石見空港
石見空港(いわみくうこう、英称:Iwami Airport)は、島根県益田市にある地方管理空港である。愛称は萩・石見空港(はぎ・いわみくうこう、英称:Hagi-Iwami Airport)[1][3][4]。 概要石見空港は島根県西部の益田市中心部から約4km(15分)に位置する、島根県西部(浜田市・津和野町など)および山口県北東部(萩市など)を利用圏とする空港である[5]。交通の利便性で著しく劣る島根県西部の高速交通網整備を目的として、島根県が1973年(昭和48年)に石見地方に空港を設置する構想を策定、1993年(平成5年)に出雲空港、隠岐空港に続く島根県下3番目の空港として開港した[1][2][5]。愛称には隣県の「萩」の地名が取り入れられている[3]。 現在の定期便は全日本空輸 (ANA)の東京国際空港便と夏季限定で運航される大阪国際空港便が就航している[1]。東京国際空港便の利用者数は、1997年(平成9年) - 2001年(平成14年)度は10万人以上の利用客数があったものの[6]、2002年(平成14年)12月に1日2便から1便に減便された影響もあり、年度途中で減便した2002年(平成14年)度が9万7324人[6]、年間を通じて1便となった2003年(平成15年)度は6万1774人と大きく落ち込み[6]、2006年(平成18年)度は4万2501人となった[6][7]。 国土交通省の羽田空港発着枠政策コンテストに選ばれたことから[7][8]、2014年(平成26年)3月30日から2年間[9]、東京国際空港便が毎日2便に増便されることになった[9]。これ以降、期間延長が継続されており[10][11][12]、現在は1日2便で運航されている(2023年3月までの予定)[4][10]。 しかし、2便への増便後の最初の1か月間の利用客数は前年同期比約500人増の6,307人とほとんど増えず、この間搭乗率が50%を上回ったのは2日だけとなった[13]。そのため、2014年(平成26年)4月の搭乗率は37.2%と低迷した[14]。さらに、その後も伸び悩んで前年度の約1.2倍と目標を大きく下回る結果となった[14]。翌年以降は増便の効果により12万人前後を推移していたが[15]、2020年(令和2年)度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大とそれに伴う運休などにより、開港以来最低の2万4337人まで減少した[15]。 利用拡大促進協議会では運賃補助制度を設けて利用促進を図っており[14]、団体や複数の利用で運賃の助成を受けられる「サポーター企業」制度の登録企業数は2014年(平成26年)4月末時点では約170社となっていた[13]。対象地域は島根県最西部の益田市・浜田市・津和野町・吉賀町、山口県北東部の萩市・阿武町となっている。助成制度の詳細は、公式サイトの助成金制度を参照。 沿革
ターミナルビル空港ターミナルビルは、島根県などが出資する第三セクターの石見空港ターミナルビル株式会社が運営している[4]。同社は空港敷地内でミツバチを養蜂してハチミツを栽培している[4][20]。日本の空港では唯一、アジアの国々でも唯一の事業で、栽培されたハチミツを「空港はちみつ」として空港内の売店などで販売している[4][21]。
就航路線
国際定期便の運航実績はないものの、2014年にはチャイナエアライン (CAL)のチャーター便が運航されたことがある[22]。なお、海外の航空会社はこの年を最後に就航していない[22]。 アクセス空港連絡バス乗合タクシー
道路
駐車場
空港近隣のスポット
その他神話の地であることから、航空機到着時に石見神楽の恵比寿や鬼などが搭乗客を出迎えるイベントが毎月第2・第4土曜日に開催されている(コロナ禍に伴い中止した時期あり)[23]。また、2022年には空港周辺が柴犬のルーツとされる石州犬の生誕地であることから[24]、柴犬が搭乗客を出迎えるイベントが開催された[25]。柴犬の出迎えは、今後第1・第3土曜日に開催予定となっている[25]。 2008年の「萩・石見空港まつり」では、滑走路をコースに組み込んだ第1回萩・石見空港マラソン全国大会が開催された[21]。開催時は日本で唯一滑走路を走るマラソン大会であったが[26]、2018年に八丈島空港がある東京都八丈町でも同様の大会が開催されたことから[26]、「唯一」の大会ではなくなっている[26]。 脚注注釈出典
参考文献
関連項目外部リンク |