また、公式アプリ「ライフアプリ」がポイントカードとして使えるようになった[52]。 「Ponta」と「dポイント」は、ポイント料率はライフのポイントカードと同じだが、ポイント倍付けやボーナスポイント付与の対象外である。また、ライフのポイントカードを含む他のポイントカードとの併用もできない[51]。 また、2018年3月末を持って利用不可となった「現金ポイントカード」についても述べる。 LaCuCa2016年7月より、従来の「現金ポイントカード」に代わる新たなカードとして導入された。2016年7月15日に近畿圏、7月23日に首都圏の一部店舗にて先行導入されたのを皮切りに、同年8月23日から全店で利用開始された[広報 19]。「LaCuCa」の導入により、クレジットカードでの支払いでもポイントが貯まるようになった。 ライフコーポレーションは、セルフレジとの連動でキャッシュレス化を推進する方針を掲げており、2018年にはキャッシュレス化40%を達成した[広報 5]。 LaCuCaは、セブン&アイのnanacoと同様に、自社独自の電子マネーを搭載したポイントカード[広報 20] であるが、nanacoとは異なり、チャージせずにポイントカードのみとして使用することもできる[広報 20]。ポイント料率は200円(税抜)ごとに1ポイント。LaCuCa電子マネーで支払うと、さらに300円(税抜)ごとに1ポイントが加算される[広報 20]。例えば600円(税抜)をLaCuCa電子マネーで支払うと、通常の3ポイントに加えて2ポイントが加算され、合計5ポイント貯まることになる。 貯めたポイントは、1ポイント=1円分として利用可能で、1ポイント単位で会計の際に利用できる[広報 20]。有効期限はポイントは1年間、LaCuCa電子マネー残高は最後に利用またはチャージした日から5年間[広報 20]。 チャージは1000円単位で、レジで店員に申し出るか、サービスカウンター付近に設置されているチャージ機を使用する[広報 20]。チャージ機では紙幣のみ使用可能でお釣りが出ない[広報 20]。いったんチャージした残高は返金できない[広報 20]ため注意が必要である。また退会する場合もチャージ残高の払い戻しはできない[広報 20]。紛失・盗難の場合は店舗に申し出ることで利用停止の手続きができる[広報 20]。 入会金は100円、年会費は無料。16歳以上の者が入会できる。2019年2月末までは「現金ポイントカード」同様、年会費・発行手数料無料で配布されていたが、発行手数料無料キャンペーンの終了に伴い、同年3月以降は100円の発行手数料がかかるようになった。 LC JCBカード2016年3月1日から発行受付が開始[広報 21] された、JCBの提携クレジットカード。しばしば混同されることがあるが、ライフカードとは無関係である。 ライフの店舗ではクレジット支払いだけでなく、現金支払いの場合に提示することでポイントカードとしての利用も可能である。ポイント料率は200円(税抜)ごとに1ポイント。 さらに「LC JCBカード」でのクレジット払いに限り特典として、「衣料品・くらしの品ポイント」として200円(税抜)ごとに1ポイント、毎月7の付く日(7日・17日・27日)は200円(税抜)ごとに5ポイント付与される。また、ライフ以外でのJCB加盟店の利用でもポイントが貯まるように、毎月の口座引き落とし時に200円(税込)ごとに1ポイントが付与される。 入会金・年会費は無料。カードの柄は、銀色基調の通常デザインと、水色基調のディズニーデザインの2種類が用意されている。 他社系ポイントカード「Ponta」は、2013年7月頃から一部店舗で行われていた試験導入[広報 22] を経て、2018年5月29日から全店で利用可能[広報 23][51] になった。同時に「dポイント」も利用可能となった[広報 23]。 2011年頃から、同じ三菱商事系企業によるポイントカード「Ponta」の導入が予測されていたが[53]、実に7年越しで全店導入となった。 ライフアプリ2018年9月4日、スマートフォン(iPhone・Android)で利用できる「ライフアプリ」[広報 24] がリニューアルされ、「LaCuCa」と連携してポイントカードとしても利用できるようになった[52][広報 25]。 物理カードの代わりに、画面に表示されるバーコードを提示して使用する[52][広報 24]。アプリ上でポイントや電子マネーの残高が確認できる[52][広報 25]が、アプリ自体で電子マネーとしての利用(バーコード決済)はできない[広報 25]。 かつて利用できたカード
2000年にサービス開始。導入当時は一部店舗(主に大型店とその隣接した店舗)のみでしか使えなかったが、2007年4月に全店へ対応した[広報 26]。システムは東芝デジタルソリューションズ製[広報 26]。 入会費・年会費は無料で、ポイント料率は100円(税抜)ごとに1ポイントであった。 プラスチック製のカードで、近畿圏店舗は赤色、首都圏店舗は黄緑色のカードが発行されていた。磁気タイプではなくJANコードを読み取るタイプで、初期の頃はレシートの下部にカードのナンバーが印字されていたが、のちに個人情報漏洩防止のため下4桁のみ表示に変更された。 新しいポイントカードとして「LaCuCa」が全店舗で発行開始されることになったため、2016年7月限りで「現金ポイントカード」の発行は終了となった。「LaCuCa」や「LCカード」への移行期間として、約20か月間は3種類とも利用可能とされていたが、2018年3月末をもって「現金ポイントカード」の利用はできなくなった。 旧来の「現金ポイントカード」所持者に対しては、「LaCuCa」への移行(ポイント残高と登録情報が引き継げた)を推奨してきたが、翌2019年5月末をもって「現金ポイントカード」に登録されていた会員情報やポイント残高がすべて削除され、移行できなくなった。 レジ袋不要の際は「エコポイント」が付与されていたが、2016年5月末で廃止された(その代替措置として現金2円引きサービスが残された)。
「現金ポイントカード」が全店に普及する以前は、紙製の「スタンプカード」が発行されていた。旧モデルは青・緑、新モデルはピンクである。スタンプを貯めるともらえる景品は、サービス開始当時は食品用ラップや100円の金券など様々であった。 買い物袋を持参するごとに1スタンプ押印され、20スタンプで100円の金券として利用できた。「現金ポイントカード」普及後は「エコポイント」加算という形で廃止された。 関係会社
元グループ会社
三菱商事との関係ライフは三菱商事が筆頭株主であり、三菱商事の持分法適用会社となっている。三菱グループの一社としても名を連ねている[広報 27]。一部の販促企画を三菱商事に委託し、ライフの社長である岩崎高治も三菱商事出身であり三菱商事との関係が非常に強い。 しかし一方で同じく三菱商事系列の小売業であるローソングループとは大々的な提携を行わなず独自路線も保っている。ライフとローソンの関係はローソン銀行のATMを一部店舗に設置する[広報 28]、ローソングループの成城石井が取り扱うワインを一部販売する[54] といった小規模なものに留まっている。プライベートブランドもローソンとライフでは別々に用意されている上、相互取扱いアイテムも現状は設定されていない。 キャラクター
2016年2月26日からライフのイメージキャラクターとして登場した[広報 29]。シンボルマークの四つ葉のクローバーに掛けた「よつば」と読める4月28日が誕生日という設定のため、2017年2月ではなく同年4月に「生誕1周年」とアピールしていた。 デザインはポケットモンスターのピカチュウをデザインしたことで知られるにしだあつこが担当。 キャラクターグッズとしてシールやファイル、ぬいぐるみ、膝掛け、キーホルダーなどがあり、期間限定で店頭販売されることがある。2017年12月からはLINEスタンプの販売も開始された[広報 30]。
テレビ番組
脚注出典
広報資料・プレスリリースなど一次資料
関連項目
外部リンク
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