伊丹駅 (JR西日本)
伊丹駅(いたみえき)は、兵庫県伊丹市伊丹一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)福知山線の駅である[1]。駅番号はJR-G52。 直営駅(宝塚駅の被管理駅)で、アーバンネットワークおよび「JR宝塚線」の愛称区間、ICOCAの利用可能エリアに含まれている(相互利用ICカードはICOCAの項を参照)。 歴史
駅構造相対式2面2線のホームを持つ地上駅で、橋上駅舎を有している[1]。分岐器や絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。 ホームは島式2面4線への拡張が可能な構造となっている。これは将来、当駅から大阪国際空港まで支線を延ばす構想(詳細は後述)があるためで、外側の用地は現在駐輪場などに使用されている。 各ホームの長さは10両編成分(220 m)だが、列車との段差解消のためのかさ上げは8両編成分のみ行われている(福知山線では9両編成以上の列車は通常運転されていない)。 改札口は橋上にある1か所のみ。みどりの窓口は2023年5月21日をもって営業を終了し、翌5月22日からはみどりの券売機プラスによる営業に移行した(通常のみどりの券売機もこれ以前から設置されている)[9]。 改札横には、伊丹市による観光案内所の「伊丹市観光物産ギャラリー」と、キヨスクから転換された「セブン-イレブン キヨスク」が出店している。なお、駅西口にもハート・インから転換された「セブン-イレブン ハートイン」がある。 のりば
ダイヤ特急列車はすべて通過するが、快速列車を含むその他の営業列車はすべて停車する。 日中時間帯は1時間に8本が停車する(区間快速と普通列車がそれぞれ4本)。朝ラッシュ時の大阪方面は本数が非常に多い。 利用状況→「伊丹駅 (阪急) § 利用状況」も参照
2023年(令和5年)度の1日平均乗車人員は22,926人で、JR西日本の駅の中では35番目に多く、福知山線の途中駅の中では最も多い(2位は宝塚駅)[11]。 徒歩10分ほどの距離にある阪急伊丹線の伊丹駅と競合する関係にある。阪急伊丹駅と比較すると、当駅は大阪市内の広範囲にほぼ乗り換えなしでアクセスできる点が利点となっている[注釈 1]。なお、福知山線(JR宝塚線)は電車特定区間の対象外のため周辺のJR線の駅よりも運賃計算が割高となっているが、幹線運賃でも15km以内は割安のため大阪駅・大阪梅田駅までの普通運賃は240円と阪急と同等である。 福知山線は元々単線・非電化という低規格の路線であり、列車の運行本数も少なく、大都市近郊の駅としては乗降客が少なかった(改札口も常時開放はされておらず、列車の到着時刻に合わせて改札を開始する列車別改札だった)。このため、少なくとも1970年代までは阪急伊丹駅との競合はそもそも成立しない状況が続いていた[注釈 2]。 しかし、1981年の複線電化・1987年の国鉄分割民営化・1997年のJR東西線の開業と同線への直通運転開始を経て、列車の運行本数が急増し利便性が一気に向上。2000年代には当駅と直結するイオンモール伊丹(当時はダイヤモンドシティ・テラス)の開業や、当駅周辺での大規模な再開発が進展したことで大幅に乗降客が増加し、JR西日本各駅の乗車人員で上位50位以内に入る主要駅に成長した[11]。 「兵庫県統計書[12]」によると、近年の1日平均乗車人員は以下の通りである。
駅周辺西側は「有岡城」こと伊丹城跡、東側はイオンモール伊丹を中心に、住宅地・事業所・工場が雑然と入り混じっている。 大阪国際空港(伊丹空港)の西側、JR線内では最も空港に近い場所に位置し、駅前には空港に向かうバス路線も乗り入れている。 当駅から約1キロ西には、阪急伊丹線の終着駅である伊丹駅がある。 中央口中央口からはペデストリアンデッキが延びており、イオンモール伊丹に直結している。
西口・北口
東口
バス路線伊丹市営バスについては乗り入れる大半の路線が当駅前を起終点とし、阪急伊丹駅を経由して市内各地を結ぶ。西口の北側には、バスの折り返しや待機のための転回場が設置されている。 バス停は東西双方に設けられているが、西口側が「JR伊丹」、東口側(イオンモールと線路の間の道路沿い)が「イオンモール伊丹」と名称が異なる。阪急バスは「JR伊丹」停留所を経由しない路線が「イオンモール伊丹」停留所に発着している。
将来の構想→詳細は「JR福知山線分岐線構想」を参照
当駅から分岐する形で大阪国際空港まで乗り入れるJR福知山線分岐線構想や、兵庫県がLRTを同区間に設置する案、既に空港に乗り入れている大阪モノレール線を伊丹市内まで延長する案が提唱されたことがあるが、いずれも採算性で折り合いが付かないなどとして進展していない。 当駅や阪急伊丹駅と空港の移動手段としては、路線バスやタクシー(またはマイカー)が一般的となっている。 隣の駅脚注注釈出典
関連項目外部リンク
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