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音楽図鑑

『音楽図鑑』
坂本龍一スタジオ・アルバム
リリース
録音 音響ハウス
レーベル ミディ
プロデュース 坂本龍一
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 5位(オリコン、LPチャート)[1]
  • 坂本龍一 アルバム 年表
    コーダ
    (1983年)
    音楽図鑑
    (1984年)
    エスペラント
    (1985年)
    テンプレートを表示

    音楽図鑑』(おんがくずかん、Illustrated Musical Encyclopedia)は、坂本龍一の4作目のオリジナルアルバム。1984年10月24日ミディレコードよりリリース。

    解説

    YMO散開後に発売され、ソロアルバムとしては4作目に当たる。それまでのはっきりしたコンセプトに基づいて作成する方法とは異なり、スタジオに入って何の先入観なしに出てくるものを記録していく手段を取った。坂本は「シュールレアリズム的な自動筆記」「羅針盤も海図もなしに海に乗り出して何が起こるかっていう冒険」とコメントしている[2]

    1982年10月24日から始められたレコーディングは、1984年8月23日のCDマスタリングが終了するまで1年8ヶ月を要した。当期間、YMOのアルバム『浮気なぼくら』『サーヴィス』、大貫妙子のアルバム『シニフィエ』、矢野顕子のアルバム『オーエス オーエス』などプロデュース他、YMOの散開ツアーやCM音楽の録音なども行なったため、レコーディングが一時中断した[3]。1984年4月から再開したレコーディングではシンセサイザーフェアライトCMI」を使用することになった。「この楽器からインスパイアされるところが随分あり前半やっていたことの工事というか、作り直しに掛かった」と坂本はコメント[2]。フェアライトが届いた日は1984年4月13日、サンプリングしていった日が4月24日であることを坂本のマネージャーが日誌をつけている[3]。フェアライトCMIの他、プロフェット5、Emulator[4]ヤマハDX7(初期型)、Jupiter-4[2]も使用された。

    山下達郎が多く参加している理由は、同時期に同じスタジオ(音響ハウス)の上階で竹内まりやのアルバム『VARIETY』のレコーディングが行われており、プロデューサー兼アレンジャーの山下がスタジオに入り浸りだったため。「山下君、ギター弾いてくれる?」「坂本君、ちょっとキーボードお願い」などお互いに声をかけあったといい、坂本も『VARIETY』収録「本気でオンリーユー (Let's Get Married)」と「ふたりはステディ」の2曲で演奏に参加。同アルバムのSpecial Thanksのクレジットにも、坂本が矢野顕子と共に時々スタジオを訪れていた旨の記述がある。坂本によると「”上に達郎がいるからちょっと呼んで”という感じではなかったと思います。ボーカルのダビングにしてもそんなにすぐにできるわけではないですから。」[2]

    ピアノを弾く坂本の影が蟻になっているジャケットデザインは立花ハジメが担当した。

    映画「TOKYO MELODY」で本作のレコーディング風景が収録、アルバム不採用曲(「M31 TOKYO MELODY」)も垣間見られる。

    ロバート・パーマーが来日した際「音楽図鑑」を愛聴した。高橋幸宏は「音楽図鑑には大好きな曲がたくさんある」とコメント[5]

    発売形態

    LP+12″ボーナス・シングル

    • 初回限定盤。
    • 12ボーナス・シングルのA面は「REPLICA」と「マ・メール・ロワ」、B面は「TIBETAN DANCE (VERSION)」を収録。

    LP+7″ボーナス・シングル

    • 通常版。
    • 7″ボーナス・シングルのA面は「REPLICA」、B面は「マ・メール・ロワ」を収録。

    高音質盤LP+7″ボーナス・シングル

    • 限定盤。

    LP再発売

    • 2020年3月25日リリース。
    • 収録曲は9曲(初回盤LPと同じ)。

    CD

    • 収録曲はLP+7″ボーナス・シングルと同じ。

    CD再発売

    • 後年、初回CD収録曲に「TIBETAN DANCE (VERSION)」を追加した「完全盤
    • 更に「きみについて」を追加した「完璧盤」「純金CD盤」がリリースされた。

    CD再発売 2015 Edition

    • 2015年3月25日にデジタル・リマスターされたDISC.1、未発表曲、バージョン違い楽曲を収録したDISC.2の2枚組で構成された「音楽図鑑-2015 Edition-」がリリース。

    カセットテープ

    • CD収録曲に「きみについて」を追加。

    イギリス盤

    収録曲

    日本盤

    ※曲目はCD『音楽図鑑完璧盤』を参照した。

    1. TIBETAN DANCE
      • 作曲:坂本龍一
      坂本がニューヨークでピアノを弾きながら、チベットの少女のダンスをイメージして作られた曲。イントロはタンバリンとハンドクラップを組み合わせたリズムに、テープの逆回転が重ね合わされている。5小節単位のシンプルなメロディーが繰り返されるが、あまりにもシンプルすぎてかえってアレンジが難航した模様。ドラム高橋幸宏ベース細野晴臣ギター大村憲司。録音当初は10種類ほどのテイクがあり、山下達郎のヴォーカル版も存在したが、歌詞のイメージが違っていたため、結局ヴォーカルなしとなった。後の“NEO GEOツアー”等でバーナード・ファウラーの歌唱による歌詞付きヴァージョンが演奏されたこともある。また、1983年EPOによりブリッジのメロディを加えた形でカヴァーされている。2005年9月28日に発売のアルバム『/05』にピアノ連弾ヴァージョンが収録されている。20年以上経ってからこの曲を聴いた坂本は「作った当時は明るくてホンワカした曲だと思ったが、あらためて聴くと緊張感がある」とコメントしている[6]。本曲の原型ができた頃にYMOの「君に、胸キュン。」の録音も行われており、細野晴臣や高橋幸宏にラフ・ミックスを聞かせている。その際、イントロの「ウィンウィン」の音を坂本がオープンリールのテープを手で引っ張っていることをすごく楽しそうに話している[7]。(M-1)
    2. ETUDE
      • 作曲:坂本龍一
      坂本流ジャズの習作。ジャズ評論家・演奏家たちからは「同期ジャズ」と呼ばれていた。曲中の4ビート部分のドラムは山木秀夫、それ以外は坂本がドラムを叩いている。4ビート部分のすべてとイントロの木管4声の部分は坂本ではなく清水靖晃が作曲している。そのため坂本は「本来は共作としてクレジットしなければならなかった」とコメントしている[2]。坂本のアルバム『メディア・バーン・ライヴ』でライヴ・ヴァージョンが収録されている。2012年8月5日東京エレクトロンホール宮城で行われる「こどもの音楽再生基金」のテーマ曲として採用され、トベタ・バジュン編曲による楽譜もダウンロード提供された。(M-7)
    3. PARADISE LOST
      ジョン・ミルトンの『失楽園』をイメージした曲であり、坂本の南方憧憬を表した曲。1983年2月頃に作曲された。ゆったりとしたレゲエのリズムに乗せ、ヤン富田スティールパンをたたいている。近藤等則トランペット、山下達郎がエレクトリックギターで参加。ドラムはLinn Drum、「ツクツク~」のシーケンス部分にはJupiter-4。ヴォコーダーはベンドを多用したVP-330。シンセベース、ストリングス、山鳥の鳴き声にProphet-5[2](M-5)
    4. SELF PORTRAIT
      • 作曲:坂本龍一
      鍵盤で遊びながら湧いたメロディと均整の取れたハーモニー進行と合わさってできた曲。早い段階で作られ、テンポや構成が異なっている3~4バージョンが録音されたが、アルバムに収録されたのは1984年4月に録り直されたバージョンである[2]。ドラムは高橋幸宏で、Linn Drumのスネアも重ねている。ギターは山下達郎でミュートしたものとクリーンなものの2種類がある[2]。イントロのマリンバと途中からコーラスで使われている音色はフェアライトCMIによるもの。8分音符のシーケンスはProphet-5。主旋律のシンセヴォイスは山下達郎の声をサンプリングしたもの[2]。ピアノはメインに使われているものの他に、メロディとバッキングの補強に使われたCMIの音、駆け下りてくるフレーズの部分、金丸晃治による逆回転再生したものがある[2]。後にアルバム『メディア・バーン・ライヴ』にライヴ・ヴァージョンが収録された。またシングル『08/21/1996』ではピアノ三重奏にアレンジされたヴァージョンがある。
      坂本が音楽を担当した1986年の映画『子猫物語』でも使用されている。 (M-6)
      NHK-BSで放送されたドキュメンタリー『ぜんぶ、温泉。』でも使用された。
    5. 旅の極北
      • 作曲:坂本龍一
      坂本の北方憧憬を表した曲で「PARADISE LOST」とは対極をなす。フェアライトCMI導入後のテイク3(CMI導入前から含めるとテイク5[2])が採用されている。キックとスネアの「ドドパッ」の音色はCMIによるもので、クラップはLinn Drumである。2種類のベースとAセクションとBセクションでストリングスのバックで鳴っているスペーシーな音はProphet-5で。の音はEmulator。それ以外のシンセサイザーはCMIによるものである[2]。坂本の楽曲ではベースを早い段階で入れるが、この曲だけは珍しく最後に入れている。ベースはテイク1・テイク2のつもりで2つ弾き、どちらか一方をと思っていたところ、試しに2つ入れてみたら、ぐにゃぐにゃになって面白かったために両方を取り入れた[2]。『題名のない音楽会』(テレビ朝日)でオーケストラで演奏された。 (M-21)
    6. M.A.Y. IN THE BACKYARD
      • 作曲:坂本龍一
      坂本の作品では珍しく、マリンバが終始使われている楽曲。曲は別々の日に作曲された八つのスケッチをフェアライトCMIの機能であるページRで組み合わせている。フェアライトCMIはサンプラーとシーケンサーが直結しているため、各サンプル音をパラアウトで出力して定位やエフェクトを決めた状態にして一発で録音した[2]。この曲は坂本から譜面を渡された藤井丈司がフェアライトCMIのページC(ミュージック・コンポジション・ランゲージ)と呼ばれる、音の高さと長さをテキストで打ち込む機能が使われている。曲の途中でマリンバが細かく「タララタララ」と鳴るところも1つずつアウトプットが別に鳴るように分けて打ち込んでいる[8]。曲中に出てくる雅楽っぽい音はProphet-5によるもので、ポリモジュレーションをピッチにかけ、オシレーターBだけが下から上がる設定にしている。またの鳴き声のような音もProphet-5を使っており、ピッチ・ベンドで操作している[2]。タイトルの“M.A.Y.”は当時高円寺の自宅裏庭に集まっていたノラ猫たちのことで、M=モドキ、A=アシュラ、Y=ヤナヤツの意味(ヤナヤツは他の子猫がエサを食べていると横から突き飛ばして横取りするところから命名)。モドキは矢野顕子「The Girl of Integrity」(『峠のわが家』収録)にも、サンプリングで“参加”している。また、矢野のライブアルバム『グッド・イーブニング・トウキョウ』ではジャケットイラストにも登場している。坂本は「珍しく描写音楽的タイトル」とコメントしている。この曲はセイコーのアルバサクセスのCMで使用され、プレゼント用にシングルカットもされた(B面は「マ・メール・ロワ」)。また“M.A.Y.”の部分は「エム・エイ・ワイ」と読み、ラジオ局アナウンサーが「メイ」と発音した事実を知った坂本は激怒した。アルバムのトラックはテンポが遅く、グルーヴ感がないため坂本本人は気に入っていない[9]。後のライヴにおいて様々な編成・アレンジで再演され、ライヴアルバム『“スウィート・リヴェンジ”ツアー1994』やアルバム『1996』に再収録されている。年を経るごとにテンポがアップする傾向にある。 (M-28)
    7. 羽の林で
      • 作詞・作曲:坂本龍一 / 翻訳:ピーター・バラカン
      ガムラン的な音をフィーチャーした、暑いアジアの匂いがする曲。全体のゆったりとしたテンポと、その中の非常に微細な音の二重構造になっている。デイヴィッド・ヴァン・ティーゲムの型にはまらない色彩豊かなパーカッション、山下達郎のギターによるコードプレイが効果的に使われている。坂本のボーカルが出てくるが、アルバムをまとめる段階になり、インスト曲ばかりであったこと、自身のレーベル最初の盤で売らなければならず、少しでもポップにするため、ギリギリになってボーカルを入れた[2]。シンセ・ベース、イントロの不穏なベース、コード(ふわーっと鳴っているパッド)、ブラス、山びこにProphet-5、マリンバにEmulator、チューンド・パーカッションにフェアライトCMIが使われている[2]。フェアライトCMIでは音律を自由に作れる機能があり、坂本はそれに衝撃を受け、本曲ではガムランの5音階を作っている[2]。山下達郎のギターは高音部、中音部、低音部で別々に録音しており、粒だちがはっきりしたきれいな音になっている[2]。坂本のボーカルは五つのトラックに分けて録られている[2]。この曲と「森の人」「マ・メール・ロワ」はほぼ同日に作曲された(坂本によると「三姉妹」)。立花ハジメによってこの曲の映像作品が制作されている。後に“D&L”ツアーで再演された。 (M-25)
    8. 森の人
      • 作詞:矢野顕子 / 作曲:坂本龍一
      タイトルの“森の人”とは、オランウータンのこと。シンプルな曲で何度も転調を繰り返す。坂本はこの曲のことを“おやすみミュージック”とも言っている。曲の最初から最後まで出てくるマリンバとガムランのようなパーカッションはフェアライトCMI、ハイハットとキックはローランドTR-808が使われている[2]。間奏のファンファーレはEmulator、ストリングスはフェアライトCMI、ボーカルの代わりに出てくるふにゃふにゃしたパッドはProphet-5を使っている。坂本のボーカルはパートごとに5トラックが録音され、さらにローランド・VP-330によるヴォコーダーで補強されている[2]。 (M-27)
    9. A TRIBUTE TO N.J.P.
      • 作曲:坂本龍一
      “N.J.P.”はナム・ジュン・パイク。坂本の学生時代(1975年~1976年頃)に作曲された。サックスは中村哲。3/4拍子であるが、1回聴いただけでは一体何拍子なのかが判別が付かない。また、メロディーが無調的・和声の4度進行もほとんどないなど、楽曲の構造自体はジャズからは遠い。テイク1で中村によるソプラノ・サックスと坂本のピアノを同時に録り、テイク2で中村によるテナー・サックスが録音されている。テイク3も録音されたが使われていない。結局テイク2のテナーを活かし、テイク1のソプラノは最後のセクションにだけハーモニーパートとして使われた[2]。中間部ではナム・ジュン・パイクの声がコラージュされ、後ろで鳴っているコードはProphet-5。本作の最後に録音された (M-35)。後にアルバム『メディア・バーン・ライヴ』でライヴ・ヴァージョン、アルバム『1996』でピアノ三重奏ヴァージョンが収録されている。
    10. REPLICA
      • 作曲:坂本龍一
      サンプリング音によるリズム・淡々と刻まれる低音部(途中からバスクラリネットが加わる)・ホルン系の音色による半音を基調としたフレーズが延々と繰り返される中、様々な音たちが現れては消えるミニマル音楽。ナム・ジュン・パイクによってこの曲の映像作品が制作されている。リズムの「ガガッ」「ジャ、ジャ」の音はタイプライターをフェアライトCMIでサンプリングしたもの。イントロから鳴っているホルン系のフレーズは坂本がProphet-5で手弾きしたものである[2]。シンセ・ベースとストリングスはProphet-5を使い、後半のグロッケンの音はフェアライトCMIを使っている[2]。随所にさまざまなSE音(カバサっぽい音、鐘、)が入るが、フェアライトCMIではなく、スタジオ(音響ハウス)に用意されていた6mmテープのライブラリを使用している[2]ペンギン・カフェ・オーケストラサイモン・ジェフスクアトロ(4弦ギター)を演奏しているがほとんど聞こえない[2]。『題名のない音楽会』(テレビ朝日)やアルバム『プレイング・ジ・オーケストラ』でオーケストラ演奏された。 (M-29)
    11. マ・メール・ロワ
      • 作曲:坂本龍一
      タイトルは「マザー・グース」のことで、モーリス・ラヴェル同名曲がある。坂本の曲としては珍しく、子供たちの声(ひばり児童合唱団)によってメロディーが歌われている。トランペットで近藤等則、パーカッションでデイヴィッド・ヴァン・ティーゲムが参加。曲中に聞かれる低音は坂本がフェアライトCMI導入直後に最初にサンプリングしたもので、ベースにハーモニクスを掛けた音である。トイピアノはフェアライトCMIではなく本物を弾いている。トランペット、パーカッション、トイピアノ以外はすべてフェアライトCMIで表現している。近藤を呼んだ理由は曲を壊すため(坂本一人では綻びが無く、どこか壊れていないといいものにならないと考えていた)[2]。 (M-26)
    12. きみについて
      前年発表の日本生命プロモーション用12"シングル「LIFE IN JAPAN」収録曲。ベースは坂本の演奏。イントロの「コッコッコッカッ」の部分は最後のテイクで追加。作詞は糸井重里。歌詞の内容に関して坂本は「恥ずかしい」と発言している。
    13. TIBETAN DANCE (VERSION)
      • 作曲:坂本龍一
      原曲に使われている楽器たちが入れ替わり立ち代り主役を務める、いわゆるリミックス・ヴァージョン。メロディーすら途中で寸断される。中間部は、よりギターのカッティング中心ミックスになっている。曲の節目にテープを逆回転させた音が多用されている。

    海外盤

    1. Field Work
    2. Etude
    3. Paradise Lost
    4. M.A.Y. In The Backyard
    5. Steppin' Into Asia
    6. Tibetan Dance
    7. Zen-Gun 「マ・メール・ロワ」
    8. In A Forest of Feathers 「羽の林で」

    音楽図鑑-2015 Edition

    • 未発表が7曲、バージョン違いが5曲選ばれDISC.2に収められている。
    • アルバム作成当時、毎日の成果をオープンリールテープカセットテープにラフミックスとして几帳面に残しており、その膨大なアウトテイクから今回、坂本がすべて耳を通して選んだ[8]。曲順も坂本が決め、骨組みだけの状態から楽器が徐々に積み上げられて肉がついていく状態となるように意図を持って曲を並べている[8]

    DISC.1

    1. TIBETAN DANCE(M-1)
    2. ETUDE(M-7)
    3. PARADISE LOST(M-5)
    4. SELF PORTRAIT(M-6)
    5. 旅の極北(M-21)
    6. M.A.Y. IN THE BACKYARD(M-28)
    7. 羽の林で(M-25)
    8. 森の人(M-27)
    9. A TRIBUTE TO N.J.P.(M-35)
    10. REPLICA(M-29)
    11. マ・メール・ロワ(M-26)
    12. きみについて……。 曲名の末尾に「……。」が追加された。
    13. 夜のガスパール 「LIFE IN JAPAN」に収録されたもので、本アルバムには初めて収められた。
    14. 青ペンキの中の僕の涙 同上。
    15. TIBETAN DANCE (VERSION)

    DISC.2

    1. M2 BILL
      未発表曲。作曲:坂本龍一
      シャッフル系のビートにウッド・ベースとピアノがからむジャズ風の曲。タイトルの「BILL」はビル・エヴァンスから取られている。坂本は保守的なジャズは嫌いであったが、クラシックの曲を即興、それも物凄く良いグルーヴで演奏するビルだけは聞いていた。山下達郎の生コーラスが出てくるが、フェアライトCMI導入前に録音されたものであるため。坂本は山下のボーカルを「分厚くていい」と評している[2]
    2. M4 TOD
      未発表曲。作曲:坂本龍一
      ウーリッツァーのバッキングが特徴的なポップス。録音当時、ポップスとしての枠組みを作ろうとしていたことが影響している。タイトルの「TOD」はトッド・ラングレンから付けられている[2]
    3. SELF PORTRAIT - 04A FEATURING MINAKO YOSHIDA
      未発表バージョン。
      吉田美奈子の声がフィーチャーされている[2]
    4. 両眼微笑 - 0011-02
      未発表バージョン。
      録音当時、坂本がDJをしていた番組『サウンドストリート』のテーマ曲として使われた「両眼微笑」の別バージョン。吉川忠英がアコースティック・ギターとしてフィーチャーされている。ディストーションが施されたギターはE BOWである。演奏は大村憲司か、坂本か、坂本の記憶が曖昧になっている[2]
    5. M11 BRUC
      未発表曲。作曲:坂本龍一
      ロマン派っぽい、かわいらしい曲。曲名はブルックナーから取られている。坂本は長い期間、ロマン派が嫌いだったが、YMO時代に音楽へ毒を盛り込みたくてワーグナーを聞いたりしていた。どこかで耳にしたブルックナーのシンフォニーで循環コードをずっとつかっているものがあり、ポップスとしてもいけると悪口を言うような気持ちで真似したとのこと。木管はすべて清水靖晃によるものだが、清水は本楽曲を全く覚えていない[2]
    6. M16 UNTITLED
      未発表曲。作曲:坂本龍一
      不穏なシンセ・ベースとキックが続き、何も始まらず終わる曲。坂本は「本当に骨のような曲」「一部のマニアックな人は面白がってくれるかもしれないと思って入れた」「曲というのはここから組み立てていくんだというのを想像してもらえたら面白い」とコメントしている[2]
    7. 旅の極北 - 0016-03
      未発表バージョン。
    8. M23 BALLAD
      未発表曲。作曲:坂本龍一
    9. 羽の林で - 0013-04A
      未発表バージョン。
    10. マ・メール・ロワ - 0014-02-MAY16
      未発表バージョン。
    11. M31 TOKYO MELODY
      未発表曲。作曲:坂本龍一
      ドキュメンタリー映像『Tokyo Melody』で、本楽曲レコーディング風景が一部映るのみだった曲。
    12. M33 UNTITLED
      未発表曲。作曲:坂本龍一

    脚注

    出典

    1. ^ 『オリコン・チャートブック LP編 昭和45年 - 平成1年』オリジナル・コンフィデンス、1990年、150頁。ISBN 4871310256
    2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah キーボード・マガジン2015年4月号 SPRING』より。
    3. ^ a b OTONANO『音楽図鑑』発売記念対談 藤井丈司×滝瀬茂より。
    4. ^ 途中からEmulatorⅡに変更している
    5. ^ 『SWITCH』2011年Vol.29 No.12 ISBN 978-4884183271
    6. ^ 2009年4月26日放送NHK-FM「音楽の美術館・サウンドミュージアム」より。
    7. ^ 『YMOのONGAKU』より ISBN 978-4865592023
    8. ^ a b c 音楽図鑑-2015 Editionライナーノーツより。
    9. ^ アルバム『US』より。
    Kembali kehalaman sebelumnya