『銀魂 THE FINAL』(ぎんたま ザ・ファイナル)は、2021年1月8日公開の[2]空知英秋による少年漫画『銀魂』を原作とした日本のアニメーション映画。PG12指定。アニメ銀魂15周年記念作品で、本作品がアニメ銀魂として最後の作品となった。ストーリーはジャンプGIGAおよび銀魂公式アプリ掲載分をベースにし、アニメオリジナルの要素も盛り込まれる[3]。
本作品の前日譚として『銀魂 THE SEMI-FINAL』が同年1月15日よりdTVにて独占配信[4][5]。こちらはテレビアニメ第4期の最終話(第367話)で中断された原作第76巻六百八十七訓後半から第77巻第六百九十八訓中盤までのストーリーを再構成し、「万事屋篇」と「真選組篇」の全2話に分けて描かれる。
ストーリー
かつて幼い銀時たちを教え導いた師匠・吉田松陽は別人格・虚(うつろ)へと姿を変え、地球を道連れに自らの命を終わらせようとしていた。そんな最大の敵である虚の野望を阻止すべく、かつての盟友である銀時、高杉、桂はそれぞれの信念を胸に共闘を決意。さらには、銀時たちに加勢すべく万事屋の新八と神楽、真選組、かぶき町の面々、かつてのライバルたちまでもが集結し、護るべきものを護るために命を賭した戦いを繰り広げる。
登場人物
- 万事屋
- 松下村塾
- 攘夷党(桂一派)
- 鬼兵隊
- 真選組
- 春雨
- 幕府
- 御庭番衆
- 天導衆
- 天照院奈落
- その他の登場人物
- 役名なし
製作
残る原作がアクション続きであったことに加え、多数のキャラクターが登場することもあり、「予算や時間をかけてしっかり終わらせたい」という制作側のオーダーで、劇場版での制作が決定した[7][8]。タイトルには「誰でもこれが最後なんだと一発でわかるようなタイトル」として『THE FINAL』が採択されている[7]。原作後半のリアル寄りの作画に合わせキャラクターデザインも一新されており[9][10]、原画と声優で原作者の空知英秋も参加している[11][12]。
本作品で監督・脚本を務めた宮脇千鶴によると、ベースとなる原作話数は「プロットにするまでもなく普通に考えたら入らないだろうというくらいの尺」であったため[9]、最初に銀時、桂、高杉ら「松下村塾」のメンバーを物語の主軸と決め、「銀時が松下村塾で培ってきたものの最後の整理」という方向で原作の要素を再構成している[7][13]。松下村塾のメンバーに軸を置いた理由としては、万事屋サイドが主軸で本作品のエピソードともリンクする部分が多い『劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』の焼き直しのようになるのを避け、違う視点の切り口として描くためである[7]。プロット作成の際は何度も話し合いを持ち、監修の藤田陽一による画的な助言や、集英社からの「ラスト部分のギャグパートは絶対欲しい」というリクエストを踏まえた上で、宮脇が最終的な取捨選択を行った[8]。
絵コンテは宮脇がシーンのつなぎ部分を中心に担当し、肝となるシーンでは少し違う色を入れる目的で、あえて他のスタッフに一任している。この分担に対し藤田は、「テレビシリーズからずっとやってくれているスタッフが多いのが『銀魂』の強みであり、これまでの『貯金』があるからこそ、監督だけが背負わずに、各スタッフが作品を理解して動ける」と評している[8]。
また本作品では、観客に深い感情を抱いてもらえるよう回想シーンが全て描き直されているほか[13]、原作にない高杉の目の表現にも力を入れており、宮脇は当シーンについて「今回の映画なりの覚悟みたいなもの」と述べている[9]。
スタッフ
楽曲
- 主題歌「轍〜Wadachi〜」
- 作詞 - MOMIKEN / 作曲 - KENTA / 編曲 - KENTA、tasuku / 歌 - SPYAIR
- 挿入歌・挿入曲
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- 「道楽心情」「ブレイクダウン」
- 作詞・作曲・編曲 - 氏原ワタル / 歌 - DOES
- 「CHA-LA HEAD-CHA-LA」
- 作詞 - 森雪之丞 / 作曲 - 清岡千穂 / 歌唱 - 影山ヒロノブ
- 「プロローグ&サブタイトルⅠ」
- 作曲 - 清岡千穂 / 編曲 - 堤博明
封切り
2020年10月16日に第一弾、同年11月13日に第二弾のムビチケ前売券が発売され、特典として映画ビジュアルのクリアファイルが付いた[15]。入場者プレゼントには第一週に空知書き下ろし「『鬼滅の刃』炭治郎&柱のイラストカード」の配布が決定し、ブレない姿勢に感嘆の声があがった[16]。加えて歴代名エピソードのフィルム風シールも先着で配布されている[17]。
2021年1月9日と翌10日の2日間で観客動員数20万4000人、興行収入2億8700万円を記録し、興行通信社の調査による全国映画動員ランキングで12週連続第1位だった『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』から首位の座を奪ったほか、1月11日までの4日間の累計で観客動員数38万4000人、興行収入5億3100万円に達することが発表された[18][19][20]。
公開2週目の週末となる2021年1月16日と翌17日の2日間で観客動員数10万人、興行収入1億5100万円をあげ、興行通信社による全国映画動員ランキングで第2位にランクインした。なお、公開初日からの累計で観客動員数が60万人、興行収入が8億円を突破している[21][22]。
公開3週目の週末となる2021年1月23日と翌24日の2日間で観客動員数7万5000人、興行収入1億700万円をあげ、興行通信社による全国映画動員ランキングで前週に引き続き第2位にランクインした。なお、公開初日からの累計で観客動員数が76万人、興行収入が10億円を突破している[23][24][25]。
公開4週目の週末となる1月31日の時点で興行収入が12億円、観客動員数が90万人を突破している[26]。
公開5週目の週末となる2月7日の時点で、興行収入が14億円、観客動員数が100万人を突破している[27]。
公開6週目の週末となる2月14日の時点で、興行収入が15億円、観客動員数が111万人を突破している[28][29]。
公開7週目の週末となる2月21日の時点で、興行収入が16億3000万円、観客動員数が117万人を突破している[30]。
公開8週目の週末となる2月28日の時点で、興行収入が17億4616万9100円、観客動員数が125万6968人を突破し、歴代シリーズ最高興収を記録した[31]。
2021年5月6日時点で興行収入が19億円、観客動員数が136万人を突破している[32]。
関連商品
- Blu-ray/DVD『銀魂 THE FINAL(完全生産限定盤/通常版)』(アニプレックス、2021年8月14日)
- CD『銀魂 THE FINAL オリジナル・サウンドトラック』(アニプレックス、2021年1月8日)
- 書籍
テレビ放送
回数
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テレビ局
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放送日
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放送時間
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放送分数
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備考
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1 |
アニマックス[33] |
2022年3月20日 |
20:00 - 22:10 |
130分 |
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2 |
キッズステーション |
2023年8月19日 |
12:00 - 13:50 |
130分 |
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脚注
注釈
- ^ テレビアニメ第4期まで服部全蔵の声を務めた藤原啓治が2020年に逝去しているため。なお、演じた森川は過去のシリーズにも佐々木異三郎役で出演している。
- ^ 本作品では声優としても出演した[14]。
出典
外部リンク
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Webアニメ | |
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関連項目 | |
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- 共:共同制作
- 1:第127話 - 第178話
- 2:第266話 - 第367話
- 3:第25話 - 第50話
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