2012年マレーシアグランプリは、2012年F1世界選手権第2戦として、2012年3月25日にセパン・インターナショナル・サーキットで開催された。正式名称は2012 FORMULA 1 Petronas Malaysia Grand Prix[1]。
予選
マクラーレンのルイス・ハミルトンが前戦オーストラリアグランプリに続きポールポジションを獲得した。チームメイトのジェンソン・バトンが続き、2戦連続マクラーレンのフロントロー独占となった。3位にはメルセデスのミハエル・シューマッハが入り、2010年の復帰以来最高位を獲得した。
結果
- 追記
- ^1 — キミ・ライコネンは2回目のフリー走行の後にギアボックス交換をした為、5グリッド降格のペナルティ[2]
- ^2 — ヘイキ・コバライネンは前戦オーストラリアGPでセーフティカーライン1を通過する前に2台を追い抜いたとして5グリッド降格のペナルティ[3]
決勝
展開
現地時間16時にスタートが切られる決勝レースは、開始15分前から降り始めた雨の影響で、HRTの2台がウェット、その他の22台がインターミディエイトタイヤを履いてのスタートとなった。
フロントローからスタートしたマクラーレンの2台が順調なスタートを見せ、オープニングラップを終えた順位はハミルトン、バトン、ウェバーの順であった。3番グリッドからスタートしたシューマッハは、4コーナーでロータスのグロージャンと接触し後退した。後方から好スタートを切ったのは小林可夢偉で、17番グリッドから9番手へのジャンプアップを果たした。
スタート後に雨が急激に強まり、6周目にはセーフティーカーが導入、8周目終了時点に赤旗中断となり、中断は51分にも及んだ。ここまでただひとりピットインせずにインターミディエイトで走り続けたベルニュは7番手で再スタートを切ることとなった。
現地時間17時15分にセーフティーカー先導で全車ウェットタイヤでレース再開、13周目にセーフティーカーが退いた。路面は水が引き始めており、リスタートと同時にバトンら8台がピットインしてインターミディエイトへ交換、1周後にはハミルトンやアロンソなどが続き、2周後にベッテル、ペレスらがタイヤ交換を行い、全車インターミディエイトでの走行となった。
マクラーレンのピットミスの影響もあり、全車タイヤ交換を済ませた段階での順位は、アロンソ、ペレス、ハミルトンとなった。ミックスウェザーを得意とするバトンは他車と接触して後退した。
ここから、逃げるアロンソをペレスがじわじわと追い上げる展開となった。ドライタイヤへ交換するタイミングで再び差が開いたが、ミディアムタイヤを履いたアロンソよりもハードタイヤを選んだペレスの方がラップタイムが速く、残り6周で完全にテール・トゥ・ノーズの状態まで近づいた。しかし、ペレスは52周目のターン14で痛恨のコースオフを喫し、再び差が5秒まで開き、アロンソはチェッカーまで逃げ切った。
複雑なコンディションや、接触による後退などもあり、マシンの戦闘力に劣るアロンソ、ペレスが表彰台を獲得した。望外の優勝を手にしたアロンソは、チームの完璧なピットワークに感謝を述べた[4]。ザウバーは悲願の初優勝を逃したが、チームオーナーのペーター・ザウバーは若きペレスの活躍を見て涙をぬぐった。ハミルトンは2戦連続でポールポジションからスタートしたものの、またしても3位に留まった。
ベッテルは4位走行中に周回遅れのナレイン・カーティケヤンとの接触してポイント圏外に脱落し、中指を立てて怒りを表現した。レース後にはカーティケヤンのことを「ガーキン(gherkin、酢漬けのキュウリ)」と罵り顰蹙を買った[5]。
結果
- 追記
- ^1 – カーティケヤンはベッテルとの接触を引き起こしたとしてレース後20秒加算ペナルティが下された。[6]
第2戦終了時点でのランキング
- ドライバーズ・チャンピオンシップ
|
- コンストラクターズ・チャンピオンシップ
|
- 注:ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。
脚注
外部リンク