グルナッシュ・ブランのブドウの葉
グルナッシュ・ブラン (Grenache blanc) (カタルーニャ のガルナッチャ・ブランカ としても知られる)は、赤ブドウ品種であるグルナッシュ に関連する白ワイン ブドウ 品種である。ほとんどがローヌ のワインブレンドやスペイン 北東部で栽培されている。そのワインは、高いアルコール度 と低い酸度 を特徴とし、柑橘類やハーブ類の香りを伴っている。その活発さから、実の過剰産生と軟弱化につながる傾向がある。しかし、収量が管理されていれば、特にルーサンヌ (英語版 ) とのブレンドでフレーバーと長さを与えることができる。1980年代 以降、ユニ・ブラン 、シャルドネ 、セミヨン 、ソーヴィニヨン・ブラン に続き、フランス で5番目に広く植えられている白ワインブドウである[ 1] 。
歴史
グルナッシュ・ブランは、スペインのグルナッシュの突然変異 として生まれたと考えられている。その後、ピレネー山脈 を渡ってフランスに戻って発展し、ローヌにいわば第2の故郷を見つけた[ 2] 。
ワイン生産地域
フランスの生産地域
グルナッシュ・ブランは、フランスのワイン生産地域であるローヌ渓谷では重要な品種であり、しばしばルーサンヌとブレンドされたり、さらには赤ワインにブレンド品種として含まれている。シャトーヌフ=デュ=パプ とコート・デュ・ローヌ AOCの白ワインの主要成分である。最大10%のグルナッシュ・ブランが、コート・デュ・ローヌAOCの赤ワインに含有させることが認められている。リヴザルト AOCでは、いくつかの地域のヴァン・ドゥ・ナチュレ・ワイン (フランス語版 ) ワインで混合用ブドウ成分として使用されている[ 2] 。フランスのグルナッシュ・ブラン栽培のほぼ半分はルシヨン 地方にあり、ブドウはルーサンヌ、マルサンヌ (英語版 ) 、ヴィオニエ 、ヴェルメンティーノ とフレンドされることが多い。アグリー渓谷の上流では、この品種のテロワール 栽培の事例として生産され始めている[ 1] 。白のシャトーヌフ=デュ=パプでは、グルナッシュ・ブランはしばしばルーサンヌ、ピクプール (英語版 ) 、ブールブラン 、クレレット・ブランシュ を含むブレンドに、果実感と豊かさをもたらす[ 3] 。
他のオールドワールドの生産地域
スペイン では、主にピレネー山脈沿いのスペインのワイン地域、特にカタルーニャ のナバーラ とテーラ・アルタ 地域に見られる。また、プリオラート 、アレーリャ (英語版 ) 、アラゴン にも広く植えられている。リオハ の白ワインで許可されているが、酸化 し易い傾向があるため広く使われてはいない[ 4] 。
ニューワールドの生産地域
"ホワイト・グルナッシュ"として知られるオーストラリア のブドウ品種は、1976年 にアンペルグラファー (ブドウ品種学 者)のPaul Truelによって、ビアンコ・ディ・ポルトフェッラーイオ (英語版 ) であると同定された[ 4] 。
ワイン製造
グルナッシュ・ブランは、発酵 温度が低い場合に最高の反応を示し、若い時期には新鮮なキャラウェイ の香りが強いワインを生み出す。このブドウはワイン醸造 にかなり柔軟性があり、マロラクティック発酵 (FML)、伸長した皮の浸漬 (マセレーション (英語版 ) )、澱の攪拌およびオーク樽 の熟成に適用される可能性がある。ルーサンヌとブレンドされることに加え、グルナッシュ・ブランは時々マスカット とブレンドされ、様々なスタイルのワインが作られている[ 2] 。
別名
グルナッシュ・ブランは下記に示す別名でも呼ばれている。
Alicante blanca, Belan, Feher Grenache, Garnacha blanca (スペイン ), Garnatxa blanca (カタルーニャ ), Vernatxa blanca (カタルーニャのテール・ド・レブル (英語版 ) ),[ 5] Rool Grenache, Silla blanc, Sillina blanc[ 6] and White Grenache.
単に 'Grenache'あるいは 'Garnacha'と表記する場合は、ほとんどの場合グルナッシュの赤ブドウ品種のことを指す。
脚注
関連項目
西アジア種群 ヨーロッパ・ブドウヴィニフェラ種 北米種群 アメリカ・ブドウラブルスカ種 東アジア種群 雑種
ヴィニフェラ×ラブラスカ系 交雑種 ヴィニフェラ×ラブラスカ×リンケクミー系 交雑種 ヴィニフェラ×ラブラスカ×エースティバリス系 交雑種 ヴィニフェラ×ダヴィディ系 交雑種 ヴィニフェラ×アムレンシス系 交雑種 三倍体 交雑種 四倍体 交雑種