『朝が来る』(あさがくる)は、辻村深月による日本の長編ミステリ小説である。『別册文藝春秋』2014年1月号から2015年3月号に連載、文藝春秋より2015年6月15日に刊行された。長い不妊治療を経て子供に恵まれず特別養子縁組という手段を選択した夫妻と、中学生で妊娠しやむを得ず子供を手放した幼い母の、それぞれの葛藤と人生を描いた社会派ミステリー。第13回(2016年)本屋大賞第5位。
2016年に東海テレビの制作により、フジテレビ系でテレビドラマ化された[1]。2020年10月23日に映画版が公開された[2]。
あらすじ
片倉ひかりは中学生の時に、当時付き合っていた巧と性行為をしたのち、望まない妊娠をしてしまう。その後、ひかりの父母が紹介してくれた『ベビーバトン』と呼ばれる特別養子縁組団体によってひかりの授かった子供はとある夫婦に引き取られる。とある夫婦の夫清和は無精子症という病気であり、改善の見られない治療の末、特別養子縁組を組むことになり、ひかりの産んだ子供を引き取ることになる。そんなある日、片倉ひかりと名乗る人から「子供を返してください」と言われる。
登場人物
- 栗原佐都子〈41〉
- 専業主婦。武蔵小杉のタワーマンションに生活する。
- 栗原清和〈41〉
- 建築会社勤務。
- 栗原朝斗
- 照葉幼稚園の年長組。生母は片倉ひかり。
- 片倉ひかり
- 中学生の時に男児・朝斗を出産。特別養子に出す。
書誌情報
テレビドラマ
東海テレビの制作でテレビドラマ化され、フジテレビ系「オトナの土ドラ」枠で2016年6月5日から7月31日まで全8回で放送された。安田成美は2000年の『リミット もしも、わが子が…』以来16年ぶりの連続ドラマ主演作となる[1]。
キャスト(テレビドラマ)
スタッフ(テレビドラマ)
ロケ地
放送日程(テレビドラマ)
各話 |
放送日 |
サブタイトル[5] |
演出
|
第1話 |
6月05日 |
不穏な電話 |
古澤健
|
第2話 |
6月11日 |
女の正体
|
第3話 |
6月19日 |
実母を襲う深い闇 |
金子与志一
|
第4話 |
6月25日 |
悪魔の誘惑
|
第5話 |
7月02日 |
あの日の真実 |
古澤健
|
第6話 |
7月09日 |
すれ違う心と新たな絆 |
金子与志一
|
第7話 |
7月16日 |
本当に求めていたもの
|
最終話 |
7月31日 |
そして、朝が来る |
古澤健
|
- 第1話は、前夜(4日)のバレーボール中継(フジテレビ制作)のため35分繰り下げ、0時15分 - 1時10分に放送された(日曜放送)。
- 第3話は、前夜(18日)の『第8回AKB48総選挙SP』(フジテレビ制作)放送のため30分繰り下げ、0時10分 - 1時5分に放送された(日曜放送)。
- 最終話は、前夜(30日)の『土曜プレミアム』(フジテレビ制作)の20分後拡大のため、20分繰り下げ、0時 - 0時55分に放送された(日曜放送)。
映画
2020年10月23日に公開[7]。監督は河瀨直美[8]、主演は永作博美[9]。第73回カンヌ国際映画祭「Official Selection 2020」選出作品[10]。英題は"True Mothers"。
当初は2020年6月5日に公開予定だったが[9]、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い、同年4月21日に公開延期が発表された[11][12]。
キャスト(映画)
スタッフ(映画)
撮影
受賞(映画)
脚注
注釈
出典
外部リンク
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