窪田 忍(くぼた しのぶ、1991年12月12日 - )は日本の陸上競技選手、専門は長距離走・マラソン。福井県鯖江市出身。鯖江高等学校卒業。駒澤大学経済学部経済学科卒業。駒澤大学入学後に台頭し、1年目から主力として活躍し、トヨタ自動車、九電工に所属後、2024年現役を引退。
経歴
中学時代は硬式テニス部。鯖江高校入学後から本格的に陸上を始める。インターハイや全国高校駅伝に出場。卒業後は駒澤大学に入学。1年目から主力として活躍し、2年連続で箱根駅伝で区間賞を獲得するなど活躍。ロードでの安定感は長距離界屈指である。学生時代からマラソンに挑戦するなど、ナイキ・オレゴン・プロジェクト所属大迫傑(早稲田大学卒業)や日立物流所属設楽啓太・honda所属設楽悠太(共に東洋大学卒業)、日立物流所属服部翔大(日本体育大学卒業)、トヨタ自動車所属宮脇千博など同世代の有力選手らとともにホープとして期待された[1]。
駒澤大学3年生時の2013年3月に、第68回びわ湖毎日マラソンへ初マラソンに挑戦。結果は2時間15分48秒の総合28位・日本人20着に留まった[2]。
2014年トヨタ自動車に入社。期待のルーキーとして迎えた2015年の全日本実業団駅伝ではルーキーながらエース区間の4区を任される。3区を走った窪田と同い年のチームのエース宮脇千博から襷を受け取ると、10キロを27分36秒という驚異的なハイペースで飛ばし、襷を受け取った時点で28秒もあった先頭との差をわずか3.7キロで詰め、同じくルーキーながら4区を任されたコニカミノルタ(当時)の設楽啓太と激しい先頭争いを繰り広げた。前半のハイペースが影響し終盤失速したものの先頭で中継した設楽啓太から4秒差の2位で中継(区間3位)した。区間賞こそならなかったものの、チームの4年ぶり2度目の優勝に大きく貢献した。
しかしその後は故障続きで、公式レースに出られない日々が続いた。2018年元旦のニューイヤー駅伝で6区へ久々に出場、区間3位・総合3位と復活。同年2月の第46回全日本実業団ハーフマラソンにも出走した(総合60位・1時間05分28秒)。
5年ぶり2回目のフルの部出場となった、2018年3月の第73回びわ湖毎日マラソン(MGCシリーズ第4弾・2020年東京オリンピック選考会)では、気温15度を超える高温の悪コンディションの中、30km地点まで先頭集団に積極果敢についていき、ペースメーカーが外れた直後に一時トップに立った。だが、優勝者のマチャリア・ディラング(愛知製鋼・ケニア出身)らが仕掛けたロングスパートにはついていけず、ズルズルと後退。その後37km過ぎ、後方から追い上げてきた中村匠吾(富士通)と今井正人(トヨタ自動車九州)にあっさり抜かれると、以降は完全にスローダウン。フラフラに近い状況で次々と日本人選手らに追い越されてしまい、結局2時間19分18秒の総合28位と辛うじての完走に終わった[3]。
2021年4月九電工に移籍。
2024年3月九電工を退部。
人物・エピソード
右利きである。責任感が強い。3年生時では学生駅伝三冠が期待されながら、その初戦である出雲駅伝で惨敗したことを受け(大八木弘明監督をして「6区以外は全然ダメ」と言わしめたように、窪田自身は求められた仕事をしていた)、「甘さがあった」として頭をおにぎりのように丸めた。
ヘルメット(一部ではキノコとも)のような髪型がトレードマークである。[要出典]
周囲からは晴れ男と認識されがちだが、本人は雨男と自認している。[4]
好きなミュージシャンはCreepy Nuts。[4]
好きな女性タレントはmiwa。[要出典]
私生活では2018年4月に同じ陸上競技選手の前田彩里(ダイハツ)と結婚している[5]。2020年に、第1子・長女が誕生。
自己記録
主な戦績
個人戦績
駅伝戦績
大学駅伝
学年
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出雲駅伝
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全日本大学駅伝
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箱根駅伝
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1年生 (2010年度)
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第22回 4区-区間2位 17分55秒(区間新)
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第42回 6区-区間賞 36分03秒
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第87回 7区-区間賞 1時間03分43秒
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2年生 (2011年度)
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第23回 6区-区間賞 29分30秒
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第43回 8区-区間3位 58分55秒
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第88回 9区-区間賞 1時間09分06秒
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3年生 (2012年度)
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第24回 6区-区間2位* 29分26秒
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第44回 8区-区間2位* 57分32秒
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第89回 2区-区間7位 1時間11分25秒
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4年生 (2013年度)
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第25回 6区-区間1位 29分52秒
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第45回 8区-区間3位* 58分17秒
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第90回 9区-区間2位 1時間08分56秒歴代5位
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*は区間日本人1位
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実業団駅伝
年度
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大会
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所属
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区間
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区間順位
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記録
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総合順位
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2014年度 (入社1年目)
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第54回中部実業団対抗駅伝競走大会
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トヨタ自動車
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7区
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区間賞
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38分02秒
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トヨタ自動車優勝
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第59回全日本実業団対抗駅伝競走大会
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4区
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区間3位
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1時間03分03秒
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トヨタ自動車優勝
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2015年度 (入社2年目)
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第55回中部実業団対抗駅伝競走大会
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3区
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区間賞
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33分10秒
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トヨタ自動車優勝(2連覇)
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第60回全日本実業団対抗駅伝競走大会
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4区
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区間2位
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1時間03分09秒
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トヨタ自動車優勝(2連覇)
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2016年度 (入社3年目)
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第56回中部・北陸実業団対抗駅伝競走大会
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出走なし
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トヨタ自動車優勝(3連覇)
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第61回全日本実業団対抗駅伝競走大会
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出走なし
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トヨタ自動車2位
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2017年度 (入社4年目)
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第57回中部・北陸実業団対抗駅伝競走大会
|
出走なし
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トヨタ自動車優勝(4連覇)
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第62回全日本実業団対抗駅伝競走大会
|
6区
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区間3位
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36分32秒
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トヨタ自動車3位
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一覧
- 第12回都道府県駅伝 2区 9分11秒 区間41位
- 第58回高校駅伝 3区 24分59秒 区間19位
- 第59回高校駅伝 3区 24分47秒 区間14位
- 第14回都道府県駅伝 4区 14分41秒 区間7位
- 第60回高校駅伝 1区 30分18秒 区間20位
- 第15回都道府県駅伝 1区 20分38秒 区間12位
- 第22回出雲駅伝 4区 17分55秒 区間2位
- 第42回全日本大学駅伝 6区 36分03秒 区間賞
- 第87回箱根駅伝 7区 1時間03分43秒 区間賞
- 第23回出雲駅伝 6区 29分30秒 区間賞
- 第43回全日本大学駅伝 8区 58分55秒 区間3位
- 第88回箱根駅伝 9区 1時間09分06秒 区間賞
- 第17回都道府県駅伝 7区 38分17秒 区間6位
- 第24回出雲駅伝 6区 29分26秒 区間2位
- 第44回全日本大学駅伝 8区 57分32秒 区間2位
- 第89回箱根駅伝 2区 1時間11分25秒 区間7位
- 第25回出雲駅伝 6区 29分52秒 区間賞
- 第45回全日本大学駅伝 8区 58分17秒 区間3位
- 第90回箱根駅伝 9区 1時間08分56秒 区間2位
- 第19回都道府県駅伝 7区 38分11秒 区間11位
- 第59回全日本実業団対抗駅伝 4区 1時間03分03秒 区間3位
- 第60回全日本実業団対抗駅伝 4区 1時間03分02秒 区間2位
脚注
- ^ 箱根の夢捨て五輪一直線!! 宮脇千博 次代のエース初陣 東京新聞
- ^ 第68回 びわ湖毎日マラソン大会記録 公式サイト・過去の記録
- ^ 窪田、単独首位から失速「35キロ以降はあまり覚えていない」/マラソン サンスポ 2018年3月4日記事
- ^ a b 日本で人気のおすすめポッドキャスト, ポッドキャストランキング-. “サブ3やるまでラジオ - 西戸崎のぼる | ポッドキャストランキング”. ポッドキャストランキング- 日本で人気のおすすめポッドキャスト. 2024年9月11日閲覧。
- ^ “窪田忍と前田彩里が4月に結婚していた…日本マラソン界にビッグカップル”. スポーツ報知. 報知新聞社. (2018年12月6日). https://hochi.news/articles/20181206-OHT1T50262.html 2019年3月11日閲覧。
- ^ “福岡国際マラソン | 大会結果・記録”. www.fukuoka-marathon.com. 2019年4月1日閲覧。
関連人物
外部リンク
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