奥州市牛の博物館
奥州市牛の博物館(おうしゅうしうしのはくぶつかん)は、岩手県奥州市前沢にある、牛をテーマとした博物館。牛の標本など生物学的な資料やヒト(人間)との関わりについて展示している。略称は「牛の博物館」。牛を専門とする博物館は世界的にも珍しい[1]。 概要肉牛「前沢牛」が名産である岩手県胆沢郡前沢町(現在の奥州市)が「町民の教育、学術及び文化の発展に寄与する」ことを目的に、1995年開館した。牛の博物館は、当初「前沢町立牛の博物館」という名称だったが、2006年(平成18年)の市町村合併に伴う前沢町の消滅と奥州市の成立に伴い、現在の名称に変更された。テーマは、「牛と人との共存を探り、生命・自然・人間を知る」。 初代館長の兼松重任(岩手大学元教授)が実物展示を重視し、反芻するため4つに分かれた胃の樹脂含浸標本や見島牛の全身骨格を所蔵[1]しているほか、様々な資料を展示している。地元生産の前沢牛の生い立ちや変遷、流通などの展示もある他、前沢の歴史においても牛の博物館で知ることが出来る。「浮世絵に見るウシ」「牛と鬼」といった企画展[1]も開催している。 旧石器時代などに日本列島に生息し、一関市の花泉遺跡からも化石が発見されているハナイズミモリウシやオーロックスなどについても展示がされている[2][3]。 また、水牛が重要な位置を占めるスラウェシ島のトラジャ族の文化を紹介するコーナーを設けている。トラジャ族は葬送儀式で水牛を贄とする。水牛の角を飾る住居「トラジャ族#トンコナン」を、現地の大工を招いて三分の一の大きさで再現した[1]。 当施設からは世界遺産に登録されている「平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―」への追加登録を目指している白鳥舘遺跡を臨むことが出来る。当施設のすぐそばには、前沢料理が堪能出来る「ロレオール」というレストランがある。 沿革
利用情報
入場料
アクセス
施設概要
関連項目脚注
外部リンク |