ウィル・パワー
ウィリアム・"ウィル"・スティーブン・パワー (William "Will" Steven Power, 1981年3月1日 - ) は、オーストラリアクイーンズランド州トゥーンバ出身のレーシングドライバー。現在はインディカー・シリーズにチーム・ペンスキーから参戦している。 2014年、2022年のインディカー・シリーズチャンピオンである。 経歴初期2000年代に入ってからオーストラリア国内のレースに参加し始める。ウォリックのモーガン・パーク・レースウェイや、スタンソープのカーネル・レースウェイでダットサン1200をドライブした。15歳でプロとしてのキャリアを開始し、オーストラリアン・フォーミュラ・フォード・チャンピオンシップに参戦する。2002年にはオーストラリアン・ドライバーズ・チャンピオンシップ[1]で3度のポールポジション、7勝を挙げシリーズタイトルを獲得した[2]。 2003年にはイギリス・フォーミュラ3選手権に参戦、翌2004年には友人のウィル・デイヴィソンと共にイタリア・ミサノでミナルディのF1カーPS5をテストした[3]。 2005年はカーリン・モータースポーツからフォーミュラ・ルノー3.5に参戦する。ここで彼は結果を残し、高評価を得ることとなる。彼はシーズンで2勝を挙げ4度表彰台に立つ。また、5度フロントローを獲得した。彼はまた、A1チーム・オーストラリアに選ばれ2005年から2006年のA1グランプリに参戦、開幕戦のブランズ・ハッチで出走し、チームをブラジルに次いで2位に導いた。 チャンプカー2005年後半にパワーは「チーム・オーストラリア」(ウォーカー・レーシングが母体)からチャンプカーに参戦、サーファーズ・パラダイスでのレックスマーク・インディ300に出走した。当時フォーミュラ・ルノー3.5のシリーズ途中であったが、そのままチャンプカーに転向し、フォーミュラ・ルノー3.5はシリーズ7位で終えることとなった[4]。このレースでのパワーの走りは力強く、チームメイトのアレックス・タグリアーニと接触しリタイアするまで快走した。サーファーズ・パラダイス戦の後、彼はチームと複数年契約を結び、次戦のメキシコシティでマーカス・マーシャルが「重大な契約違反」のため解雇されると、その代役として再び出走した。 2006年はチーム・オーストラリアからフル参戦し、シーズンを通して9度のトップ10フィニッシュ、予選での好結果を挙げた。シーズン最終戦のメキシコでは初の表彰台に上る。彼はルーキーオブザイヤーを獲得し[5]、シーズン6位という成績を達成した。 2008年にはチャンプカーがIRLと統合したことに伴いKVレーシング・テクノロジーに移籍。チャンプカー最後のレースとなったロングビーチ市街地コースを制し、チャンプカー最後の優勝者となった。残りのシーズンは同チームからインディカー・シリーズに参戦。 インディカー2009年、ペンスキーに抜擢される。脱税事件の裁判により出場が危ぶまれていたエリオ・カストロネベスに代わるドライバーとしての契約で開幕戦を走ったが、カストロネベスが無罪となり復帰すると、控えドライバーに回り、スポット的な参戦にとどまったが、その中で1勝を記録した。 2010年はペンスキーからフル参戦となり、ロード/ストリートコースで圧倒的な強さを見せ、最終戦までランキングトップを走った。しかしオーバルコースでの成績があだとなり、ベテランダリオ・フランキッティに逆転を許してランキング2位となった。 2011年もペンスキーからフル参戦したパワーは、前年同様ロード/ストリートでの速さを生かしフランキッティと首位争いを見せ、第6戦テキサスではキャリア初となるオーバルコースでの優勝を獲得した。しかしランキング暫定2位で迎えた最終戦ラスベガスで多重クラッシュが発生[6]、レースはキャンセルされたためポイントが与えられず2年連続でランキング2位となった。 2012年もペンスキーから参戦。シーズン前半はアラバマ、ロングビーチ、サンパウロで3連勝を記録しポイントランキング首位を維持した。しかし中盤のオーバルでは不甲斐ない結果に終わり、後半のロード/ストリートでも優勝から遠ざかった。タイトルが懸かった最終戦フォンタナでは55周目に単独スピンでクラッシュ、25位でリタイアすると思われたが、チームがメカニック18人がかりでマシンを修復した。これによりコースに復帰したパワーは周回数を重ね24位に順位を上げた。[7]しかしランキング2位のライアン・ハンター=レイが4位を獲得したため、3点差のランキング2位に終わった。
映画出演
レース成績ジュニアシリーズ(太字はポールポジション)
イギリス・フォーミュラ3選手権
フォーミュラ・ルノー3.5
A1グランプリ
(key) アメリカン・オープンホイールチャンプカー・ワールド・シリーズ
インディカー・シリーズ
インディ500
総成績
関連項目
参照
外部リンク
|