そっぷは、相撲用語で筋肉質・比較的痩せ型の力士のこと。「そっぷ」とは本来オランダ語「soep」、つまり「スープ」の事であり、ダシを取った後の鶏ガラに例えてこう呼ぶ。逆に太り型の力士はあんこと呼ばれる。
概要
そっぷ型は入門したての力士に多いが、関取の中にも少数いる。かつて戦時中など満足に食事を取れない時代には上位の関取力士でもそっぷ体型のものが多かったという。
そっぷ型力士は食後の昼寝で体重を増やすあんこと異なり体重を増やす場合には稽古やトレーニングをこなし空腹にした上で食欲を増進させるのが標準的なやり方であるとされている。
軽量ゆえの動きを生かした取組であんこ力士を翻弄する場面は相撲の醍醐味の一つである。
巡業などで行われる初っ切りでは、対照を際立たせる狙いのため、そっぷ型の力士とあんこ型の力士で取り組むことが多い。
そっぷ型力士の例
[五十音順、現役時代の最高位]
現役力士
ソップ炊き
相撲部屋でちゃんこ鍋を作る際に、最初から鶏ガラのスープを使って作るものを、水炊きに対してこういう[1]。相撲部屋では、手を地面に付くと負けであるという縁起を担いで牛や豚ではなく二本脚の鶏を鍋の材料にすることが多かったためである。
脚注
- ^ 小林弘、『読む食辞苑 日本料理ことば尽くし』p195、1996年、東京、同文書院、ISBN 4-8103-0027-7