『追いつめる』(おいつめる)は、生島治郎の小説。
第57回(1967年度上半期)直木賞受賞作。『志田司郎シリーズ』の第1作。単行本は1967年に光文社よりカッパ・ノベルスとして出版。のち講談社文庫、中公文庫、集英社文庫、光文社文庫、徳間文庫それぞれより単行本が出版された。映画版が1作、テレビドラマ版が3作、ビデオ映画版が1作制作されている。
ストーリー
神戸市周辺の地域が主な舞台[1]。志田司郎は日本全国にわたって組織された暴力団を相手に、血みどろの追及を続けていた。しかし誤って同僚を狙撃したそのミスから警察を辞職、妻・燎子とも別れて一匹狼となり、ついには復讐を決意して、強い執念から暴力団幹部らを追い詰めていく[2]。
映画
1972年2月23日に松竹で配給された[3]、生島治郎の同名小説を原作とした映画である。舛田利雄監督作品[4][5]。
キャスト
スタッフ
併映作品
テレビドラマ
1968年、1978年、1989年の3度にわたりテレビドラマ化された。放映局は3作ともフジテレビ系列である。
第1作 (1968年版)
放送期間は1968年2月15日から同年3月28日まで、全7話。放送時間は毎週木曜日 22:00 - 22:45。原作者の生島治郎は最初から、本作で主演を務めた三橋達也を主人公のイメージとして原作を執筆したという[2]。なお、その生島は第1話にバーの客役でゲスト出演している[2]。
本作終了直後の1968年4月から東映の制作でTBS系列で放送開始された『キイハンター』のメインテーマ(主題歌『非情のライセンス』のインストゥルメンタル、作曲:菊池俊輔)と、本作のメインテーマ(作曲:大森盛太郎)とのメロディーが酷似しているのではないかと騒動になったことがあった。菊池は「『追いつめる』は意識せず作曲したが、改めて双方を聴いてみると出だしの部分が非常によく似ていて、自分でもびっくりした」とコメントしたが、大森は「悪意や他意の無い偶然の一致」とし、本作を制作した東宝も「絶対に盗作ではない」と認めたことでこの騒動は決着を見た[6]。
キャスト
スタッフ
サブタイトル
話数 |
放送日 |
サブタイトル |
脚本 |
監督
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1 |
1968年2月15日 |
巨大な獲物 |
石松愛弘 |
山本迪夫
|
2 |
1968年2月22日 |
危険に賭けろ |
小川英
|
3 |
1968年2月29日 |
野獣の痕跡 |
石松愛弘
|
4 |
1968年3月7日 |
罠対罠
|
5 |
1968年3月14日 |
銀嶺の決闘
|
6 |
1968年3月21日 |
死者の証言
|
7 |
1968年3月28日 |
終結のとき |
小川英
|
(参考:[7])
第2作 (1978年版)
放送期間は1978年5月27日から同年7月1日まで、全6話。毎週土曜日 22:00 - 22:54、『ゴールデンドラマシリーズ』の枠で放送。原作は神戸周辺が舞台であるが、本作のロケは山下公園、山下埠頭、横浜中華街など横浜市内などで行われた[1]。
キャスト
スタッフ
- 原作 : 生島治郎
- 企画 : 村上光一
- プロデューサー : 松木征二、中村寿男
- 脚本 : 隆巴 (全話)
- 演出 : 富永卓二 (全話)
- 制作 : フジテレビ
サブタイトル
- 1978年5月27日 「誤射」
- 1978年6月3日 「猟犬」
- 1978年6月10日 「脅迫」
- 1978年6月17日 「潜入」
- 1978年6月24日 「反撃」
- 1978年7月1日 「巨大な獲物」
第3作 (1989年版)
1989年9月22日、金曜日 21:02 - 22:52の『男と女のミステリー』の枠で放送された。1968年のドラマ第1作で志田司郎役を務めた三橋達也が本作では草柳役を務めている。
キャスト
スタッフ
オリジナルビデオ
東映Vシネマレーベルより1992年7月10日発売。
キャスト
スタッフ
脚注
外部リンク
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