東京オートサロン2021(とうきょうオートサロン2021・Tokyo Auto Salon 2021・略称:TAS2021)は、2021年(令和3年)1月15日から1月17日まで幕張メッセで開催される予定だった、『東京オートサロン』第39回目の自動車展示会である。このイベントは新型コロナウイルス感染症流行の影響により客入れ開催が取りやめとなり、並行準備していたバーチャルオートサロンのみの開催になるという、TAS史上初の事態を引き起こした[2]。
背景
2020年1月10日 - 12日に開催された『東京オートサロン2020』終了後、中国・武漢に端を発した新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し始める。TASの翌週に行われた札幌モーターショー[注 1]は滞りなく終了したが、2月の大阪オートメッセ[注 2]ではコンパニオンや関係者の一部がマスクを着用する等の対策に追われた[3]。しかし、オートメッセ直後に予定されていた『東北モーターショー in 仙台』[注 3]『沖縄カスタムカーショー』[注 4]等の地方開催による自動車系イベントは軒並み中止となり、緊急事態宣言明けに開幕したSUPER GTは一部無観客で開催。スーパーフォーミュラやスーパー耐久はそれぞれ8月下旬~9月上旬に開幕戦を延期したが、GTのような無観客開催は回避された[6][7]。
こうした状況の中、TAS事務局は2020年10月7日、2021年度のTASについて、幕張での開催に加えてオンラインでの映像プログラム配信(オートサロンTV)とバーチャル展示会場(バーチャルオートサロン)を併用したハイブリッドイベントとして行うことを発表。幕張での有料入場者数を制限し、感染症対策を徹底して開催するとされていた[8]。このため本大会を宣伝するポスターや広告には以下のメッセージ文が記されている[雑誌 1]。
東京オートサロンは、すべてのクルマファンが共有できる場所を守り続けます。
これまでも、これからも。
開催日程は1月15日(金曜日)が一般非公開のビジネスデイ、同16日(土曜日)と17日(日曜日)が一般公開となっており、そのうち土曜日と日曜日分の前売チケットが2020年12月1日からオンライン限定で事前販売され、当日券の販売は行われなかった[8][9][雑誌 1]。
またこの年は、レコード会社の協賛撤退等で休止状態となっていた公式イメージガールユニット『A-class』が4年ぶりに復活。人気レースクイーンや女性モデル30名がエントリーしたセレクション審査により[10]、林紗久羅・中村比菜・小林唯叶・美月・苗加結菜の5人が令和改元後最初のA-classメンバーに選ばれた[9][11]。
なお、前年にイメージガールを務めていたMFGエンジェルス[12]は、この年以降参加していない。
幕張での中止、バーチャル開催へ
開催に向け、A-classメンバーもマスメディアへのプロモーション活動[13][注 5]を行う等着々と準備を進めてきたが、12月に入ってからの急激な感染拡大により、Go Toキャンペーンの一時停止や東京都内や千葉県内などにおける年末年始の行動自粛、医療非常事態宣言が発出されたことを理由として、同年12月23日にTAS2021の幕張開催中止が発表された[2][15]。開催が決定していた東京オートサロンが中止されるのは、1983年(昭和58年)の開始[注 6]以来初めてのことである[16][注 7]。中止の発表を受けて脇阪寿一は「(TAS事務局の)勇気ある決断に敬意を示したい」と述べている[18]。なお、前売チケットは2021年1月15日から31日まで払い戻しが行われた[19]。
そして本来の初日であった1月15日に「バーチャルオートサロン」が正式オープン[20]。同月16日と17日に「オートサロンTV」が午前9時から午後3時過ぎまで生配信された他、出展予定だった大手自動車メーカーの一部もオリジナルのコンテンツを動画配信していった。オートサロンTVの収録は富士スピードウェイにて行われ、約80近いショップやメーカー、150台近くの車両が参加した[雑誌 2]。3日間におけるオートサロンTVの視聴回数は12万1905回、バーチャルオートサロンのユニークユーザー数は9万8938人(東京オートサロン広報事務局調べ)だった[21]。バーチャルオートサロンは同年5月31日で終了し、以降はオートサロンTVに動画配信が集約されている[22]。
その後、2022年1月14日 - 16日に通算40回目となる『東京オートサロン2022』が幕張メッセにて行われ、2年ぶりの集客開催を実現させたが[23]、感染症対策もあってか総入場者数が2020年よりも激減する結果となった[24]。
出来事
映像外部リンク |
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九州ビジネスチャンネル 『日本レースクイーン大賞2020 授賞式』 |
新人部門 表彰式(2021年1月20日公開) |
コスチューム部門(2021年1月20日公開) |
特別賞表彰(2021年1月23日公開) |
※特記なき場合はいずれも2021年。
A-class関連
関連商品
TAS2021の開催に向けて、以下のコラボ商品を含めたオフィシャルグッズが2020年12月18日よりauto sport web shopで限定販売されていた[46]。
また、TAS2021記念トミカとして「ホンダ・NSX」「トヨタ・AE86 スプリンタートレノ」「ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ」の3種が、オリジナルトミカとして「tomica ネッツ兵庫 86BS トヨタ86」が制作され、トミカショップ各店とタカラトミーモールにて限定販売された[48]。
脚注
注釈
出典
雑誌
- ^ a b 「【広告】東京オートサロン2021」『GOLF TODAY』2021年1月号、株式会社三栄、166-167頁、2023年6月24日閲覧。
- ^ 「幻の『東京オートサロン2021』誌上開催!」『Option』2021年3月号、株式会社三栄、20-21頁、2023年6月24日閲覧。「ネットでナマ配信されたオートサロンTVのアーカイブにも注目!!」
- ^ a b c d 「日本レースクイーン大賞2020 新人部門&コスチューム部門 ファンが選んだグランプリが決定!!」『ギャルズ・パラダイス「日本レースクイーン大賞2020特集」』、株式会社三栄、2021年4月9日、36-37頁、2023年6月24日閲覧。
- ^ 「直前情報!!東京オートサロン2021」『Option』2021年2月号、株式会社三栄、24-25頁、2024年2月15日閲覧。「西3ホール特別展示 Option×G-ワークス『日本のチューニングヒストリー』」
- ^ 「コロナ乗り越え『夢の一台』群馬自動車大学校カスタマイズ科」『Car&Drive 2021』、上毛新聞社、2021年2月、3頁、2023年9月24日閲覧。
動画
- ^ オートサロンTV 2021.01.16(SAT)「トムス」(4h03m33s〜) - YouTube
- ^ カストロールトムススープラ復元! TOM'S SALON 2021スタジオライブ配信 - YouTube(2021年1月17日)2023年6月24日閲覧。
- ^ オートサロンTV 2021.01.17(SUN)「GORDON」(6h00m05s〜) - YouTube
- ^ オートサロンTV 2021.01.17(SUN)「ラリージャパン2021」(6h28m25s〜) - YouTube
- ^ ダイハツカスタマイジングリポート2021 - YouTubeプレイリスト
- ^ 群自大TV 東京オートサロン2021出展車両紹介 Vol.1 - YouTube(2021年1月15日)2023年9月24日閲覧。
- ^ 群自大TV 東京オートサロン2021出展車両紹介 Vol.2 - YouTube(2021年2月26日)2023年9月24日閲覧。
- ^ 【公式】TOKYO AUTO SALON 2022 in 幕張メッセ A-classステージ(3h49m57s〜) - YouTube 2023年6月24日閲覧。
- ^ 【公式】TOKYO AUTO SALON 2022 in 幕張メッセ 日本レースクイーン大賞2021(4h28m22s〜) - YouTube 2023年6月24日閲覧。
外部リンク
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※1:ビジュアルチーム(渡部、堀井、渡辺、則島)とエンタメチーム(志摩、冨永、村岡、外咲)に分割。 ※2:公式イメージガール(早瀬、荒井)とavexイメージガール(日野、清瀬)で構成。 |