佐野駅(さのえき)は、栃木県佐野市若松町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・東武鉄道の駅である。
概要
佐野厄除け大師の門前町として栄えた佐野市の代表駅である。JR東日本の両毛線と、東武鉄道の佐野線が乗り入れ、接続駅となっている。橋上化以前の旧駅舎は「関東の駅百選」に選定された昭和初期の洋風木造建築であり、両毛線の他の主要駅にも同様の建築が見られた。また、旧駅舎は駅前広場が存在しない特異な形式であった。
歴史
駅構造
橋上駅舎を有し、南北を連絡する自由通路が設置されている。北口にはエレベーター、南口にはエレベーターとエスカレーターが設置されている。
改札口はJR・東武で分離されている。JR側の改札口は自動改札機が設置されたが、東武側の改札口は2014年3月までは有人通路のみであり、PASMO・Suica利用客用の簡易改札機(読み取り機)が設置されていた。東武の乗車券類には「入鋏省略」と印字され、入場時に改札を受ける必要がなかった。この形態は自動改札機のない東武の多くの有人駅でみられるが、2014年3月に自動改札機が設置され、ICの読み取り機は撤去された。
JR東日本
島式ホーム1面2線を有する[1][14]、列車交換可能な地上駅である。以前は2面3線の複合式ホームだった[14]が、橋上駅舎開業時に1番線を廃止し、島式ホーム旧2・3番線を新1・2番線とした。小山寄りに使われなくなった旧1番線のホームと駅名標が残っている。
足利駅管理で、JR東日本ステーションサービス(2015年6月30日まではJR高崎鉄道サービス)が受託する業務委託駅。以前は直営駅(駅長配置)で、岩舟駅を管理していた。指定席券売機が設置されている。
駒形駅 - 当駅間は単線、当駅 - 岩舟駅間は複線である。
のりば
番線 |
路線 |
方向 |
行先
|
1
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■両毛線
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上り
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桐生・高崎方面
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2
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下り
|
栃木・小山方面
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(出典:JR東日本:駅構内図)
岩舟方に渡り線があり、小山方面への折り返しは可能である。桐生方面への折り返しも、下り線に桐生方への出発信号機があるため可能である。毎年8月に開催される足利花火大会の多客臨時列車のうち、一部は当駅が始発・終点となっている。
東武鉄道
島式ホーム1面2線を有する列車交換可能な地上駅である。駅番号はTI 34。特急「リバティりょうもう」の停車駅。
2009年(平成21年)6月6日のダイヤ改正で館林駅 - 佐野市駅間の区間列車1往復が当駅まで延長された。2017年(平成29年)4月21日からは当駅止まりの最終列車の運転区間が葛生駅まで延長され、当駅始発のみが残される形となった。
のりば
番線 |
路線 |
方向 |
行先
|
1
|
佐野線
|
上り
|
館林方面
|
2
|
下り
|
葛生方面
|
- 1・2番線とも上り下り両方面に発着できる。1番線のみ6両編成に対応しているが、2022年3月12日のダイヤ改正以降、定期列車での6両編成の発着はない。
利用状況
JR東日本
JR東日本によると、2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は3,253人である[JR 1]。
2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。
乗車人員推移
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年度
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1日平均 乗車人員
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出典
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2000年(平成12年)
|
3,840 |
[JR 2]
|
2001年(平成13年)
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3,790 |
[JR 3]
|
2002年(平成14年)
|
3,655 |
[JR 4]
|
2003年(平成15年)
|
3,737 |
[JR 5]
|
2004年(平成16年)
|
3,607 |
[JR 6]
|
2005年(平成17年)
|
3,523 |
[JR 7]
|
2006年(平成18年)
|
3,381 |
[JR 8]
|
2007年(平成19年)
|
3,381 |
[JR 9]
|
2008年(平成20年)
|
3,295 |
[JR 10]
|
2009年(平成21年)
|
3,295 |
[JR 11]
|
2010年(平成22年)
|
3,271 |
[JR 12]
|
2011年(平成23年)
|
3,315 |
[JR 13]
|
2012年(平成24年)
|
3,319 |
[JR 14]
|
2013年(平成25年)
|
3,542 |
[JR 15]
|
2014年(平成26年)
|
3,496 |
[JR 16]
|
2015年(平成27年)
|
3,529 |
[JR 17]
|
2016年(平成28年)
|
3,584 |
[JR 18]
|
2017年(平成29年)
|
3,600 |
[JR 19]
|
2018年(平成30年)
|
3,588 |
[JR 20]
|
2019年(令和元年)
|
3,347 |
[JR 21]
|
2020年(令和02年)
|
2,613 |
[JR 22]
|
2021年(令和03年)
|
2,968 |
[JR 23]
|
2022年(令和04年)
|
3,111 |
[JR 24]
|
2023年(令和05年)
|
3,253 |
[JR 1]
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東武鉄道
東武鉄道によると、2023年度(令和4年度)の1日平均乗降人員は3,127人である[東武 1]。
2006年度(平成18年度)以降の1日平均乗降人員、年間乗車人員の推移は以下のとおりである。
乗降人員・乗車人員推移
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年度
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1日平均 乗降人員
|
年間 乗車人員
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出典
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1日平均
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年間
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2006年(平成18年)
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2,989
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2007年(平成19年)
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3,189
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2008年(平成20年)
|
3,192
|
603,864
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[広告 3]
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[県 1]
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2009年(平成21年)
|
3,032
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573,881
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[県 2]
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2010年(平成22年)
|
2,936
|
553,981
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[県 3]
|
2011年(平成23年)
|
2,935
|
547,234
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[県 4]
|
2012年(平成24年)
|
3,067
|
569,113
|
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[県 5]
|
2013年(平成25年)
|
3,199
|
595,197
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[県 6]
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2014年(平成26年)
|
3,232
|
603,680
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[県 7]
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2015年(平成27年)
|
3,426
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641,450
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[県 8]
|
2016年(平成28年)
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3,493
|
651,000
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[県 9]
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2017年(平成29年)
|
3,497
|
649,856
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[県 10]
|
2018年(平成30年)
|
3,468
|
643,179
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[県 11]
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2019年(令和元年)
|
3,362
|
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[広告 14]
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2020年(令和02年)
|
2,462
|
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[東武 2]
|
|
2021年(令和03年)
|
2,769
|
|
[東武 3]
|
|
2022年(令和04年)
|
2,856
|
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[東武 4]
|
|
2023年(令和05年)
|
3,127
|
|
[東武 1]
|
|
駅周辺
南口から駅前通り(栃木県道215号佐野停車場線)を200 mほど進むと佐野市役所である。南口は中心市街地側であるが、郊外の国道50号佐野バイパスと東北自動車道佐野藤岡ICの交点付近の佐野新都市エリアに佐野プレミアム・アウトレットやイオンモール佐野新都市などの大型店舗が開業してからは、中心市街地の空洞化が顕著である。
城山口はそのまま城山公園へ通じており、毎年4月にはさくら祭りが開催される。また城山口から北西方向徒歩約8分の場所に栃木県立佐野高等学校および栃木県立佐野高等学校附属中学校がある。
佐野日本大学高等学校及び佐野日本大学中等教育学校は、佐野駅からは自転車で25分と遠いが、北口から徒歩5分程度の場所にスクールバス乗り場を設けているため、多くの生徒が当駅で下車する。
公的施設
郵便局・金融機関
その他
バス路線
- 路線バス
最寄りのバス停は「佐野駅」停留所であり、下記の各路線が発着する。
- 高速バス
高速バスは、当駅前ではなく佐野新都市バスターミナルに発着する。
隣の駅
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- ■両毛線
- 岩舟駅 - *
小野寺駅 - *犬伏駅 - 佐野駅 - 富田駅
- *
打消線は廃駅
- 東武鉄道
- 佐野線
- ■普通
- 佐野市駅 (TI 33) - 佐野駅 (TI 34) - 堀米駅 (TI 35)
脚注
注釈
- ^ 東武鉄道では、佐野鉄道の開業日を佐野駅の開業日としている[4][5]。
- ^ 開業時に佐野町駅と称していた東武鉄道の佐野市駅とは別。
- ^ 『東武鉄道六十五年史』によれば「改築後現両毛線駅に移る」とあり移転扱い。そのため開業日に変更はない[4][5]。
- ^ 東武鉄道佐野町駅(現在の佐野市駅)からは仮設線経由[10]。佐野町駅から佐野駅への経路は、佐野町駅 -(仮設線)- 第二連絡所 -(既存線)- 第一連絡所 -(既存線)- 佐野駅となる。
出典
利用状況に関する出典
- JR東日本
- 東武鉄道の1日平均利用客数
- 関東交通広告協議会
- 栃木県統計年鑑
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
佐野駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク