国鉄ホキ5900形貨車
国鉄ホキ5900形貨車(こくてつホキ5900がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍したホッパ車である。 概要本形式は、カーバイド輸送用 34 t 積の私有貨車である。カーバイドを専用種別とした私有貨車は8形式存在したが、本形式は最新の形式である。現時点では全て廃形式となり現存している車は存在しない。 1982年(昭和57年)3月31日より、同年6月14日にかけて川崎重工業でタキ1500形より6両(オホキ5900 - オホキ5905)が改造製作された。種車は、1962年(昭和37年)7月5日及び同年7月18日川崎重工業製造のタキ15411、タキ15400、タキ15410、タキ15413、タキ15415、タキ15416である。 所有者は日本陸運産業の1社のみであり、常備駅は越中島駅、越後関原駅(オホキ5901のみ)であった。 記号番号表記は特殊標記符号「オ」(全長が12 m をこえるホッパ車)を前置し「オホキ」と標記し 化成品分類番号は、「燃(禁水)44」(燃焼性の物質、水と反応する物質、可燃性固体、禁水指定のもの)が標記された。 改造に際してタンク体をすべて撤去し、新規製作されたホッパーを搭載した。箱型有蓋ホッパ車である内部は、4室構造になっており夫々の積込口、取出口(縦650 mm、横900 mm)を備えていた。荷役方式はホッパ上部積込口よりの上入れ、側面の取出口からの横出し式であった。 車体塗色は黒で、全長は13,300 mm、全幅は2,600 mm、全高は3,408 mm、台車中心間距離は9,200 mm、実容積は35.7 m3、自重は19.8 t、換算両数は積車5.5、空車2.0である。台車は、ベッテンドルフ式のTR41Cであった。 1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には全車(6両)の車籍がJR貨物に継承されたが、1989年(平成元年)7月25日に全車一斉に廃車となり形式消滅した。 参考文献
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