那古野(なごの)は、愛知県名古屋市中村区および西区にある町名、または円頓寺商店街及び名古屋市営地下鉄桜通線国際センター駅を中心として広がる繁華街をいう。現行行政地名は那古野一丁目および二丁目。住居表示実施区域。
概要
名古屋市西区の南東端、中村区の北東端に位置する。
町丁としての「那古野」は、西区那古野一丁目、中村区那古野一丁目、西区那古野二丁目が存在する。これらは後述の通り1977年(昭和52年)・1978年(昭和53年)・1981年(昭和56年)の3回にわたる住居表示実施により、西区志摩町・上畠町・沢井町・橋詰町・替地町の全域と西区那古野町・大船町・五条町・塩町・隅田町・菊井通・千歳町・明道町・裏塩町・新道町の各一部地域、中村区小鳥町・大船町の各一部地域から成立した。町丁名の由来となった那古野町の一部町域は、隣接する西区名駅二丁目・三丁目に組み入れられている。
かつて愛知県愛知郡に存在した那古野村(なごやむら)が、1898年(明治31年)8月22日に名古屋市(なごやし)に編入され、1902年(明治35年)に那古野町(なごのちょう)となった[WEB 5]。
名古屋駅からみて北東方向、徒歩圏にあり近い割には比較的静かな街である。名古屋でも屈指の下町であり、食堂、古い民家などが多い。特に堀川沿岸の四間道は1986年(昭和61年)に名古屋市の街並み保存地区に指定され[WEB 6]、伊藤家住宅などの歴史的な建造物が残されている。
かつては名古屋市営バスの那古野営業所が置かれていたが[注釈 1]、名古屋市交通局旧那古野営業所用地活用事業として再開発され、2009年に名古屋プライムセントラルプロジェクトのオフィス棟「名古屋プライムセントラルタワー」とレジデンス棟「ブリリアタワー名古屋グランスイート」が完成した。
世帯数と人口
2019年(平成31年)2月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[WEB 1]。
区 |
丁目 |
世帯数 |
人口
|
中村区
|
那古野一丁目
|
223世帯
|
306人
|
中村区 計
|
223世帯
|
306人
|
|
西区
|
那古野一丁目
|
874世帯
|
1,393人
|
那古野二丁目
|
756世帯
|
1,327人
|
西区 計
|
1,630世帯
|
2,720人
|
|
計
|
1,853世帯
|
3,026人
|
人口の変遷
国勢調査による人口の推移
1995年(平成7年) | 3,253人(西:2,984人・中村:269人[WEB 7]) | |
2000年(平成12年) | 3,422人(西:3,113人・中村:309人[WEB 8]) | |
2005年(平成17年) | 3,312人(西:2,992人・中村:320人[WEB 9]) | |
2010年(平成22年) | 3,458人(西:3,020人・中村:438人[WEB 10]) | |
2015年(平成27年) | 3,436人(西:3,097人・中村:339人[WEB 11]) | |
学区
市立小・中学校に通う場合、学校等は以下の通りとなる[WEB 12]。また、公立高等学校に通う場合の学区は以下の通りとなる[WEB 13]。
歴史
町名の由来
「那古野」は名古屋の古名の1つであるが、確証のある説はない。『なごやの町名』においては、「浪越」(なみこし)からナゴヤに変化した説や、「饒屋」(にぎや)と呼んでいたのがナゴヤに変化した説が挙げられている。また、駿河の今川氏が尾張東部を領有していた時期の前線基地が那古野城であり、当地は今川氏の庶流で、室町幕府奉公衆もつとめた家格の那古野氏が支配し、尾張守護として斯波氏が任官された後もそのまま残留していた。このため地名として残ったとする説もある。
沿革
那古野町
那古野
- 1977年(昭和52年)10月23日 - 以下の通り、西区那古野一~二丁目および中村区那古野一丁目が成立。
- 西区那古野一丁目 - 西区沢井町の全域および大船町・替地町の各一部
- 西区那古野二丁目 - 西区志摩町・那古野町・替地町の各一部
- 中村区那古野一丁目 - 中村区小鳥町・大船町の各一部
- 1978年(昭和53年)10月15日 - 以下の通り、西区那古野一~二丁目の町域を拡張。
- 1981年(昭和56年)8月23日 - 西区裏塩町・五条町・塩町・隅田町の各一部を同区那古野一丁目へ、西区上畠町の全域および明道町・菊井通・新道町・隅田町・千歳町の各一部を同区那古野二丁目へ編入。
施設
那古野一丁目
300 m
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
略地図
1
カノークス本社(西区)
2
ダイコク電機本社(中村区)
3
四間道
4
伊藤家住宅(西区、県指定文化財)
5
名古屋国際センター(中村区)
6
圓頓寺(西区)
7
浅間神社
8
専修寺名古屋別院
9
慶栄寺
10
金刀比羅神社
-
カノークス本社
-
専修寺名古屋別院
-
慶栄寺
-
名古屋国際センターライブラリー
-
浅間神社
那古野二丁目
300 m
4
3
2
1
略地図
1
名古屋市立なごや小学校東校舎
2
名古屋ビューティーアート専門学校
3
名古屋市立第三幼稚園
4
名古屋市特別消防隊第二方面隊
- 名古屋ビューティーアート専門学校(西区)
- 名古屋市立第三幼稚園(西区)
- 名古屋市特別消防隊第二方面隊(西区)
- なごのキャンパス(西区)
-
名古屋市立第三幼稚園(2017年7月)
-
なごのキャンパス(2023年7月)
交通
鉄道
バス
道路
その他
日本郵便
脚注
注釈
- ^ 那古野営業所は、厳密には西区名駅二丁目に存在した。
出典
WEB
書籍
参考文献
- 名古屋市計画局 著、水野時二・林薫一・岩崎公弥監修 編『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
那古野に関連するカテゴリがあります。
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区役所管内 | |
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区役所管内(廃止町名) | |
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山田支所管内 | |
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註 |
- ☆ - 住居表示実施地区 / ★ - 道路・河川・鉄道等用地のみ / ■ - ウィキメディア・コモンズカテゴリ有
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