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かつて存在した名寄本線の「開盛駅」とは異なります。 |
開成駅(かいせいえき)は、神奈川県足柄上郡開成町吉田島にある、小田急電鉄小田原線の駅である。駅番号はOH 42。
開成町唯一の駅で、小田急電鉄で最西端の駅である[注釈 1]。
歴史
年表
開設経緯と駅名の由来について
従来、小田急線が通る市区町村で唯一駅がなかったのが開成町であった。そのため、開成町と町民たちは小田急電鉄への要望を重ね、小田急線内68番目の駅として開設された。駅名も町名の「開成」より取られた。
駅構造
相対式ホーム2面2線と留置線を有する地上駅。橋上駅舎を備え、西口・東口の2か所の出入口を備える。改札階 - ホーム階間にはエレベーターが設備されている。旅客上屋は駅舎付近のみ設けられており、1番ホームに待合室が設置されている。
東側にある留置線は、小田原寄りにあるポイントから進入することが可能。
2015年度(平成27年度)には、隣駅の栢山駅と併せて富水駅・螢田駅・足柄駅と共に行先案内表示器新設が計画され[6]、同年末までに改札口コンコースへの設置を完了した他、2019年(令和元年)10月15日頃にはホームにLED式発車案内表示器が設置され、10月17日に使用を開始した。これに伴い、従来の小型接近表示器は撤去された。
ホーム延伸工事
開設当初は、栢山駅 - 足柄駅間の4駅と同様、ホーム有効長が120 m(20 m車6両分)となっていた。このため、2018年(平成30年)3月16日までは6両の急行が停車していたものの、10両編成列車は通過しており、翌3月17日のダイヤ改正以降は急行停車駅から除外されていた。
しかし、周辺人口増加に伴い、10両急行を停車させるため、当駅の上り・下りの2面2線のホームを新宿方面に85 m延伸する工事が2018年(平成30年)より行われ[7][8]、2019年(平成31年)3月16日ダイヤ改正より当駅に全急行が停車するようになり、加えて一部快速急行が新松田駅 - 小田原駅間で急行へ種別変更する形で停車するようになった[4][5]。
2022年(令和4年)ダイヤ改正では、早朝海老名発小田原行を除いて、快速急行は新松田 - 小田原間で必ず急行へ種別変更されることとなったため、ほぼ全優等列車が停車することとなった。
のりば
- 日中時間帯の各停は、全て新松田駅 - 小田原駅駅間区間列車のみとなっていたが、2022年(令和4年)3月改正で日中時間帯の新松田駅 - 小田原駅間区間列車を町田駅・相模大野駅 - 小田原駅間運行に変更し、新松田駅を境に急行および各停へ種別を変更する形態に変更され、快速急行を含め毎時6本程度が相模大野・本厚木駅方面に直通[10]。
- 一部快速急行は、新松田駅 - 小田原駅間で急行に種別変更する形で、当駅に停車する。2022年3月改正以降は、海老名駅始発下り1本を除き全列車が種別変更対象となっている。
- 4・6両列車は、ホーム小田原寄りに停車する[11]。
- 開成あじさい祭りなどのイベント時には、当駅に特急ロマンスカーが臨時停車する場合がある。従来は有効長関係から6両編成のEXE・MSEのみ停車していたが、ホーム延伸によって制約が無くなり、2019年にはVSE・GSEが停車した。
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東口(2006年10月28日)
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駅構内を下り方より見る(2013年3月6日)
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ホーム(2014年3月4日)
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利用状況
2022年度(令和4年度)の1日平均乗降人員は11,766人である[小田急 1](小田急線全70駅中59位)。
急行停車駅では最も少ないが、2019年度(令和元年度)はダイヤ改正で急行列車の停車復活もあり、前年度(2018年度)と比べて8.2 %増加となっている。2020年度(令和2年度)・2021年度(令和3年度)いずれもCOVID-19の影響により利用者数が減少したものの、2022年度は4年前とほぼ同じ水準に戻った。開成町再開発に伴い、駅周辺にマンションや住宅が次々と建てられ、近年は乗降人員の増加が著しい。2014年には駅東側の酒匂川に足柄紫水大橋が開通し、対岸の大井町方面からの利用者も増えている。
近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は以下の通り。
年度別1日平均乗降・乗車人員
年度
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1日平均 乗降人員[12]
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1日平均 乗車人員[13]
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出典
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1995年(平成07年)
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2,654
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[14]
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1998年(平成10年)
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3,000
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[* 1]
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1999年(平成11年)
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3,043
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[* 2]
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2000年(平成12年)
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3,099
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[* 2]
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2001年(平成13年)
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3,209
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[* 3]
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2002年(平成14年)
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3,279
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[* 4]
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2003年(平成15年)
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6,998
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3,525
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[* 5]
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2004年(平成16年)
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7,934
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3,853
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[* 6]
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2005年(平成17年)
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8,278
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4,023
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[* 7]
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2006年(平成18年)
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9,145
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4,459
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[* 8]
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2007年(平成19年)
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10,047
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4,932
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[* 9]
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2008年(平成20年)
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10,234
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5,431
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[* 10]
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2009年(平成21年)
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9,778
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4,811
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[* 11]
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2010年(平成22年)
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10,004
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4,936
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[* 12]
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2011年(平成23年)
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9,975
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4,918
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[* 13]
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2012年(平成24年)
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10,203
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5,041
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[* 14]
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2013年(平成25年)
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10,424
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5,155
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[* 15]
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2014年(平成26年)
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10,308
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5,097
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[* 16]
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2015年(平成27年)
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10,736
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5,319
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[* 17]
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2016年(平成28年)
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11,033
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5,470
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[* 18]
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2017年(平成29年)
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11,329
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5,608
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[* 19]
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2018年(平成30年)
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11,414
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5,657
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[* 20]
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2019年(令和元年)
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12,350
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6,158
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[* 21]
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2020年(令和02年)
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[小田急 2]9,830
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2021年(令和03年)
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[小田急 3]10,676
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2022年(令和04年)
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[小田急 1]11,766
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駅周辺
開業当時、駅周辺には空地が目立っていたが、2000年代に入り、小田急電鉄主導でマンションや商業施設が建ち始めた。
東口にある開成駅前第二公園には、2001年より3100形NSE車先頭車(3181号車)が静態保存されており、「ロンちゃん」の愛称が付けられている。毎月第2・第4日曜には車内が公開される(夏季は臨時公開日あり)[15]。
開成町役場までは大きく離れており、西口より徒歩約30分であるが、西口・東口より無料コミュニティバスの他、新松田駅より路線バスが運行されている。
バス路線
西口駅前広場より発着している。2009年1月7日までは三竹まで、2011年(平成23年)12月28日までは新松田駅まで、2012年(平成24年)1月31日までは成田空港までの路線バスもあったが、いずれも廃止されている。
- 関本(大雄山駅) - 和田河原駅 - 開成駅(箱根登山バス)※土休日は朝1本のみ
- 瀬戸屋敷 - 開成町役場 - 開成駅西口 - 開成町福祉会館(開成町福祉コミュニティバス南北線)※年末年始を除く平日のみ
- 開成駅西口 - 開成町福祉会館 - 開成町役場 - ぷらっと・かいせい(開成駅東口)(開成町福祉コミュニティバス巡回線)※年末年始を除く平日のみ
この他、イベント時に富士スピードウェイ行バスが富士急湘南バスにより運行される。富士急湘南バスの当駅乗入はこの臨時バスのみであるが、富士急単独のバスポールも設置されている。
隣の駅
- 小田急電鉄
- 小田原線
- ■快速急行(早朝下りのみ運転)(2024年度まで)
- 通過
- ■急行
- 新松田駅 (OH 41) - 開成駅 (OH 42) - 小田原駅 (OH 47)
- ■各駅停車
- 新松田駅 (OH 41) - 開成駅 (OH 42) - 栢山駅 (OH 43)
※なお、開成あじさい祭りなどのイベント時、特急ロマンスカーが当駅に臨時停車する場合がある。
※また、2025年度ダイヤでは、当駅は快速急行の停車駅になる。[16]
脚注
注釈
出典
- 小田急電鉄の1日平均利用客数
- 神奈川県県勢要覧
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
開成駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク