ツール・ド・フランス2023
ツール・ド・フランス2023は、ツール・ド・フランスの第110回目の大会。2023年7月1日から23日までの日程で開催された。 コース概要スペインのビルバオでスタートし、第3ステージの道中でフランスに入国する。その後ピレネー、中央高地、ジュラ、アルプス、ヴォージュと国内の5つの山脈を西から東に巡っていく。そして最終日には翌年のパリ五輪会場を経由してシャンゼリゼ通りでゴールする。 合計3405kmのコースは、発表時点から「クライマー向け」と評された[1]。2級以上のカテゴリー山岳は30峰で史上最多であり、さらに個人タイムトライアルは1ステージのみで、全長22.4kmと短く、途中に2級山岳を含む登り基調のレイアウトとなっている。 出場チーム
エントリーリスト
注釈:
日程
各賞の変遷
レース結果第1ステージ - 7月1日(土)ビルバオ発着のコースは、4~2級の山岳を5つ含んだテクニカルな丘陵レイアウト。スタートからしばらくは穏やかに進んだが、2級山岳の登りで遅れたスプリンター勢、落車で負傷したエンリク・マスやリチャル・カラパスなど、一部の選手たちには厳しい展開になった。残り8km地点でアダム・イェーツとサイモン・イェーツが揃ってアタックを仕掛け、そのまま兄弟でワンツーフィニッシュ。1位のアダムが区間初優勝と大会最初のマイヨ・ジョーヌを獲得した[2]。 第2ステージ - 7月2日(日)今大会最長となる209kmのコースには、1ヶ月後のクラシカ・サンセバスティアンでも登場する山々が盛り込まれた。山岳賞トップのニールソン・パウレスら数名の逃げが形成され、メイン集団はUAE チーム・エミレーツが先導。途中UAEのメンバー同士が口論する場面が見られながらも逃げとのタイム差は縮み、最後の2級山岳でパウレスを吸収した。山頂にボーナスタイムが設定されていることから総合優勝を争うタデイ・ポガチャルとヨナス・ヴィンゲゴーがアタックし、先着したポガチャルが8秒のボーナスを得た。その後数人の選手が単独アタックを試みたものの、いずれも集団を牽引するチーム・ユンボ・ヴィスマに封じられる。しかし残り1km地点で一瞬のスキを突いたヴィクトル・ラフェがロングスパートを開始し、ワウト・ファン・アールトらの猛追をしのいでツール初優勝。コフィディスにとっては15年ぶりの区間優勝となった[3]。 第3ステージ - 7月3日(月)スペインとフランスの国境を跨ぐコースは、前半に低難度の山岳が連なり、後半は平坦な道が続く。この日もパウレスがスタート直後からアタックをかけ、ローラン・ピションとともに逃げる展開に。パウレスはすべての山岳を先頭で通過したのちメイン集団に戻ったが、ピションは国境を越えて156km地点まで逃げ続けた。最後はマチュー・ファン・デル・プールのリードアウトから飛び出したヤスペル・フィリプセンがスプリント勝負を制した。ゴール直前の緩やかなカーブで、背後にいたファン・アールトの進路を妨害したとして一時はフィリプセンが審議対象になったものの、無事に優勝が確定した[4]。 第4ステージ - 7月4日(火)往年の名選手アンドレ・ダリガードが生まれた街ダクスから、フランス最古の自動車レース場であるノガロ・サーキットまでの道のりには、4級山岳が1つだけの平坦なルートが設定された。中間スプリントや山頂付近で前に出る選手がいたものの、概ね大集団を維持して進んでいった。サーキットに入ってからはファビオ・ヤコブセンら数人が落車する荒れた展開となるも、混乱をくぐり抜けた選手たちを抑えてフィリプセンがステージ2連勝を達成、ポイント賞でも同点2位から単独1位に上がりマイヨ・ヴェールを獲得した[5] 。 第5ステージ - 7月5日(水)ピレネー山脈で迎える大会最初の山岳ステージには、中間地点の超級スデ峠と終盤の1級マリー・ブランク峠が組み込まれた。スタートから30km地点でジャイ・ヒンドレーやジュリアン・アラフィリップといった有力選手を含む30人の先頭集団が形成された。スデ峠ではフェリックス・ガルが抜け出して山頂をトップで通過し、山岳賞でも首位に立った。下り区間で先頭は再び集団に戻るが、マリー・ブランク峠の山頂手前でヒンドレーがアタックし、そのまま独走で区間優勝。初出場で初勝利と初のマイヨ・ジョーヌを手にした。後方ではヴィンゲゴーのアタックにポガチャルが付いて行けず、両者の総合成績に53秒の差がついた[6]。 第6ステージ - 7月6日(木)伝統の超級ツールマレー峠など4つの山岳が登場するピレネー2日目。前半2つの山頂は先頭集団に入ったパウレスがともにトップで通過し、山岳賞1位に返り咲いた。続くツールマレーはトビアス・ヨハンネセンが先頭で通過し、ジャック・ゴデ記念賞を獲得した。一方メイン集団では、ユンボ・ヴィスマによるハイペースの牽引で、マイヨ・ジョーヌを着るヒンドレーが遅れだす。山頂目前で抜け出したヴィンゲゴーとポガチャルは、先頭集団にいたファン・アールトと合流し、最後の1級コトレ・カンバスクで逃げる選手たちに追いついた。そして残り3kmでポガチャルがアタックを決めて今大会初優勝、ヴィンゲゴーは区間2位でマイヨ・ジョーヌを獲得したものの、ポガチャルとの差は25秒に縮まった[7]。 第7ステージ - 7月7日(金)モン=ド=マルサンからボルドーまで、ランドの森の東側を沿うような平坦なルートが設定された。先頭から単独で逃げ続けたシモン・グリエルミは4級山岳までで平均45km/hのハイペースを記録しこの日の敢闘賞に選ばれた。ピエール・ラトゥールとナンス・ペテルスが先頭に代わるも、残り3.5km地点で集団に吸収された。ゴール前スプリントではこれまで通りファン・デル・プールがフィリプセンを牽引していたが、早めのスパートをかけたマーク・カヴェンディッシュに反応したフィリプセンはすかさず後を追い、差し切って区間3勝目を挙げた[8]。 第8ステージ - 7月8日(土)今大会2つ目の200km超えのステージは、後半に3級・4級山岳が3つ並んだ丘陵レイアウト。一時は逃げとメイン集団の差が5分以上になるも、登り区間で徐々に距離を詰めていった。その道中では前日2位のカヴェンディッシュが140km地点での落車でリタイア、残り6kmでもサイモン・イェーツとミケル・ランダが集団落車に巻き込まれ、復帰できたものの総合順位を落とした。上り坂に置かれたゴールを目指す先頭ではマッズ・ピーダスンがスプリントを始め、追いかけるライバルたちを振り切り優勝した[9] 。 第9ステージ - 7月9日(日)大会1週目を締めくくる山岳ステージには、観光地としても知られる火山ピュイ・ド・ドームでの超級山頂フィニッシュが設定された。前半区間では先頭集団に入ったパウレスが2つの4級山岳をトップで通過し、着実に山岳賞ポイントを積み重ねた。ピュイ・ド・ドームの登りが始まるタイミングでマッテオ・ヨルゲンソンが抜け出すも、残り4km地点から追い上げたマイケル・ウッズがゴール目前で逆転しツール初優勝。総合上位勢ではポガチャルが終盤にアタックをかけ、ヴィンゲゴーとのタイム差を17秒まで縮めた[10]。 第10ステージ - 7月11日(火)大会2週目は、世界遺産「シェヌ・デ・ピュイ火山帯」の中を縫うように引かれた丘陵コースから始まった。序盤にはヴィンゲゴー、ポガチャル、サイモン・イェーツらがアシスト陣を連れてメイン集団の前に出る場面もあったが、ほどなく吸収された。その後ペリョ・ビルバオやワレン・バルギルら7人が抜け出し、そこにアラフィリップら追走組が合流する。2分後方のメイン集団ではファン・デル・プールとファン・アールトが抜け出しをはかるも、先頭に追いつくことはできなかった。残り1km地点でゲオルグ・ツィマーマンがアタックし、これにビルバオが反応する。一時牽制状態になるが、残り200mから加速したビルバオがそのまま先頭でゴール。総合順位を11位から5位に上げた[11]。 第11ステージ - 7月12日(水)同年の第2回ツール・ド・フランス・ファムが開幕するクレルモン=フェランからムーランまでの平坦ルート。レースはスタート直後に抜け出した3人を、スプリンターを擁するチームが牽引するメイン集団が追う状態が続いた。途中大雨が降ったものの大きなトラブルはなく、最後まで逃げ続けたダニエル・オスも残り13.5kmで吸収された。ゴール前スプリントではアレクサンダー・クリストフをディラン・フルーネヴェーヘンが追い抜くが、背後のフィリプセンが先頭に出て大会4勝目を手にした[12]。 第12ステージ - 7月13日(木)中央高地とジュラ山脈を結ぶコースには、ワインで有名なボジョレー地方の起伏に富んだレイアウトが設定された。2つ目の3級山岳までは逃げが決まらず、先頭集団が形成されたのはコースの後半に差しかかるところだった。残り47km地点でファン・デル・プールが独走を開始するも、最後の2級山岳で追いつかれる。再び先頭集団がひとつになったところ、31kmを残してヨン・イサギレがアタックし、後方と1分近い差をつけて7年ぶり2回目の区間優勝を挙げた[13]。 第13ステージ - 7月14日(金)フランス革命記念日に用意されたのは、平坦路の先に3年ぶり3回目の登場となる超級グラン・コロンビエ峠があるだけのシンプルなコース。110km地点で20人の先頭集団が形成され、メイン集団とは4分弱の差で登坂を開始した。まずはカンタン・パシェがアタックをかけるが、残り13kmで追走の選手たちに追いつかれた。ほどなくしてミハウ・クフャトコフスキが加速し、2位集団との差を広げていく。そのまま単独でゴールしたクフャトコフスキが、グラン・コロンビエにおける3人目の勝者となった。後方では残り400m地点でポガチャルがアタックし、ヴィンゲゴーと4秒差の3位に入ったことで、ボーナスタイムと合わせて総合タイム差を8秒縮めた[14]。 第14ステージ - 7月15日(土)アルプス山脈1つ目の山岳ステージは、3級、1級3連続、そしてボーナスタイム付きの超級と、徐々に山が険しくなっていくレイアウトだった。スタート直後に大規模な落車が発生したため、レースは30分間中断に。この事故が原因でルイ・メインティースやエステバン・チャベスらがリタイアとなった。最初の3級山岳はダニエル・フェリペ・マルティネス、続く2つの1級山岳はジュリオ・チッコーネが先頭で通過、チッコーネは単独で次の山頂を目指したが、登りの途中でファン・アールトが牽引するメイン集団に吸収された。超級ジュー・プラーヌ峠の登りでは、山頂まで3.7kmのところでポガチャルがアタックするも、2km走ったところでヴィンゲゴーに追いつかれ、山頂目前で仕掛けた2度目のアタックは、前方の撮影用オートバイに行く手を阻まれ実らず。今度はヴィンゲゴーがアタックして山頂を先頭で通過した。最後の下り区間でカルロス・ロドリゲスとアダム・イェーツが合流すると、すぐさま単独先頭に立ったロドリゲスが逃げ切って優勝。今大会最年少のステージ勝者となった。ポガチャルとヴィンゲゴーは5秒遅れでそれぞれ2位と3位に入り、山頂とゴールの合計ボーナスタイムの差でヴィンゲゴーが1秒リードを広げた[15]。 第15ステージ - 7月16日(日)前年にマウンテンバイク・レースの世界選手権が開催されたレ・ジェをスタートし、後半に5つの山岳を登るルート。序盤はアラフィリップとアレクセイ・ルツェンコの2人を、30人以上の追走集団が追う展開になった。50km地点でメイン集団ではまたも落車が発生。前日と異なりレースは中断されなかったため、先行する選手たちとの差は7分以上に広がった。先頭集団ではチッコーネが2つの1級山岳で計14点を獲得し、山岳賞で首位パウレスと同点に並んだ。続く3級山岳でマルク・ソレル、ファン・アールト、クリス・ニーランツ、ウァウテル・プールスの4人が抜け出すが、下り区間でニーランツが落車、ソレルも遅れ先頭はファン・アールトとプールスの2人に。そして2級山岳でアタックしたプールスはファン・アールトとの差を広げていき、最後の1級山岳も単独で登り切ってツール初優勝を挙げた。ヴィンゲゴーとポガチャルは6分後に並んでゴールし、10秒差で大会2週目を終えた[16]。 第16ステージ - 7月18日(火)唯一の個人タイムトライアルのコースは、獲得標高こそ高くないものの登坂区間が多いレイアウトが設定された。2級ドマンシー峠からゴールまで6km以上登りが続くため、通常のバイクに乗り換えるかタイムトライアルバイクのまま走り切るか、選手によって戦略が分かれた。前半に出走した中では、レミ・カヴァニャが35分42秒を記録し、これが当面の基準タイムとなる。ドマンシー峠では登坂区間のタイムが速い上位4名に山岳ポイントが与えられるが、こちらはチッコーネが最速を記録し、山岳賞で単独首位に立った。ファン・アールトがカヴァニャを15秒上回るトップタイムを出し、総合上位の選手でも更新できないまま、総合2位のポガチャルとマイヨ・ジョーヌを着るヴィンゲゴーが出走する。ポガチャルは全ての中間計測地点でファン・アールトを上回るが、直後のヴィンゲゴーはそれを更に上回る全体ベストタイムを記録し続けた。登りでバイクを乗り換えたポガチャルはファン・アールトより1分12秒速いタイムで暫定トップに立つが、まもなくヴィンゲゴーがTTバイクのまま記録した優勝タイムは、ポガチャルを1分38秒上回るものだった。ヴィンゲゴーにとってはツールのタイムトライアルステージ初優勝であり、ポガチャルとの差を1分48秒まで広げることにも成功した[17]。 第17ステージ - 7月19日(水)獲得標高が5,000mを超える今大会のクイーンステージには、2020年大会に初めて登場した超級ロズ峠が組み込まれた。また、その前にも3つの山岳(1級・1級・2級)があり、ゴール地点のクールシュヴェル飛行場では最大勾配18.66%の滑走路を登る。最初の1級山岳をチッコーネが先頭で通過すると、下り区間で30人ほどの先頭集団が形成された。続く2つの山頂もチッコーネが先頭通過し、結果的に山岳賞首位を守れるだけの得点を重ねた。メイン集団がロズ峠中腹を過ぎたところでポガチャルが失速、すかさずユンボ・ヴィスマがペースを上げタイム差を広げにかかる。先頭ではガルが単独で山頂を通過し、サイモン・イェーツが2位、ヴィンゲゴーは途中撮影車両が目の前で停止してしまうトラブルに見舞われながらも、ビルバオやダヴィド・ゴデュらの3位集団に合流した。ガルは最後までサイモン・イェーツらを寄せ付けず、独走でツール初優勝を達成、総合で8位になり山岳賞でも2位に上がった。ヴィンゲゴーが1分52秒差の4位に入ったのに対し、ポガチャルは7分37秒差でレースを終え、両者のタイム差は7分35秒に拡大した[18]。 第18ステージ - 7月20日(木)1週間ぶりとなる平坦ステージは、前日に登ったロズ峠の麓をスタートし、ブルー王立修道院まで向かうルート。スタート直後からカスパー・アスグリーン、ヨナス・アブラハムセン、ヴィクトール・カンペナールツの3人が飛び出して逃げ集団を形成、残り66km地点でパスカル・エインコールン(英語版)もここに合流した。2分以内の差で追いかけるメイン集団は、ゴールが近づくにつれ前を捕らえようとするが、スーダル・クイックステップの選手がペースを落とすよう働きかけたこともあり、なかなか差を詰められない。残り500mまで先頭を牽引したカンペナールツが離れると、残る3人は後ろとの距離を保ったままスプリントを開始、真っ先に加速したアスグリーンが先頭を譲らず逃げ切り勝利を収めた[19]。 第19ステージ - 7月21日(金)ジュラ県の産業振興プロジェクト「メイド・イン・ジュラ」を記念して行われた本ステージでは、県内の丘陵地帯にコースが敷かれた。序盤からペーター・サガンらアタックをかける選手が相次ぐが、メイン集団もタイム差を広げまいとハイペースで進み、一時は付いて行けない選手たちで後方集団が出来るほどであった。しかし100kmを過ぎるとメイン集団は一転して減速し、逃げを容認する展開となった。その後は逃げ切りを狙う選手と、集団スプリントに持ち込みたい追走組という構図が続く。カンペナールツとサイモン・クラークが飛び出すが、足を攣ったクラークは後方に下がり、3級山岳でアタックをかけたアスグリーン、マテイ・モホリッチ、ベン・オコナーの3人がカンペナールツを抜いて先頭に立った。最後はアスグリーンとモホリッチが横並びでゴールし、写真判定の末モホリッチに軍配が上がった[20]。 第20ステージ - 7月22日(土)事実上の最終ステージには、133.6kmの短さに6つの山岳(2級×3、3級、1級×2)が詰め込まれた。序盤の下りでロドリゲスとセップ・クスが落車し、どちらも流血を伴う怪我を負うが、メディカルカーの処置を受けながら完走している。レース前半は先頭集団に入ったチッコーネがすべての山頂を先頭で通過し、4つ目の山岳で他の選手が逆転できない点差になったため山岳賞首位が確定した。続く1級山岳ではティボー・ピノが単独でアタックを開始した。出身地が近くこの年で引退を表明していたことから、沿道の観客から大きな声援が送られた。最後の山頂はメイン集団から追いついたガル、ポガチャル、ヴィンゲゴーの3人が先頭で通過し、その先の平坦区間でイェーツ兄弟が合流した。ゴール目前でヴィンゲゴーがスプリントを仕掛けると、アダムのリードアウトを受けたポガチャルが抜いて大会2勝目を挙げ、ボーナスタイムの差で8秒を取り返した[21]。 第21ステージ - 7月23日(日)サン=カンタン=アン=イヴリーヌを出発しパリ・シャンゼリゼ通りまで向かう最終日には、イヴリーヌ県内のパリ五輪競技会場を巡るルートが設定された。スタート直後に総合敢闘賞に選出されたカンペナールツが飛び出すパフォーマンスを見せ、以降は各々が記念撮影に興じた。大会最後の4級山岳はチッコーネがチームメイトを連れて先頭で通過し、1点を加算した。シャンゼリゼ通りの周回コースに入ると、クフィアトコフスキやポガチャルらが飛び出し、それをメイン集団が捕らえる展開が続く。そしてコンコルド広場のゴールにはフィリプセン、フルーネヴェーフェン、ピーダスン、そしてヨルディ・メーウスの4人が横並びで飛び込み、写真判定を制したメーウスがワールドツアー初優勝を達成した[22]。 最終成績ヨナス・ヴィンゲゴーが、第6ステージから一度もマイヨ・ジョーヌを譲らず総合連覇を果たした。2位は前年に続いてタデイ・ポガチャル、3位のアダム・イェーツはキャリア最高順位(2016年の4位)を更新した。 集団スプリントゴールの場面ではすべて2位以内に入る安定した速さを見せたヤスペル・フィリプセンが、前年は届かなかったマイヨ・ヴェールを手中に収めた。 3週目に大きく得点を伸ばしたジュリオ・チッコーネが受賞。イタリア国籍の選手がマイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュを獲得するのは、クラウディオ・キアプッチ(1991年・1992年)以来31年ぶりである。 タデイ・ポガチャルが前人未到の4年連続受賞を達成した。2020年第4ステージで初めて袖を通してから、本大会最終日をもって受賞対象から外れるまで、マイヨ・ブラン着用日数はのべ75日に達した。
連日果敢な逃げを見せ、ステージ敢闘賞にも2回選出されたヴィクトール・カンペナールツが受賞した。
ヴィンゲゴーを擁するチーム・ユンボ・ヴィスマがチーム成績でも1位になり、表彰台に2人を送り込んだUAE チーム・エミレーツが続いた。 総合成績総合成績
ポイント賞
山岳賞
ヤングライダー賞
チーム成績
脚注
参考文献
外部リンク
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