冠山 (岐阜・福井県境)
冠山(かんむりやま)は、両白山地南部の越美山地の岐阜県と福井県にまたがる標高1,256 mの山である。揖斐川及び九頭竜川支流の足羽川の源流となる山で、冠山峠がその分水嶺となっている。 概要鋭く尖った冠型の特徴のある山容[3]を冠山林道(林道冠山線)からも望むことができる。日本各地には同様な烏帽子形の特異な山容の冠山があり、その山容が山名の由来となっている[4][5]。岐阜と福井の県境の冠山峠には両自治体の石碑(美濃国揖斐川町、美濃国徳山村、美濃国藤橋村、越前国池田町)があり、冠山及び金草岳の登山口になっている。冠山の山頂直下には国道417号冠山峠道路の長大トンネルである冠山トンネル(延長4,834 m)、シタ谷沿いの山麓に塚宮ケ原トンネル(延長1,238 m)が建設されている[6]。 岐阜県側の山腹はかつてはブナ林であったが、第二次世界大戦後にほとんどが伐採された[7]。「日本三百名山」[3]、「ぎふ百山」[8]、「21世紀に残したい日本の自然100選」[4][9]のひとつに選定されている。 登山道南側のシタ谷から南面の岩壁を登攀する難コースなどの3ルートは廃道となった[5][10]。林道冠山線開設後に冠山峠から登山道が整備されて、約1時間ほどで登頂できるようになった[7][10][11]。冠山峠から尾根づたいにいくつかの少ピークを越えてブナの原生林の中を進むルートである。山頂直下の北側は冠平(かんむりだいら)と呼ばれる平坦地で遭難碑がある。1955年(昭和30年)11月6日に沢沿いのルートで福井銀行員24名が遭難し、うち2名が死亡した事故の慰霊碑である[4]。周辺はクマザサに覆われ、ニッコウキスゲ、コバイケイソウなどの花が見られる平坦地で[7]、正面には冠山頂上がそびえる。山頂部の北側の岩肌の急斜面にはロープが設置されていて、山頂には三等三角点(点名「冠山」)[1]が設置されている。奥美濃唯一の岩峰である山頂は人が10人ほど座れる程度であるが、遮るものがなく360°の展望が得られる[12]。下りの所要時間はおよそ45分[7]。山頂周辺ではイワカガミ、ササユリ、タテヤマリンドウ、ホンシャクナゲなどの花も見られる[4][7][12]。 地理周辺の主な山両白山地南部の越美山地の山である。西側にある金草岳との鞍部に冠山峠がある。
源流の河川以下が主な源流の河川で、揖斐川は太平洋へ、他は日本海へ流れる。 周辺の峠
交通・アクセス
冠山周辺の風景
脚注
参考文献
関連項目外部リンク
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