マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック
『マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック』(マリオアンドソニック アット とうきょうにいぜろにいぜろオリンピック、Mario & Sonic at the Olympic Games Tokyo 2020)は、任天堂とセガゲームスが共同開発したスポーツゲーム。2019年11月1日にNintendo Switch版が発売された。2020年1月23日にアーケード版もセガ・インタラクティブより稼働開始[12]。 本稿では、ソニックシリーズのキャラクターのみ登場するiOS/Android用ソフト『ソニック AT 東京2020オリンピック』についても記述する。 概要任天堂のマリオシリーズとセガゲームスのソニックシリーズのコラボレーションによるオリンピックゲームの6作目及び最終作。2021年に東京で開催された2020年東京オリンピックを舞台としている。なお、これまでのシリーズ作品は日本での発売元を任天堂が担当していたが、本作では日本を含む全世界でセガゲームスが発売元となっている。 本作には様々な競技が収録されているが、その中には、東京で前回行われた1964年東京オリンピックを基にしたものも含まれている。このモードではゲーム画面が全てドット絵で描写され、マリオシリーズのキャラクターはスーパーマリオシリーズ第1作『スーパーマリオブラザーズ』の、ソニックシリーズのキャラクターはシリーズ第1作『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』のドット絵をベースにしたものが用いられている。 アーケードゲーム版は、新開発した筐体と他タイトルからのコンバージョン筐体の2種類が用意され[11]、最大4筐体まで連結が可能。 開発元のセガは本作以外のIOC公式ゲームとして、PlayStation 4/Nintendo Switch用ソフト『東京2020オリンピック The Official Video Game』を2019年7月24日に発売している。 なお、IOCはNFTやeスポーツに注力するために任天堂及びセガとのライセンス契約を更新しなかったため、本作が「マリオ&ソニック」シリーズの最終作となった[13]。 ゲームモードNintendo Switch版
アーケード版
登場選手本作ではシリーズで初めて競技に応じて服装が替わる選手が登場する。
マリオシリーズ
ソニックシリーズ
競技★はアーケード版にも収録される競技 東京2020年競技東京1964年競技ドリーム競技
ゆうぎじょう
開発本作は二度目の自国開催である2020年東京オリンピックを題材としていることもあり、開発スタッフは特別な気持ちを以て本作の開発に臨んだ[15]。ディレクターを務めた平尾直裕は、自国開催というだけあって、開発期間中に最新情報をすぐに得られたことや、現地取材や組織委員会との連絡がしやすかったと4Gamer.netのインタビューの中で話している[15]。 本作の制作は、企画の際にセガが競技の概要書を作成して、任天堂と組織委員会に提出し、それからルール等の整合性を取りながらゲームとして開発するという手法が取られた[15]。 本作には21種目の競技が収録されており、陸上をはじめとする「花形競技」に加え、同大会で初めて正式採用された種目も収録された[15][16]。このほかにも、Nintendo Switch特有の体感操作にふさわしいとスタッフが判断した種目も収録された[15]。本作にて初めて収録された種目の一つであるスポーツクライミングは、当初ドリーム競技として収録する予定だったが、実際のオリンピックで正式競技として採用されたことから、東京2020年競技に変更された[15]。もう一つの新しい正式競技である空手は、実際の空手のルールをアレンジし、格闘ゲームに近い内容で収録された[17]。また、過去作にも収録されている競技についても改善が施されており、たとえば陸上100m走では、力をためてスタートを切った後、走行中にスペシャルダッシュを発動させる基本的な部分に加え、特定の地点にあるマーカーを通過する際にボタンを押すと加速が増すという機能が追加された[15]。プロデューサーの大橋宣哉は、途中で競技の収録を取りやめたり、別の競技に差し替えるといったことはなかったと4Gamer.netのインタビューの中で話している[15]。 従来の作品では、知的財産の保護という観点から、いかなる競技であってもキャラクターの衣装は変えないという方針が立てられていたが、セガと任天堂との話し合いにより、本作においてはキャラクターの衣装に合わせてスポーツウェアを用意するという方針が立てられた[16]。 本作は双方のファンが楽しめるような仕掛けが施されており、たとえばドリーム競技のステージには、それぞれの作品に登場するステージをもとにしたものがある[15]。 「東京1964年競技」の導入開発スタッフは二度目の自国開催という期待に応えるために、1回目の1964年東京オリンピックをゲームで表現するという考えのもと、同大会を基にしたモード「東京1964年競技」の導入に踏み切った[15]。 任天堂や大会組織委員会との話し合いの末、マリオシリーズのキャラクターはスーパーマリオシリーズ第1作『スーパーマリオブラザーズ』の、ソニックシリーズのキャラクターはシリーズ第1作『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』(メガドライブ版)のドット絵をベースにしたものが用いられた[15]。 当初は、マリオシリーズ側のキャラクターはドットのパターンが少ないため、後発にあたるソニックシリーズ側の発売時期に合わせたデザインにするというアイデアもあった[15]。そこへ任天堂から「全キャラクターを『スーパーマリオブラザーズ』のパターンで構築してはどうか」という提案が寄せられ、興味を抱いた開発スタッフにより、キャラクターの動きを左右90度の回転に限定した上で、双方のシリーズ第1作のグラフィックを用いることとなった[15]。この際、ピーチ姫のグラフィックはエンディングに登場した1パターンしか存在しないこととなるが、上下に小刻みに揺らして走っているように見せることで、この課題を解決した[15][17]。 「東京1964年競技」に登場する10競技は、実際のオリンピックの競技から選定されている[15][17]。 ソニック AT 東京2020オリンピック
『ソニック AT 東京2020オリンピック』(ソニック アット とうきょうにいぜろにいぜろオリンピック、Sonic at the Olympic Games Tokyo 2020)は、2020年5月7日に配信されたiOS・Android用スポーツゲーム。 『マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック』に登場したソニックシリーズのキャラクター16体が続投している一方、競技内容は異なっている。物語は、東京を占拠して「エッグマンシティ」を建設しようとするエッグマンに対してソニックたちがオリンピック競技を通じて戦うという内容になっている。 オンライン版は2021年12月15日をもってサービス終了となったが、改めて買い切りのオフライン版が2022年1月24日より配信された。オンライン版に存在した一部の機能を除いたすべてのコンテンツを、追加課金なくプレイすることができる。 競技ミニゲーム
脚注
外部リンク |