エチオピア航空
エチオピア航空(エチオピアこうくう、アムハラ語: የኢትዮጵያ አየር መንገድ 英語: Ethiopian Airlines)は、エチオピアのアディスアベバを本拠地とするアフリカ最大の航空会社。株式の100%をエチオピア政府が所有する[1]、エチオピアのフラッグ・キャリアでもある。国内線は28都市、国際線はアフリカ62都市を含め世界でおよそ120都市へ乗り入れている。 概要1945年12月30日に設立。アディスアベバとカイロを5機のDC-3により1946年4月8日に運航を開始した。1958年にフランクフルトへの長距離路線の運航を開始、1963年1月にはナイロビへの路線で初のジェット機の運航を開始した。1998年には大西洋線に進出した。 当初は政府直轄の航空事業であったが、1965年にエチオピア政府100%出資の会社へ業態を変更した。また、当初は運航にあたってトランス・ワールド航空の支援を受けており、運航関係者は全てアメリカ人であったが、1971年以降は全ての運航をエチオピア人により行っている。2007年3月現在の従業員は4,700人で、アフリカを代表する航空会社の一つとされている[2]。 2010年9月29日にスターアライアンス社長会が加盟を認可[3]し、2011年12月13日に正式加盟した。 かねてより日本を含むアジア地域へのネットワーク拡大に関心を持ち[4]、日本にも乗り入れの強い意向があった。2014年10月16日に国土交通省から外国人国際航空運送事業の許可を得て[5]、同年10月26日より全日本空輸(ANA)とのコードシェアを開始することとなった[6]。2014年12月20日にはアディスアベバ - 香港 - 成田線を開設予定[7]であったが、就航が延期され[8][9]、2015年4月22日に就航した[10]。この成田 - アディスアベバ線が開設以降、エチオピア航空は日本とアフリカ大陸の都市を結ぶ唯一の定期便運航会社となったが、エジプト航空の運航再開により、2路線となった。[11]。2018年6月2日よりソウルに寄港地を変更した。[12](成田~ソウルでの利用も可能) 2019年には約1,200万人が利用したが、新型コロナの影響で2020年は旅客数が85%以上減少した。2020年3月に、いち早く軸足を貨物に切り替え、医療物資に特化した輸送をし、保有する旅客機110機のうち、22機を貨物専用に転用、今まで12機だった貨物機を34機にし、新たに購入するより早く安く輸送量を倍以上にした。国連や先進国、中国からのマスクや防護服、手袋などの物資がアディスアベバに輸送され、そこからアフリカ各国へ届けられた。空港内には支援物資の専用スペースを設けた。また同社は中国への大幅な貨物便増便をもちかけた。コロナ蔓延前は、中国4都市へ週45便だったものが、2020年5月~6月には週約100便になった。2020年3月~6月の中国からアフリカに支援物資約5万トンを輸送した。多くの航空会社は中国民用航空局の厳しい検疫(ファイブワン:1航空会社、1国、1路線、1週、1便)措置もあり旅客便の多くが制限を受けたが、同社は貨物便へ移行増便した。結果、貨物事業へいち早くシフトした同社の2020年上半期(1月~6月)は、約50億円の利益を得た。 機材ボーイング製航空機の顧客番号(カスタマーコード)は60である。 ボーイング787の同社向け初号機(ET-AOQ)は、2012年8月14日に受領済み。全日本空輸、日本航空に続き、3番目のボーイング787カスタマーとして導入され、同社は同型機のバッテリートラブルによる世界的な運航停止後、2013年4月27日に世界で初めて商業運航を再開した。しかし、その運航開始初便で使用された『ET-AOP』は、2013年7月12日にボレ国際空港からロンドン・ヒースロー国際空港に到着後、全電源を落として数時間後、機体後部にて火災が発生し、機体上部が損傷し、外部からも外板が薄く焦げて変色してしまった。これに関しては前述のバッテリーからは場所が離れていて英国航空事故調査局などの当局もバッテリーとの関連は否定している。 保有機材
退役機材
ギャラリー
就航都市コードシェアエチオピア航空は以下の航空会社とコードシェア契約を結んでいる。[30] スターアライアンス加盟会社
その他の会社
サービスエチオピア航空にはクラウドナイン[31]とエコノミークラス[32]の2クラスがある。この2つのクラスはほとんどの便で利用可能だが一部のDHC-8-Q400はエコノミークラスのみとなっている。 飲食サービスすべてのフライトで機内食と無料のドリンクがどちらのクラスでも提供される。機内食は飛行時間や時間帯に応じて提供される。追加料金で特別な飲み物を注文することもできる。また特別な食事が必要な乗客のために様々なメニューを提供している。 機内エンターテイメントクラウドナイン スリーパーシートや15.4インチのIFEスクリーンで85チャンネルを視聴できるオンデマンドのオーディオ・ビデオサービス、ワイヤレスストリーミングを提供している。 エコノミークラス 軽食からフルコースまで、飛行時間や時間帯に応じて様々な食事やアメニティが用意される。リクライニングシートや80チャンネル、8.9インチのスクリーンを備えたオンデマンド・オーディオ・ビデオサービスが利用できる。 ラウンジボレ国際空港で2つのラウンジが利用できる。両ラウンジでは、フライトに関するあらゆる問い合わせに対応するためのカスタマーサービスが利用できる。 クラウドナイン・ラウンジはアディスアベバ発のクラウドナイン利用客専用ラウンジである。ただしアディスアベバ発の乗継便がエコノミークラスの場合は利用ができない。各種飲食物やアメニティ、パソコン、テレビ、ワイヤレス接続が利用できる。また各便の出発時刻をカスタマーサービスが直接アナウンスを行う。 シーバマイル・シルバーラウンジはシルバー会員カードを所持しているシーバマイル会員が利用できる。各種軽食やパソコン、テレビが利用できる。 脚注
事故・事件
外部リンク |