武部 聡志(たけべ さとし、1957年2月12日 - )は、日本の作曲家、編曲家、音楽監督、音楽プロデューサー。株式会社ハーフトーンミュージック代表取締役会長。音楽ユニット「kōkua」のメンバー、キーボード奏者としても活動している。血液型はA型。
東京都出身。麻布中学校・高等学校、国立音楽大学音楽学部教育音楽学科卒業[1]。
来歴
1975年に国立音楽大学に進学。大学在学中よりキーボーディスト・編曲家として数多くのアーティストを手掛ける。
1977年にかまやつひろしのバックバンドに参加[1]。かまやつの紹介により清水健太郎、久保田早紀、寺尾聰のタレントのバックバンドに参加するようになる[1]。1980年にかまやつや寺尾のバックバンドのメンバーたちとマネジメントを行う会社として、「ハーフトーンミュージック」を設立[1]。
1983年に松任谷由実コンサートツアーの音楽監督を担当し[2]、1985年には斉藤由貴のデビューシングル「卒業」を編曲。以降も編曲家、プロデューサーとしてヒット曲を手がける。
1988年に初のオリジナル・アルバム『Clara』をCBS・ソニーから発表する[3]。以降、2003年と2004年にオリジナル・アルバムを[4][5]、2017年には生誕60年を記念するコンピレーション・アルバムを発表した[6]。
1990年に音楽プロデューサーとして本格的に活動を始める。KATSUMI、大黒摩季、今井美樹、小嶋希代子(現marron)などを担当し、1992年には髙嶋政宏のデビューアルバムのプロデュースを担当する。親交ある楽曲提供シンガーの楠瀬誠志郎、崎谷健次郎とKATSUMIを仲介し、コーラスグループ「adam」を誕生させる。2002年には一青窈をプロデュースし、以降、実質的に専属プロデューサーとなる。
1996年からフジテレビ系音楽バラエティ番組『LOVE LOVE あいしてる』に出演し[7]、ハウスバンドLOVE LOVE ALL STARSで吉田建や鳥山雄司と共に中心的な役割を果たした。また、この番組がきっかけとなり、高中正義や吉田拓郎のツアーに参加した。また、2004年からフジテレビ系特別番組『FNS歌謡祭』の音楽監督を務めている[2]。
2006年にNHK総合テレビのドキュメンタリー番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』の主題歌のために、スガシカオらと音楽ユニットkōkua(コクア)を結成、シングル「Progress」をリリースした[8]。ユニット名は「協力する、協調する」という意味のハワイ語に由来する。
2009年から日本工学院専門学校において、ミュージックカレッジ・エグゼクティブアドバイザーを務める[9]。
人物
交友関係
- ムッシュかまやつ - 音大生だった20歳で、ムッシュのバックバンドに参加している。また、ムッシュのアルバム制作では編曲・演奏を任されており、武部自身はこのことについて、「あの時の出会いがなければ今の自分はありません」と述懐している[1]。
- 高見沢俊彦 - THE ALFEEがデビューした時から、ムッシュを通じての友人。ムッシュのソロ・アルバム制作時にキーボードを弾かせるためだけに、武部を呼び出すこともあった。また、2015年の高見沢のソロコンサートにゲスト出演している。
- SURFACE - 「AXIAアーティストオーディション'96」で武部が発掘した音楽ユニットで、音楽のノウハウを叩き込んだ。2008年にsurface結成10周年で再会し、シングル「素直な虹」をプロデュース、コラボレーションライブsurface×武部聡志 Special Collaboration LIVE「SAIKAI」を開催した[10]。
- 大学は音楽教育学科の出身のため、音楽の教員免許を所持しており、麻布中学校で教育実習をした経験があるという[1]。
ディスコグラフィー
オリジナルアルバム
サウンドトラック
テレビドラマ
テレビアニメ
映画
参加作品
- ジブリをうたう(2023年11月1日)
- epilogue さよならの夏 〜コクリコ坂から〜
音楽監督
作曲・編曲
- 城南海 - 「兆し」、「ルナ・レガーロ〜月からの贈り物〜」
- 西村知美 - アルバム「白いかすみ草(天使のメイルより)」
- 有安杏果 - アルバム「心の旋律」
- シェリナ・ムナフ - 「あたしの世界征服」(スペシャルテレビアニメ『アーヤと魔女』エンディングテーマ)
編曲
★はアルバム、◎はシングル
- ★『V.O.Z.』、
- ◎「J's LOVE SONG (Original Version)」
- ★『elfin』、『mocha』、『Milestone』
- ◎「愛の詩」、「年下の水夫」
- ★『PRESENTs』、『COPY BAND GENERATION VOL.1』
- ◎「いとしいひとへ 〜Merry Christmas〜」、「コレデイイノ?!」
- ★『再会〜君に綴る〜』、『Wonderful Colors』
- ◎「かけがえない人よ」、「美しき人」、「いつかきっと」
- ★『DISTURB YOU』
- ◎「嗚呼!ディスターブ」
- ★『DREAM -Self Cover Best-』、『MEMORIES -Kahara Covers-』、『MEMORIES 2 -Kahara All Time Covers-』、『MEMORIES 3 -Kahara Back to 1995-』
- ◎「夢やぶれて -I DREAMED A DREAM-」、「はじまりのうたが聴こえる」
- ★『時の自画像』、『この星の鼓動』
- ◎「願い唄」、「宿り木」、「しあわせ」、「ぬくもり」、「君の唄」、「ピアノ」
- ★『数千の星』
- ◎「君と歩きたい」「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」、「しあわせまだかい」
- ★『PERIOD 〜この世界のどこかに〜』
- ◎「この世界のどこかに」
- ★『CRYPTOGRAPH -愛の暗号-』
- ◎「哀しみのスパイ」
- ★『空っぽの気持ち』、『振り返らない君の涙を僕は忘れない』
- ◎「それじゃあバイバイ」、「素直な虹」
- ★『AXIA』、『ガラスの鼓動』、『チャイム』、『風夢』、『ripple』、『PANT』、『TO YOU』、『何もかも変わるとしても』
- ◎「卒業」、「白い炎」、「初戀」、「情熱」、「悲しみよこんにちは」、「土曜日のタマネギ」、「青空のかけら」、「MAY」、「砂の城」、「さよなら」、「ORACION -祈り-」、「Christmas Night」、「雪灯りの町」
- ★『季節のプロローグ』、『夏休み』、『ARE YOU READY?』
- ◎「Privacy」
- ★『KISS OF LIFE』、『ただ一度だけの永遠』、『ambivalence』、『HOLIDAYS』(album内は数曲編曲または共同編曲)
- ◎「もう一度夜を止めて」、「さよならも言わずに」、「泣かなくてもいい」
- ★『NOV』
- ◎「EVERY NIGHT AND DAY」
- ★『半空 NAKAZORA』
- ◎「ハーヴェスト」
- ★『CRUISE』、『Akina Nakamori〜歌姫ダブル・ディケイド』、『I hope so』
- ◎「AL-MAUJ (アルマージ)」、「Days」、「赤い花」、「初めて出逢った日のように」
- ★『ふたりのあいだ』
- ◎「二人に帰ろう」、「愛していると言えない」
- ★『月天心』、『一青想』、『&』、『Key』、『歌窈曲』、『ヒトトウタ』
- ◎「もらい泣き」、「大家」、「江戸ポルカ」、「ハナミズキ」、「かざぐるま」、「つないで手」、「「ただいま」」、「受け入れて」、「蛍」、「満点星」、「空音」、「かたつむり」、「耳をすます」
- ★ 『Stare At』
- ◎「かくれんぼ」、「いつか離れる日が来ても」
- ★『アイノトビラ』、『いつか、桜の雨に…』
- ◎「真冬のメモリーズ」、「サクラ・フワリ」、「ごめんね。」、「Stay with me」、「夢のしずく」、「月のダンス」、「桜の雨、いつか」
- ★『GUNDAM SONG COVERS 2』『ANISON COVERS』
- ◎「その胸の中でずっとずっと」
- 森下恵理 - ◎「ブルージン・ボーイ!」、「わたしは街のバレリーナ」
- 八木さおり - ◎「くちづけの舞台」、「遅れたLove Song」、「Heart Beatきかせて」、「カンフー・ボーイ」、「SAYONARA」
- 薬師丸ひろ子
- ★『夢十話』、『花図鑑』、『星紀行』、『LOVER'S CONCERTO』
- ◎「あなたを・もっと・知りたくて」、「ステキな恋の忘れ方」、「紳士同盟」、「語りつぐ愛に」
- ★『しあわせのみつけかた』
- ◎「幾千の涙を贈りたい」、「Sing a love song for me」、「believe」
- ★『詩華集 -ANTHOLOGY-』、『Portrait 〜肖像〜』、『拝啓、愛しの友達』
- ◎「とまどい」、「夢をおいかけて」、「夏の恋人達」、「嘆きの天使」、「陽ざしのソリチュード」
- ★『Flavours』
- ◎「Lost Wing」
- 他多数。
受賞歴
書籍
出演
テレビ番組
ラジオ番組
脚注
出典
外部リンク