東方求聞史紀 〜 Perfect Memento in Strict Sense.
『東方求聞史紀 〜 Perfect Memento in Strict Sense.』(とうほうぐもんしき)は、一迅社から刊行された東方Projectの設定資料集である。著者はZUN。カバーイラスト担当は唖采弦二。挿絵は唖采弦二、つくりものじ、秋★枝、TOKIAME、神馬耶樹、病らが担当している。 東方Projectの舞台となる世界である幻想郷に住む稗田阿求という人物が編集した本「幻想郷縁起」が全文掲載されている、という設定で書かれている。 本項では、以降は『求聞史紀』と表記する。その他の東方Project関連の略称については、東方Project#凡例を参照。 幻想郷縁起幻想郷縁起(げんそうきょうえんぎ)は、人間の里の由緒ある家である稗田家が、百数十年に一度、人間の安全を確保するために幻想郷で目立った妖怪をまとめている資料。幻想郷の歴史は妖怪の歴史に他ならず、歴史書(幻想郷縁起)の編纂は、妖怪の特徴や対処法を人間に広く伝えるのが目的だった[1]。 最初の「幻想郷縁起」がまとめられたのは、当代の稗田家当主である稗田阿求の代から見て1200年ほど前である。その当時は文字を読めることが一般的ではなく、初期の「幻想郷縁起」は読まれるというより、後世に伝えるためのものだった。現在の「幻想郷縁起」はここ百年余りで大きく変わった幻想郷を反映している。今は妖怪を恐れる人間も、妖怪退治に躍起になる人間も居なくなり、この資料は今までの妖怪の注意や対策等に加えて、横文字やイラスト、妖怪の私生活等も含んでいる[2]。 稗田阿求の手による「幻想郷縁起」では東方Project作品のうち『紅魔郷』(2002年)から『求聞史紀』前(2006年)までの登場人物や作中世界を掲載しており、「幻想郷縁起」が初出となる主要登場人物は無い[※ 1]。 以下に、「幻想郷縁起」の収録内容を解説する。
登場人物→「東方Projectの登場人物」および「幻想郷」も参照
ここでは、「幻想郷縁起」の執筆者とされる稗田阿求と、稗田家に関係する人物について説明する。「幻想郷縁起」内で解説される各登場人物については省略する。
東方求聞史紀 記憶する幻想郷「東方求聞史紀 記憶する幻想郷」は、漫画雑誌『月刊ComicREX』2006年12月号 pp.175-195 に掲載された漫画作品。原作はZUN、漫画は秋★枝。『求聞史紀』に先行して発表されている。 p.195 にあるZUNによる後書きには、「幻想郷縁起」が稗田阿求の著作という体裁を取っているため『求聞史紀』には阿求に関する資料が含まれていないことや、そのような体裁のため『求聞史紀』にコミックを入れる事を避けたとあり、同書やその他書籍には未収録である。 作画を担当した秋★枝は、後に連載される『東方儚月抄 〜 Silent Sinner in Blue.』の作画も担当している。 この漫画では、博麗霊夢と霧雨魔理沙が、完成間近の「幻想郷縁起」を見るために人里にある稗田家へ赴く。そこで稗田家の当主、阿求と出会う。阿求が約1000年前から転生を繰り返していること、妖怪である八雲紫と面識があり紫は検閲のために稗田家を訪れていること、妖怪に襲われる危険が減った現在の幻想郷において「幻想郷縁起」は妖怪の広告のような物に変わったことなどが言及されている。 注釈
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