第12回参議院議員通常選挙
第12回参議院議員通常選挙(だい12かいさんぎいんぎいんつうじょうせんきょ)は、1980年(昭和55年)6月22日に日本で行われた国会(参議院)議員の選挙である。
第36回衆議院議員総選挙との衆参同日選挙である。選挙期間中の6月12日に、大平正芳首相が急死するという事態が起こった。
また、全国区制での最後の選挙となり、3年後からは比例代表制が代わって導入された。
選挙データ
内閣
公示日
投票日
改選数
選挙制度
- 地方区
- 小選挙区制 ‐ 改選数26議席
- 中選挙区制 ‐ 改選数50議席
- 4人区(改選2名、単記投票):15選挙区
- 6人区(改選3名、単記投票):4選挙区
- 8人区(改選4名、単記投票):2選挙区
- 全国区
- 秘密投票
- 20歳以上の男女
- 有権者:80,925,034名
- 男性:39,171,128名
- 女性:41,753,906名
その他
- 地方区:192名
- 全国区:93名
出典:統計局ホームページ/第27章 公務員・選挙「参議院議員通常選挙の定数,立候補者数,選挙当日有権者数,投票者数及び投票率(昭和22年~平成16年)(エクセル:48KB)」
主な争点
- 1974年の第10回参議院議員通常選挙以来、6年間に渡って与党の自由民主党と他党(全野党)の伯仲状態が参議院では継続しており、「保革伯仲」と呼ばれてきた。この選挙ではその状態に変化が起こるか否かが注目された。
- 結果としては、自由民主党(自民党)は追加公認を含めて過半数を10議席以上上回る勝利を収めた。また、衆議院でも安定多数を獲得し、保革伯仲の状態は終焉を迎えた。
選挙結果
- 地方区:74.54%(投票者数:60,319,142人)
- 全国区:74.51%(投票者数:60,299,145人)
議席数
党派別得票と議席
党派
|
地方区
|
全国区
|
議席 合計
|
得票
|
%
|
議席
|
得票
|
%
|
議席
|
自由民主党
|
24,533,083
|
|
48
|
23,778,190
|
42.5%
|
21
|
69
|
日本社会党
|
12,715,880
|
|
13
|
7,341,828
|
13.1%
|
9
|
22
|
公明党
|
2,817,379
|
|
3
|
6,669,387
|
11.9%
|
9
|
12
|
日本共産党
|
6,652,311
|
|
4
|
4,072,019
|
|
3
|
7
|
民社党
|
2,917,239
|
|
2
|
3,364,478
|
|
3
|
5
|
社会民主連合
|
|
|
|
627,273
|
|
1
|
1
|
新自由クラブ
|
349,989
|
|
0
|
351,291
|
|
0
|
0
|
その他の政党
|
628,056
|
|
1
|
1,675,494
|
|
1
|
2
|
無所属
|
6,086,621
|
|
5
|
8,077,786
|
|
3
|
8
|
合計
|
56,700,557
|
|
76
|
55,957,745
|
|
50
|
126
|
- 出典:統計局ホームページ/第27章 公務員・選挙「参議院議員通常選挙の党派別当選者数及び得票率(昭和22年~平成16年)(エクセル:80KB) 」
- 注:議席合計順に掲載。
各党
- 党本部総裁=大平正芳 党本部副総裁=西村英一 執行部幹事長=桜内義雄 総務会長=鈴木善幸 政務調査会長=安倍晋太郎 国会対策委員長=金丸信 参議院議員会長=徳永正利
- 中央執行委員長=飛鳥田一雄 中央執行副委員長=阿具根登/北山愛郎/下平正一 執行部書記長=多賀谷真稔 政策審議会長=武藤山治 国会対策委員長=田邊誠 参議院議員会長=阿具根登
- 中央執行委員長=竹入義勝 中央執行副委員長=浅井美幸/多田省吾/二宮文造 執行部書記長=矢野絢也 政策審議会長=正木良明 国会対策委員長=大久保直彦 参議院議員会長=鈴木一弘
- 中央委員会議長=野坂参三 幹部会委員長=宮本顕治 幹部会副委員長=市川正一/岡正芳/瀬長亀次郎/西沢富夫 書記局長=不破哲三 政策委員会責任者=上田耕一郎 国会対策委員長=松本善明 参議院議員団長=岩間正男
- 中央執行委員長=佐々木良作 中央執行副委員長=小平忠/中村正雄/向井長年 執行部書記長=塚本三郎 政策審議会長=大内啓伍 国会対策委員長=永末英一 参議院議員会長=向井長年 常任顧問=春日一幸
- 常任幹事会代表=河野洋平 常任幹事会幹事長=田川誠一 政策委員会責任者=小林正巳 国会対策委員長=山口敏夫
- 常任役員会代表=田英夫 常任役員会副代表=江田五月/大柴滋夫 執行部書記長=楢崎弥之助 政策委員会責任者=安東仁兵衛 国会対策委員長=阿部昭吾
議員
この選挙で選挙区当選
自民党 社会党 公明党 共産党 民社党 諸派 無所属
この選挙で全国区当選
自民党 社会党 公明党 共産党 民社党 社民連 革自連 無所属
- 向井長年の死去(1980年6月23日)に伴う
補欠当選
- 岐阜選挙区 藤井丙午(1980.12.14死去)→藤井孝男(1981.2.1補欠当選)
- 鳥取選挙区 石破二朗(1981.9.16死去)→小林国司(1981.11.1補欠当選)
- 広島選挙区 永野嚴雄(1981.10.8死去)→宮澤弘(1981.11.29補欠当選)
- 沖縄選挙区 喜屋武眞榮(沖縄県知事選立候補による辞職)→大城眞順(1982.11.14補欠当選)
- 富山選挙区 吉田実(1982.11.16死去)→沖外夫(1982.12.26補欠当選)
- 静岡選挙区 戸塚進也(衆院選立候補による退職)→藤田栄(1983.12.18補欠当選)
- 奈良選挙区 新谷寅三郎(1984.12.16死去)→服部安司(1985.2.3補欠当選)
- 熊本選挙区 園田清充(1985.9.7死去)→守住有信(1985.10.20補欠当選)
この選挙で初当選
- 計38名
※初当選者のうち、衆議院議員経験者には「※」の表示がある。
- 自由民主党
- 22名
- 日本社会党
- 4名
- 公明党
- 3名
- 民社党
- 2名
- 革新自由連合
- 1名
- 無所属
- 5名
この選挙で返り咲き
- 計1名
- 日本共産党
- 1名
この選挙で引退・不出馬
- 計18名
- 自由民主党
- 4名
- 日本社会党
- 公明党
- 3名
- 日本共産党
- 1名
- 無所属
- 1名
この選挙で落選
- 計14名
- 自由民主党
- 1名
- 日本社会党
- 5名
- 公明党
- 2名
- 日本共産党
- 4名
- 無所属
- 2名
脚注
参考文献
- 衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
- 佐藤令 (2005年12月). “戦後の補欠選挙” (PDF). 国立国会図書館. 2016年5月26日閲覧。
関連項目
外部リンク
日本の国政選挙・国民投票 |
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- 合:合併選挙(参議院議員通常選挙と合併した補欠選挙)が実施された年
- 再:再選挙が実施された年
- 未:補欠選挙が予定されたが、実施されたなかった年
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