ダンスパートナーは、日本の競走馬、繁殖牝馬。1995年の優駿牝馬(オークス)に優勝するなどの活躍をした。半兄に青葉賞、ステイヤーズステークス優勝馬エアダブリン(父:トニービン)、全弟に菊花賞馬ダンスインザダーク、種牡馬のトーセンダンス、全妹に桜花賞馬、ヴィクトリアマイル優勝馬ダンスインザムードがいる。
※馬齢は2000年以前に使用された旧表記(数え年)で統一する。
戦績
4歳
ダンスパートナーはゲートが苦手なためにデビューは1995年1月の小倉競馬の新馬戦までずれ込んだが、出遅れながらも2馬身差で勝利した。その後、ダンスパートナーはこの出遅れ癖で後方からのレースを余儀なくされ、2戦目のオープン特別のエルフィンステークスで2着、チューリップ賞でも2着になった[1]。阪神・淡路大震災のため、京都競馬場で行われた桜花賞でも出遅れ癖は治らず、これが原因でダンスパートナーはワンダーパヒュームの2着に敗れた。
3番人気に支持されたオークスではこの出遅れ癖が解消され、2着のユウキビバーチェに1馬身3/4の差を付けて優勝、GI初制覇を遂げた。しかも、翌週の日本ダービーを優勝したタヤスツヨシよりも速い勝ちタイム(共に良馬場でオークス:2.26.7、ダービー:2.27.3)だったことで高い評価を得た。
オークス後、ダンスパートナーはフランスへ遠征し、ステップレースのノネット賞で2着、GIのヴェルメイユ賞で6着の成績を残した。帰国後、ダンスパートナーは牝馬限定のエリザベス女王杯ではなく菊花賞に挑戦した(エリザベス女王杯が翌年から古馬に開放されることが決まっていたため「エリザベス女王杯は来年以降でも取れる」ということで、菊花賞に出走した)。菊花賞への牝馬出走は18年ぶり、勝てば48年ぶりという歴史的挑戦で1番人気に支持されるも、結果はマヤノトップガンの5着に敗れた。
菊花賞後、阪神牝馬特別にも出走したが2着に敗れてしまい、結局この年ダンスパートナーはオークスしか勝てなかった。しかしながら、このオークス優勝が評価され、JRA賞最優秀4歳牝馬を受賞している。
5歳
1996年、初戦となったアメリカジョッキークラブカップでは、武豊がスキーキャプテンを選んだため、このレースのみ蛯名正義が騎乗して2着。その後、武豊に鞍上が戻り京都記念2着、大阪杯4着と相変わらず惜敗が続いた。京阪杯で四位洋文が初めて騎乗して優勝し、宝塚記念ではマヤノトップガンの3着と好走した。
秋は京都大賞典4着を経て、古馬に開放されリニューアルしたエリザベス女王杯に出走。このレースで1番人気に推されたダンスパートナーはヒシアマゾンらを退けて優勝、GI2勝目を挙げた。エリザベス女王杯後、ジャパンカップ10着、有馬記念6着と勝てなかったものの、ダンスパートナーはJRA賞最優秀5歳以上牝馬を受賞している。
6歳
1997年、初戦となった香港のクイーンエリザベス2世カップに出走するが8着に敗れた。続く鳴尾記念では河内洋とコンビを組んだが、3着に終わった。宝塚記念は引き続き河内が騎乗したが、前年に続きマーベラスサンデーの3着に終わった。
秋は京都大賞典2着を経て、エリザベス女王杯に出走して連覇を目指したが、ゴール前の最後の直線で馬群に突っ込む不利を蒙りながらエリモシックとの競り合いに持ち込んだが、2着に競り負けて連覇はならなかった。続く有馬記念は、終始後方のまま全く走らずシルクジャスティスの14着に敗れ、このレースを最後に現役を引退した。
現役時代は前述の通り、出遅れ癖や気性的な面から追い込みを主とした脚質だったため、展開が向かないなどの惜敗(2着が9回ある)が多く[1]、通算成績は25戦4勝(うち重賞3勝)にとどまっている。
競走成績
年月日 |
競馬場 |
競走名 |
格 |
頭数 |
オッズ (人気) |
着順 |
騎手 |
斤量 [kg] |
距離(馬場) |
タイム (上り3F) |
タイム 差 |
勝ち馬/(2着馬)
|
1995.01.29
|
小倉
|
4歳新馬
|
|
16
|
02.7
|
0(1人)
|
01着
|
増井裕
|
53
|
芝1200m(良)
|
1:10.6 (35.2)
|
-0.3
|
(ゲイリーアタック)
|
0000.02.18
|
京都
|
エルフィンS
|
OP
|
12
|
03.8
|
0(2人)
|
02着
|
角田晃一
|
53
|
芝1600m(良)
|
1:35.3 (34.9)
|
-0.1
|
シェイクハンド
|
0000.03.11
|
京都
|
チューリップ賞
|
GIII
|
11
|
02.4
|
0(2人)
|
02着
|
武豊
|
54
|
芝1600m(良)
|
1:35.1 (36.1)
|
-0.0
|
ユウキビバーチェ
|
0000.04.09
|
京都
|
桜花賞
|
GI
|
18
|
07.6
|
0(3人)
|
02着
|
武豊
|
55
|
芝1600m(稍)
|
1:34.4 (35.3)
|
-0.0
|
ワンダーパヒューム
|
0000.05.21
|
東京
|
優駿牝馬
|
GI
|
18
|
04.6
|
0(3人)
|
01着
|
武豊
|
55
|
芝2400m(良)
|
2:26.7 (35.4)
|
-0.3
|
(ユウキビバーチェ)
|
0000.08.27
|
ドーヴィル
|
ノネット賞
|
G3
|
4
|
|
0(3人)
|
02着
|
武豊
|
58
|
芝2000m(稍)
|
2:11.3 (00.0)
|
-0.0
|
Matiara
|
0000.09.10
|
ロンシャン
|
ヴェルメイユ賞
|
G1
|
10
|
|
0(1人)
|
06着
|
武豊
|
58
|
芝2400m(重)
|
2:33.1 (00.0)
|
-0.3
|
Carling
|
0000.11.05
|
京都
|
菊花賞
|
GI
|
18
|
04.9
|
0(1人)
|
05着
|
武豊
|
55
|
芝3000m(良)
|
3:05.0 (36.0)
|
-0.6
|
マヤノトップガン
|
0000.12.17
|
阪神
|
阪神牝馬特別
|
GII
|
12
|
01.7
|
0(1人)
|
02着
|
武豊
|
54
|
芝2000m(良)
|
2:00.5 (35.1)
|
-0.2
|
サマニベッピン
|
1996.01.21
|
東京
|
AJCC
|
GII
|
9
|
07.4
|
0(4人)
|
02着
|
蛯名正義
|
55
|
芝2200m(良)
|
2:15.3 (33.8)
|
-0.3
|
カネツクロス
|
0000.02.11
|
京都
|
京都記念
|
GII
|
8
|
02.8
|
0(2人)
|
02着
|
武豊
|
55
|
芝2200m(良)
|
2:14.6 (34.4)
|
-0.6
|
テイエムジャンボ
|
0000.03.31
|
阪神
|
産経大阪杯
|
GII
|
12
|
04.2
|
0(2人)
|
04着
|
武豊
|
56
|
芝2000m(稍)
|
2:00.8 (34.4)
|
-0.1
|
タイキブリザード
|
0000.05.11
|
京都
|
京阪杯
|
GIII
|
16
|
02.9
|
0(1人)
|
01着
|
四位洋文
|
56
|
芝2200m(良)
|
2:12.8 (33.5)
|
-0.0
|
(イブキタモンヤグラ)
|
0000.06.09
|
東京
|
安田記念
|
GI
|
17
|
15.4
|
0(7人)
|
06着
|
四位洋文
|
56
|
芝1600m(良)
|
1:33.6 (34.8)
|
-0.5
|
トロットサンダー
|
0000.07.07
|
阪神
|
宝塚記念
|
GI
|
13
|
06.2
|
0(3人)
|
03着
|
四位洋文
|
56
|
芝2200m(良)
|
2:12.3 (34.6)
|
-0.3
|
マヤノトップガン
|
0000.10.06
|
京都
|
京都大賞典
|
GII
|
14
|
06.5
|
0(2人)
|
04着
|
四位洋文
|
57
|
芝2400m(良)
|
2:25.2 (33.9)
|
-0.1
|
マーベラスサンデー
|
0000.11.10
|
京都
|
エリザベス女王杯
|
GI
|
16
|
02.4
|
0(1人)
|
01着
|
四位洋文
|
56
|
芝2200m(良)
|
2:14.3 (34.0)
|
-0.0
|
(フェアダンス)
|
0000.11.24
|
東京
|
ジャパンC
|
GI
|
15
|
13.6
|
0(6人)
|
10着
|
四位洋文
|
55
|
芝2400m(良)
|
2:25.6 (37.3)
|
-1.8
|
シングスピール
|
0000.12.22
|
中山
|
有馬記念
|
GI
|
14
|
46.2
|
(12人)
|
06着
|
四位洋文
|
55
|
芝2500m(良)
|
2:35.2 (37.4)
|
-1.4
|
サクラローレル
|
1997.04.13
|
沙田
|
QE2世C
|
G1*
|
14
|
|
0(4人)
|
08着
|
四位洋文
|
55.5
|
芝2000m(良)
|
2:01.7 (00.0)
|
-1.4
|
London News
|
0000.06.15
|
阪神
|
鳴尾記念
|
GII
|
15
|
11.3
|
0(4人)
|
03着
|
河内洋
|
57
|
芝2000m(良)
|
2:01.8 (35.7)
|
-0.4
|
バブルガムフェロー
|
0000.07.06
|
阪神
|
宝塚記念
|
GI
|
12
|
18.7
|
0(4人)
|
03着
|
河内洋
|
56
|
芝2200m(良)
|
2:12.1 (36.3)
|
-0.2
|
マーベラスサンデー
|
0000.10.05
|
京都
|
京都大賞典
|
GII
|
10
|
02.0
|
0(1人)
|
02着
|
河内洋
|
57
|
芝2400m(良)
|
2:26.2 (34.3)
|
-0.0
|
シルクジャスティス
|
0000.11.09
|
京都
|
エリザベス女王杯
|
GI
|
15
|
01.4
|
0(1人)
|
02着
|
河内洋
|
56
|
芝2200m(良)
|
2:12.5 (35.1)
|
-0.0
|
エリモシック
|
0000.12.21
|
中山
|
有馬記念
|
GI
|
16
|
10.9
|
0(5人)
|
14着
|
河内洋
|
54
|
芝2500m(良)
|
2:38.8 (39.8)
|
-4.0
|
シルクジャスティス
|
- クイーンエリザベス2世Cのグレードは香港ローカルのもの。
引退後
引退後は繁殖牝馬となった。サンデーサイレンス譲りの激しい気性のためか、なかなか活躍馬が出なかったが、2012年の中山金杯でフェデラリストが優勝し、産駒初の重賞制覇を果たした。
2016年10月14日、蹄葉炎のため、繋養先の社台ファームで死亡した[2]。
産駒
血統表
- 兄弟は前出の他に、キングフラダンス(全弟、種牡馬)、エアギャングスター(全弟、騸馬、札幌記念2着)など。
- 叔母Key Flyerの孫にスズカマンボ(天皇賞・春)。他にも、牝馬の近親の多くが輸入され、産駒の多くが日本で競走生活を送っている。
脚注
外部リンク
表彰・GI勝ち鞍 |
---|
|
---|
(旧)最優秀4歳牝馬 |
1950年代 | |
---|
1960年代 | |
---|
1970年代 | |
---|
1980年代 | |
---|
1990年代 | |
---|
2000年代 | |
---|
|
---|
最優秀3歳牝馬 |
|
---|
- 1 2001年より馬齢表記法が数え年から満年齢に移行
*2 1972年、1981年は2頭が同時受賞 *3 1954-1971年は「啓衆社賞」、1972-1986年は「優駿賞」として実施。
|
|
---|
(旧)最優秀5歳以上牝馬 |
1950年代 | |
---|
1960年代 | |
---|
1970年代 | |
---|
1980年代 | |
---|
1990年代 | |
---|
2000年代 | |
---|
|
---|
最優秀4歳以上牝馬 |
|
---|
- 1 2001年より馬齢表記法が数え年から満年齢に移行
*2 1954-1971年は「啓衆社賞」、1972-1986年は「優駿賞」として実施
|
|
---|
1930年代 | |
---|
1940年代 | |
---|
1950年代 | |
---|
1960年代 | |
---|
1970年代 | |
---|
1980年代 | |
---|
1990年代 | |
---|
2000年代 | |
---|
2010年代 | |
---|
2020年代 | |
---|
|