2013 ワールド・ベースボール・クラシック(英語: 2013 World Baseball Classic)は、2013年3月にアメリカ合衆国を中心に4か国・地域にて開催された野球の国際大会、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の第3回大会である。本大会から国際野球連盟の世界選手権も兼ねて開催された[1][2]。
本大会はドミニカ共和国が全8試合に勝利し、大会史上初の全勝優勝を成し遂げて第3回WBC王者となった。
大会概要
- 主催
- ワールド・ベースボール・クラシック・インク(WBCI)
- 日程
- 開催国・地域
- 出場国・地域
- 試合数
- グローバルパートナー
- トーナメントブラケット提供
- 各ラウンド主催・スポンサー
- 主催:WBCI、読売新聞社
- 特別協賛:アサヒビール、コナミ
- 協賛:三共、ミズノ、エスエス製薬
- オフィシャルプレイガイド:ローソンチケット
- 協力:JTB
- 主催:WBCI、台中市政府、中華民国棒球協会
- 主導:中華民国教育部体育署
- 計画:BROS悍創運動行銷
- 特別協賛:遠東国際商業銀行
- 協賛:フォルクスワーゲン台湾、ハーレーダビッドソン台北台湾、コンチネンタル、hTC宏達電、人力銀行、
- 六福村主題遊楽園、プリングルズ、大魯閣、ニューバランス台湾、TASTy西堤牛排、県運旅遊集団、點心旅遊
- オフィシャルプレイガイド:ファミチケット(ファミリーマート台湾)
- 協力:痞客邦、NOWnews今日新聞網、時藝多媒體
- 主催:WBCI
- 主催:WBCI、アリゾナ・ダイヤモンドバックス
- 主催:WBCI、マイアミ・マーリンズ
- 主催:WBCI、サンフランシスコ・ジャイアンツ
大会ルール
参考[6][7]
- 予告先発と指名打者制を採用
- 投手の投球制限
- 第1ラウンドでは65球まで、第2ラウンドでは80球まで、準決勝と決勝は95球までを原則とする。
- ただし上記の制限投球数が打席の途中である場合は、その選手の打席が完了するまでは投球できる。
- 50球以上の投球である場合は中4日以上、30球以上、または2試合連続の登板(この場合は30球未満でも適用)である場合は中1日以上の間隔をあけること。
- 延長戦 回数制限なし(よって天災を除いて引き分けとはならない)。ただし12回終了時に同点で終わった場合はタイブレーカーを採用。ノーアウト1・2塁の段階という設定から試合を行い、打順は前回のイニングの続きからとし、前イニングの最後から数えて2名がそれぞれ1塁・2塁のランナーとする。
- 点数差によるコールドゲーム 5・6回終了時に15点差以上、並びに7・8回終了時に10点差以上ついてそのイニングが完了した場合に適用する(決勝戦を除く)。
- 使用球 大会の公認球を使用
- 第1ラウンドの順位決定方法 同じ勝率で終了した場合は次の順番で順位を確定させる。
- 対象国の直接対決の成績
- 3チームが並んだ場合は当該チーム間のTQB=(得点÷攻撃回)-(失点÷守備回)の大きい順
- 3チームが並んだ場合は当該チーム間のER-TQB=(自責得点÷攻撃回)-(自責失点÷守備回)の大きい順
- 3チームが並んだ場合は当該チーム間の試合における打率
- 3チームが並んだ場合コイントスの勝者
- 各国のプロリーグの開幕が迫っている状況を考慮し、選手達が可能な限り早く所属球団に戻ってシーズンの準備ができるように3位決定戦は行われない[8]。
2009年大会からのルール変更点
- 予選ラウンドの新設[9]。
- 過去の第1回・第2回両大会のシステムを両方共に導入。
- 投手の球数制限が見直され、第1回大会と同一の球数制限となった。第1ラウンドが65球(第2回大会では70球。以下同)、第2ラウンドが80球(85球)、準決勝と決勝では95球(100球)[11]。
- 投手の同日複数試合の登板禁止[12]。
- かみたばこ禁止[12]。
- ベンチとブルペン間の連絡における携帯電話の使用が可能[12]。
- 試合開始90分前の打順発表[12]。
- 決勝以外のコールドゲーム採用(準決勝もコールドゲームが採用される)[12]。
- 2009年大会はストライク判定を安定させるため球審はすべてMLB審判が務めていたが、2013年大会はNPB審判も球審を担当する[13]
開催地
予選の進行
2013 ワールド・ベースボール・クラシック 予選 (英語:2013 World Baseball Classic Qualifiers)は、前回出場国16か国・地域の内、前回大会ベスト12を予選免除とし、前回大会ブロック最下位に終わったチャイニーズタイペイ(台湾)、カナダ、パナマ、南アフリカの4か国と、新たに参加するドイツ、スペイン、イギリス、フランス、チェコ、イスラエル、ブラジル、コロンビア、ニカラグア、ニュージーランド、フィリピン、タイの12か国、合計16か国により行われた予選である[14]。4か国ずつを一組とした4組に分け、敗者復活戦を含めた6試合を行い、各組1位の合計4か国が本大会に進む方式であった[14]。
予選ラウンドは、2012年9月19日から11月18日にかけて、ジュピター(アメリカ・フロリダ州)、レーゲンスブルク(ドイツ)、パナマシティ(パナマ)、台北(台湾)の4会場で開催された[14]。
前回出場国のチャイニーズタイペイとカナダは本選進出を決めたが、パナマと南アフリカは破れ、代わりにブラジルとスペインが新たに本選に出場することとなった[14][15]。
出場国・地域と日程
予選ラウンド
予選1組(ジュピターラウンド)
予選2組(レーゲンスブルクラウンド)
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1回戦
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2回戦
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本選進出決定戦
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イギリス
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1
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カナダ
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16
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第1試合(9/20 19:00)
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|
カナダ
|
11
|
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|
カナダ
|
11
|
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第4試合(9/22 19:00)
|
|
|
|
|
ドイツ
|
16
|
|
|
|
|
|
|
ドイツ
|
7
|
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第2試合(9/21 19:00)
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チェコ
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1
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敗者復活1回戦
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敗者復活2回戦
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ドイツ
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16
|
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第6試合(9/24 19:00)
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|
イギリス
|
12
|
ドイツ
|
1
|
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第5試合(9/23 14:00)
|
|
|
|
|
|
イギリス
|
1
|
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第3試合(9/22 13:00)
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チェコ
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5
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予選3組(パナマシティラウンド)
予選4組(台北ラウンド)
予選結果
大会の進行
出場国・地域と日程
出場国は前回大会ベスト12で予選免除となった12か国・地域と、予選から本大会に進出した4か国・地域の、合計16か国・地域。予選免除12か国・地域は3大会連続3回目の出場となる。
- ()内は日付。全て現地時間。
- 枠外は開催都市。枠内は出場国・地域。太字は各組勝利国・地域。
- 第1ラウンドは総当たりリーグ戦で、第2ラウンドはダブルイリミネーション方式トーナメント戦で試合を行う。
- 本ページの各種表記は以下に統一して表記する。
- X次リーグ・ラウンドX → 第Xラウンド
- セミファイナル・ファイナル → 準決勝・決勝
- POOL X・Xブロック → X組
|
第1ラウンド
A組(福岡ラウンド)
順位
|
チーム名
|
|
|
|
|
勝数 |
敗数 |
得点 |
失点
|
1
|
キューバ
|
- |
○6-3 |
○12-0 |
○5-2 |
3 |
0 |
23 |
5
|
2
|
日本
|
●3-6 |
- |
○5-2 |
○5-3 |
2 |
1 |
13 |
11
|
3
|
中華人民共和国
|
●0-12 |
●2-5 |
- |
○5-2 |
1 |
2 |
7 |
19
|
4
|
ブラジル
|
●2-5 |
●3-5 |
●2-5 |
- |
0 |
3 |
7 |
15
|
B組(台中ラウンド)
順位
|
チーム名
|
|
|
|
|
勝数 |
敗数 |
得点 |
失点 |
得失点率
|
1
|
チャイニーズタイペイ
|
- |
○8-3 |
●2-3 |
○4-1 |
2 |
1 |
14 |
7 |
0.235
|
2
|
オランダ
|
●3-8 |
- |
○5-0 |
○4-1 |
2 |
1 |
12 |
9 |
0
|
3
|
韓国
|
○3-2 |
●0-5 |
- |
○6-0 |
2 |
1 |
9 |
7 |
-0.235
|
4
|
オーストラリア
|
●1-4 |
●1-4 |
●0-6 |
- |
0 |
3 |
2 |
14 |
-
|
オーストラリアを除く3チームが2勝1敗で並んだため、大会ルールの当該チーム間の得失点差によりチャイニーズタイペイとオランダが第2ラウンド進出となった。
C組(サンフアンラウンド)
順位
|
チーム名
|
|
|
|
|
勝数 |
敗数 |
得点 |
失点
|
1
|
ドミニカ共和国
|
- |
○4-2 |
○9-3 |
○6-3 |
3 |
0 |
19 |
8
|
2
|
プエルトリコ
|
●2-4 |
- |
○6-3 |
○3-0 |
2 |
1 |
11 |
7
|
3
|
ベネズエラ
|
●3-6 |
●3-9 |
- |
○11-6 |
1 |
2 |
17 |
21
|
4
|
スペイン
|
●0-3 |
●3-6 |
●6-11 |
- |
0 |
3 |
9 |
20
|
D組(フェニックスラウンド)
順位
|
チーム名
|
|
|
|
|
勝数 |
敗数 |
得点 |
失点
|
1
|
アメリカ合衆国
|
- |
○6-2 |
○9-4 |
●2-5 |
2 |
1 |
17 |
11
|
2
|
イタリア
|
●2-6 |
- |
○14-4 |
○6-5 |
2 |
1 |
22 |
15
|
3
|
カナダ
|
●4-9 |
●4-14 |
- |
○10-3 |
1 |
2 |
18 |
26
|
4
|
メキシコ
|
○5-2 |
●5-6 |
●3-10 |
- |
1 |
2 |
13 |
18
|
第2ラウンド
1組(東京ラウンド)
2組(マイアミラウンド)
準決勝・決勝(サンフランシスコラウンド)
最終成績
成績右列は、WBSCによる順位[16]。
表彰選手
2013年大会開催までの主な出来事
- 2009年
- 3月25日 - 第2回大会が終了した後、WBCが五輪種目から外れた野球に遺産を提供しなければならないとの見解を示した。またバド・セリグMLBコミッショナーは、2013年に開催される大会は24か国を出場国とし、開催時期に関しては今までどおりの3月に開催することを明言、大会のためにMLBのシーズンを中断することや、ワールドシリーズ後の11月に開催することを考慮していないとし、「タイミングが悪いと言われていることは理解しているが、大会を開催できる本当に唯一の時期。」と語った[17]。さらにこの時点では正式な発表ではないものの、決勝戦に進出した日本と韓国の予選が免除となる見通しであると報道された[18]。
- 2010年
- 2011年
- 5月18日 - アメリカ・ニューヨークでWBC運営委員会を開き、第1ラウンドと第2ラウンドの1位決定戦を廃止して大会期間短縮を図る方針を確認[21]。
- 6月1日 - 第3回ワールド・ベースボール・クラシックの運営会社(WBCI)は、出場国・地域を前回大会の16か国・地域から28か国・地域に増やすとともに、新たに予選ラウンドを実施すると正式発表した[22]。
- 7月22日 - 日本プロ野球選手会は臨時大会で、各国・地域に対する不平等な参加条件が改善されない限り不参加する決議を行った。WBCの収益は66%をMLBと選手会が受け日本の利益配分は13%でありながら、スポンサー権やライセンシング権の各国所有を認めず主催会社のWBCインクが独占しており、優勝賞金を得なければ遠征費や強化費などの出費を賄えないという状態を問題視した(なお、複数のメディアがWBCの収益の66%を「アメリカ」が受けると報道したが誤りである)。選手会は、IBAF主催大会やサッカーの国際大会のように参加各国が公平な立場を得られなければ、出場はできないと発表した[23]。
- 10月14日 - プロ野球オーナー会議の議長を務める島田亨・楽天オーナーが渡米、ニューヨークにてWBC主催者と参加交渉[24]。
- 10月20日 - 渡米交渉の内容報告。NPBと12球団オーナー会がWBC参加の方針で固まる。代表常設化により長期スポンサー契約を結び、WBCロゴ使用期間のスポンサー料をWBCIに支払うことで基本的に合意したとみられる。12月のNPB選手会総会での了承により、正式に参加決定[25]。
- 12月1日 - プロ野球オーナー会議にて、正式にWBC参加表明[26]。
- 12月2日 - 第26回IBAF会議出席者に向けたMLBによるWBCプレゼン会を開催。2013WBCから正式な世界一決定戦になることや、2012年1月中に予選組み合わせを発表することが明らかになる[27]。
- 12月3日 - アメリカ・ダラスでの第26回IBAF会議において、WBCが世界一を決める世界選手権になることを承認[1]。これに伴い従来から行われた世界選手権であるIBAFワールドカップ、IBAFインターコンチネンタルカップは廃止される。
- 12月?日(2日以降) - MLBアジア副社長ジム・スモールは、MLB.jpのインタビューで、約1年前、WBCでNPB選手はMLB選手より(賞金その他を含まないギャランティーとして)40%も多くもらっていることをNPB選手会のリーダーたちに話したら驚いていたことや、またこの情報を9月に公にすると、それを知った選手たちがNPB選手会に「信じていいのか」と言い、出場したいので話をまとめてほしい、というやりとりがあったことを明かす。そしてNPB選手会のリーダーたちの貪欲さと理解不足に驚いたと語る[28]。
- 12月8日 - NPB選手会定期大会においてWBC参加問題を協議するも結論は出ず、2012年2月の春季キャンプで意見を集約して決める方針を確認[29]。
- 12月14日 - MLBアジア副社長ジム・スモールは、NPB選手会がまだ参加合意に達していないことに対し、現在、日本の代替チームやアジアラウンドの別会場を確保する段階にあり、その手続きは30日以内に終了し、以後、日本は不参加になると語る。MLB副会長ポール・アーチーも、NPB選手会に進展がみられないことに失望を表明[30]。
- 2012年
- 2月14日 - ドイツの報道によれば、2012年9月20日から24日、ドイツ・レーゲンスブルクにおいてWBC予選が開催される予定であり、現在は正式発表を待つのみであることが明らかとなった。ドイツ以外の出場国は不明[31]。
- 2月16日 - 台湾の報道によれば、台湾で行われるWBC予選は、チィニーズタイペイ、ニュージーランド、フィリピン、タイの4か国・地域により、2012年11月8日から11日にかけて開催される予定である。また台湾は本選第1ラウンドの開催地に立候補し、開催地残り1枠を争う。これは3月末に決められ、4月に発表される。そして、本選第1ラウンドは第1回の総当り戦が復活する模様である[32]。
- 3月8日 - カナダの報道によれば、主催者は2012年9月にバンクーバーで予選開催を望んでいたが、財政や天候の問題があり、別の案として、フロリダのセント・ピーターズバーグでの開催や、ドイツラウンドにカナダを配置することが議論されている[33]。
- 3月19日 - ドイツ・レーゲンスブルクにおいてWBC予選の記者会見が行われ、ドイツラウンドは、ドイツ、チェコ、イギリス、カナダの4か国により、2012年9月20日から24日にかけて開催されることが発表された[34]。
- 3月22日 - WBC予選の全ての開催地がWBCIより発表された[9]。
- 4月1日 - 台湾の報道によれば、第1ラウンド会場発表は5月10日に延期されることになった。台湾が開催を狙う残り1会場は入札により選定される。また、日本は第2ラウンドの開催要求を提出した模様である。MLBでは3週間後にMLB選手のWBCへの参加意思調査表を回収する予定である[35]。
- 6月16日 - WBC概要が7月10日のMLBオールスターをめどに発表されることになり、日本は暫定出場国として扱われることになった。NPB選手会は7月20日に予定される臨時大会で最終議論となる見通し[36][37]。
- 7月18日 - 第1、第2ラウンドが日本で開催されることが明らかとなったと日本国内のスポーツ紙が報じた。報道によると、第1ラウンドは総当り戦、第2ラウンドはダブルエリミネーションとなる。WBCI副社長によれば、大会概要は近く公式に発表される。日本の第1ラウンド組み合わせは、キューバ、中国、予選勝者が有力[38]。
- 7月20日 - 日本プロ野球選手会が、日本代表のスポンサー権などの譲渡が認められなかったとして大会不参加を決議。これに対しNPBは急遽8月1日に選手会と再協議することになった[39][40]。
- 7月26日 - アメリカの開催地が発表された。準決勝、決勝はサンフランシスコのAT&Tパーク、第2ラウンドはマイアミのマーリンズ・パーク、第1ラウンドはアリゾナのチェイス・フィールドおよびソルト・リバー・フィールズで開催される。その他の開催地や組み合わせは後日発表される[5]。
- 9月3日 - NPB12球団は都内で実行委員会を行い、NPB内に常設代表「侍ジャパン」の事業部局を設置することを決めた。NPB選手会は、要求していた「NPBにお金が集まる仕組みをつくること」が認められたことや、WBCスポンサー権に替る財源確保(4年40億円)が見込まれることから、4日にも不参加決議を撤回することが濃厚である[41]。
- 9月4日 - 日本プロ野球選手会は、「MLB、WBCIとの関係において、選手会が要望してきたことが概ね実現していると判断できる状況が整ったこと」、「NPBとの関係において、NPBが確立した権利を最大限に活かすための体制作りを確約した事」、以上を理由にWBC不出場決議の撤回をNPBに通知、WBCに参加することが正式に決定した[42]。
- 9月19日 - WBC予選1組(ジュピターラウンド)開幕。
- 9月20日 - WBC予選2組(レーゲンスブルクラウンド)開幕。
- 9月23日 - WBC予選1組は、スペインがイスラエルを破り、本選進出。
- 9月24日 - WBC予選2組は、カナダがドイツを破り、本選進出。
- 9月26日 - WBCIよりアメリカ以外の本選会場と日程が発表された[10]。
- 10月10日 - 日本代表「侍ジャパン」監督コーチ就任会見が行われ、監督に山本浩二氏の就任が発表された。11月16日の国際親善試合キューバ戦より指揮を執る[43]。
- 11月15日 - WBC予選4組(台北ラウンド)開幕。
- 11月15日 - WBC予選3組(パナマシティラウンド)開幕。
- 11月18日 - WBC予選4組、チャイニーズタイペイがニュージーランドを破り、本選進出。
- 11月19日 - WBC予選3組、ブラジルがパナマを破り、本選進出。
- 11月29日 - 今月30日を締切としていた代表予備登録メンバーの提出期限が、来年1月16日まで延期されることがWBCIより各国に通知された。いくつかの国から提出が間に合わないという問い合わせがあったため[44]。
- 12月4日 -WBCIより予選組のプール配置と詳細な日程、ならびに各国代表に招集される予定の著名な選手を各国2名ずつ発表した[45]。
- 12月19日 - ブランドUSAとデルタ航空が2013WBCのグローバルパートナーになったことがWBCIより発表された。ブランドUSAはアメリカが設立した旅行マーケティング団体で、WBCを通してキャンペーン活動を、またブランドUSAの活動を通してWBCを宣伝する。デルタ航空は本大会における選手やスタッフの移動用に14便のチャーター便を提供する[46]。
- 2013年
- 1月17日 - 各国・地域代表の予備登録メンバーが発表された[47]。
- 1月29日 - コナミが2013WBCのグローバルパートナーおよび福岡ラウンドと東京ラウンドの特別協賛になったことがWBCIより発表された[48]。
- 2月14日 - メットライフが2013WBCのグローバルパートナーになったことが発表された[49]。
- 2月21日 - 各国・地域代表の最終登録メンバーが発表された[50]。
- 3月2日 - 2013WBC開幕。
第3回大会の傾向と問題点
ビジネス面における第2回大会からの前進
WBC主催者である大リーグ機構のブロスナン上級副社長は「文句なしに、ホームラン級の大成功」と今大会を総括した。観客動員88万5212人は前回を約8万人上回る史上最多。これに加え、ライセンス利用額、視聴者数、スポンサーシップ販売額、ソーシャルメディア利用数、すべてで前回大会の数字を上回る結果となった。今大会では公式のフェイスブックとツイッターを開設し、フェイスブックでは100万近いコメントやシェア等があり、ツイッターでも20万回以上のリツイートがされ、デジタルメディアでのアピールにも成功した。初の1次ラウンド地元開催となった台湾では、チャイニーズタイペイ代表の試合が開催球場史上最多の超満員になるなど盛り上がった。予選においては、多くの初招待国が生まれ、各国にWBC参加による影響を与えることになった。なかでも、野球よりもソフトボールが主流なニュージーランドでは、野球に転向するソフトボール選手も現れるほどであった。またWBC初となる欧州でのラウンドを開催(ドイツ)、今大会でのオランダやイタリアの躍進もあり、今後の欧州への関わりも注目される。一方、日本で開催された福岡ラウンドでは、地元の日本代表の試合でも高額なチケットからか空席が目立った。また各ラウンドの地元代表以外の試合も依然として空席が目立つことが多く、これらの観客動員をいかに伸ばしていくかが今後の課題の一つである。[51][52]
各国での盛り上がり
台湾は念願であった第1ラウンドの地元開催となったこともあり、開催球場では開場以来最多の観客が集まるほどに盛り上がった。そして地元の熱い声援に押されるように台湾代表は初の2次ラウンド進出を決め、国内での話題も沸騰、東京で開催された2次ラウンドのチャイニーズタイペイ対日本戦には多くの台湾ファンが応援に駆けつけ、またこの試合の台湾国内での平均視聴率は台湾のケーブルテレビ放送史上最高の15.47%を記録、2300万人の総人口の半分を超える1200万人が観戦したと見られている。日本国内でも日本戦は高視聴率を記録、チャイニーズタイペイ対日本戦では0時前に試合が終了する長丁場であったにもかかわらず、満員の観客のほとんどが最後まで観戦するほどの盛り上がりであった。初めて準決勝に進出したオランダ代表の躍進も地元有力紙で大きくとりあげられた。準決勝のプエルトリコ対日本戦では、プエルトリコ国内の複数の放送局で中継され計74%という視聴率を記録した。決勝のプエルトリコ対ドミニカ共和国戦も、ドミニカでは過去10年のスポーツ中継で最高の視聴率、プエルトリコも過去1年のスポーツ中継で最高の視聴率を記録した。[51][53][54]
同一試合の多さの改善と得失点率の問題
今大会は1次ラウンドを前回のダブルエリミネーションから、第1回大会で採用した総当たり戦に戻した。その結果、前回大会のように同一チーム間の対戦が最大5回(第1・第2ラウンドに2回ずつと、決勝ラウンド)という事態は回避された。勝敗が並んだ場合は当該チーム同士の得失点率差(「攻撃イニング当たりの得点」と「守備イニング当たりの失点」の差)で順位を決める方式に変更した。これについて、得失点率で2次ラウンドに進出できなかった韓国国内からは「サッカーと違って野球で得失点差で順位を決めるべきではない」、事前に2次ラウンド進出に必要な点差が分かってしまうことに対し「WBCもサッカーW杯予選の最終試合のように別会場で2試合同時進行で試合をすべき」などの批判の声があがった。
大会初の乱闘
1次ラウンドD組第4試合のカナダ対メキシコ戦において、WBC大会史上初の乱闘が発生した。発端はカナダが6点リードで迎えた9回表、先頭打者クリス・ロビンソンが決めた三塁バント安打である。すると、メキシコの投手アーノルド・レオンは次打者レーン・トソニに対し2球連続で内角攻めを行い、球審により警告試合を宣告されるも、これを無視する形で直後の3球目に故意死球を与え、両チームの選手コーチが入り乱れる大乱闘に発展。両チーム合わせて7人の退場者を出した。また、興奮したメキシコファンがグラウンドに投げたペットボトルがカナダの投手コーチの顔面を直撃する事態も起きた。[55][56]
テレビ・ラジオ放送
日本国内での放送
地上波テレビ放送ではTBS系列、テレビ朝日系列にて3大会連続で中継放送した[57][58]。今大会は前大会と異なり、全てのラウンドでTBSとテレビ朝日が混在して放送した。
BSテレビ放送ではJ SPORTSがBS放送開始1周年を記念して、本大会全39試合と日本国内で開催される強化試合全8試合の計47試合を完全生中継で放送する予定[59]。WBC全試合を完全生中継するのは3大会連続(過去2大会はCSテレビ放送として)。後日、2月17日に開催される侍ジャパン強化試合、対広島戦を独占生中継で放送する予定が追加された。
ラジオ放送ではニッポン放送が第1ラウンドの日本対キューバ戦および第2ラウンドと決勝ラウンドの日本戦を、TBSラジオが第2ラウンドの日本戦を中継した[60]。
- 第1ラウンド
- 第2ラウンド
- 決勝ラウンド
日本国外での放送
MP&SILVA社がアメリカ、カナダ、プエルトリコ、日本を除く世界の放映権(地上波、衛星、ケーブル、IPテレビ、ネット、モバイル)を獲得している[61]。
アメリカでは2013年大会および2017年大会の英語中継の全試合放映権をMLBネットワークが獲得している[62]。
ESPNは、2013年大会および2017年大会のスペイン語中継の全試合放映権を獲得、スペイン語放送専門局である「ESPN Deportes」と「ESPN Deportes+」にて放送される。他に、「ESPN」と「ESPN2」において選択した試合のスペイン語中継放映権、「ESPN Radio」(英語ラジオ)と「ESPN Deportes Radio」(スペイン語ラジオ)において許可される範囲でのテレビ放送との同時放送権、ESPNの番組「ベースボールトゥナイト」と「スポーツセンター」での大会ハイライト放映権、2017年大会予選の権利等も獲得している[63]。
韓国ではJTBCがMP&SILVAより放映権を獲得している[64]。
脚注
注釈
出典
参考文献
外部リンク