和若線
和若線 (わじゃくせん、中文表記: 和若铁路) とは中国新疆ウイグル自治区の和田市とチャルクリク県を結ぶ全長825kmの鉄道路線。 単線・非電化の路線であり、チャルクリク駅にて格庫線と接続する。 概要タクラマカン砂漠の南縁を走る路線で、全線の65%にあたる534キロが砂漠地帯の中に敷設された[1][2]。 2018年12月に着工。砂嵐の吹き荒れる砂漠地帯を通過することになり、そのことによる砂丘移動で線路が埋没してしまう懸念があったことから、敷設に際しては橋梁を建設してそこに軌道を敷設。更に水不足が指摘されていたことから、橋梁を支える橋脚の建設にプレハブ工法を採用することでこれに対処した。砂嵐を交わすため建設された橋梁は5本に及ぶ[1][2]ほか、一部は高架となっている[3]。 砂嵐対策としては、前記の橋梁建設の他、これと同時進行で、草方格5000万平方メートルを造成、更にハロキシロン・アンモデンドロン(梭梭)やタマリクス・ラモシッシマ(紅柳)、サジーなどの灌木と喬木1300万株の植林も実行した。これは「砂漠に鉄道を敷く前に砂漠化対策」という建設理念を掲げていたことによる。[1][2] 2021年9月に全区間の軌道敷設工事を完了。その後、試運転などが重ねられて2022年3月に合格判定され[4]、6月16日に全線開通した[1][2][5]。 当路線の開通によって、トルファンからカシュガルまでの南疆線、カシュガルからホータンまでの喀和線、南疆線のコルラから分岐してゴルムドに至る格庫線と共に、総延長2712キロメートルにわたる環タクラマカン砂漠鉄道環状線を形成することになった。これは世界初の砂漠鉄道環状線とされている。 運行形態鉄道当局の発表によると、開通後に於いて、旅客列車2本と貨物列車8本を運行する。これによって、沿線住民はコルラやウルムチなどに直接移動出来るようになるほか、沿線の綿花やクルミ、ナツメ、鉱産物などを直接内陸部に輸送出来るようになる、としている。 歴史
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脚注
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