小倉 めぐみ(おぐら めぐみ、1960年〈昭和35年〉8月25日[1] - 2021年〈令和3年〉9月14日)は、日本の作詞家。
1980年代から90年代にかけて活躍し、「がんばりましょう」「たぶんオーライ」など、SMAP初期の代表作を含む数多くの作品を作詞した。また、南野陽子にも多くの詞を提供し、「楽園のDoor」「はいからさんが通る」「秋からも、そばにいて」が大ヒット。バラエティ番組のテーマソング、CMソング、映画主題歌も手掛けた。1995年、阪神・淡路大震災後に開催された選抜高等学校野球大会の入場行進曲を担当した。
人物
山川啓介に師事し、作詞の世界に入る。
1987年1月にリリースされた南野陽子の6枚目のシングル「楽園のDoor」を作詞。オリコン週間1位を獲得した。これは南野陽子にとって初のオリコン1位獲得だった。また、この曲は映画『スケバン刑事』の主題歌になった。同年12月の「はいからさんが通る」も作詞。オリコン1位、売り上げ27万枚の大ヒットになり、映画の主題歌としても人気を広げた[2]。
1988年、南野陽子の「秋からも、そばにいて」を発表。オリコン1位、27万枚を売り上げる。ポッキーやアーモンドチョコレートのCMソングとしても親しまれた[3]。
1990年代初頭からSMAPの楽曲を数多く手掛ける。1991年に発売されたSMAPの2枚目のシングル「正義の味方はあてにならない」を作詞。作曲家馬飼野康二とタッグを組んだ。
1992年、テレビせとうちを制作局としてテレビ東京系列局などで放映された魔法少女アニメ『花の魔法使いマリーベル』のエンディングテーマに自身の作詞曲が採用された[4]。
1993年に発売されたSMAPの9枚目のシングル「君は君だよ」を作詞。テレビ東京系アニメ『姫ちゃんのリボン』第3期エンディング主題歌に起用された。
1994年に発売されたSMAPの14枚目のシングル「がんばりましょう」を作詞。グループ2作目のオリコン1位を獲得した。それまでに発売されたシングルの売上枚数を大きく上回り、SMAPの人気上昇に大きく貢献した。続けてSMAPの15枚目のシングル「たぶんオーライ」も作詞。初週31.3万枚を売り上げ、またしてもオリコン週間1位を獲得した[5]。1994年12月31日の『第45回NHK紅白歌合戦』にSMAPが出場し、「がんばりましょう」を歌唱した。
1995年、阪神・淡路大震災後に開催された選抜高等学校野球大会の入場行進曲に小倉が作詞した「がんばりましょう」が選ばれた[6]。
2009年、松崎しげるが小倉が作詞した「がんばりましょう」をカバー。同年発売のアルバム『Yes We Can!!』に収録された。
2016年12月21日にJVCケンウッド・ビクターエンタテインメントから発売されたSMAPの6枚目のベスト・アルバム『SMAP 25 YEARS』に小倉が作詞した「君は君だよ」「どうしても君がいい」「がんばりましょう」が収録された。このアルバムには、アルバム制作以前にリリースされたSMAPの曲約400曲の中からファン投票で上位50曲に選ばれた楽曲が収録された。投票総数は約200万票。「どうしても君がいい」が7位に、「君が君だよ」が30位に、「がんばりましょう」が44位にランクインした[7]。
2021年10月、同年9月14日に61歳で死去していたことが報道された。日本音楽著作権協会の会報に訃報が掲載されたことで明らかになった。訃報を受け、南野陽子は所属事務所を通じて「コロナ禍までは、1年に1度は必ずお会いしていて、もう少ししたらお会いできると思っていました。私自身、めぐみさんが紡がれた物語にどれだけ励まされてきたことか…心よりご冥福をお祈り申し上げます」と追悼の言葉を発表した[8]。
稲垣吾郎は10月18日、『THE TRAD』(TOKYO FM)で「小倉さんは今かかっている『たぶんオーライ』や『がんばりましょう』など、たくさんの曲を提供してくださいました。他にも『正義の味方はあてにならない』『君は君だよ』など、特にコンサートの定番曲が多かったです。61歳という、まだまだお若い年齢。僕も驚きました。追悼の意味を込めて、この曲をお届けいたします。僕らにもファンの方にとっても多くの宝物を今まで与えてくださり、ありがとうございました。ゆっくりお休みください」と述べ、番組内で「がんばりましょう」を放送した[9]。
エピソード
主な作詞作品
邦楽
映画主題歌
アニメ主題歌
テレビ番組テーマソング
オリジナルビデオテーマソング
CMソング
脚注
関連項目