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この項目では、大学や高専の建築系学科、および職業訓練施設(高度職業訓練)の建築系訓練科について説明しています。高等学校の建築系学科や職業訓練施設(普通職業訓練)の建築系訓練科については「建築科」をご覧ください。 |
建築学科(けんちくがっか)は、大学や高等専門学校の学科、および、職業訓練施設(高度職業訓練)の訓練科の一つ。建築学科では、建築学の知識、技術修得を目指す教育、研究が行われる。
学科の概要
日本の多くの大学において建築学科は、かつてほとんどが工学部や理工学部に設置されていたが、デザイン工学部、美術学部、芸術学部、造形学部、さらに家政学部や生活科学部[1]、環境系学部などにて学科設置されており、所属学部が多岐にわたっている。
2011年に工学院大学と近畿大学で、それぞれ工学部と理工学部にある建築系学科を、建築学部として独立させたのを皮切りに、建築学部を設置する大学が増えている。他方で、従来の特に国立大学の工学部が工学科などの1学科コース制に移行し、従来の建築学科を建築コースに改組する大学も増えている。
日本以外の他の多くの国では、都市計画学部や美術学部、芸術学部、建築学部などに属することが多く、建築学校として独立する形をとることが多い。
過去に日本特有の地震の問題があり、他国と違い大学建築学科で建築系学者が工学者として構造力学の研究と構造エンジニア育成教育を行ったことで構造を重視する日本の建築界の考え方が起きたことのほかに、日本建築では住居などが木造建築という独特の文化があり、土木系学科や林学・森林科学などの学科からも実務経験を経て受験が可能な国家資格「建築士」が、一級建築士[注釈 1]、二級建築士[注釈 2]、木造建築士資格として国家免許で存在する世界的にも稀な制度があるが、日本の建築学科設置大学の多くでは、建築学科卒業と同時に、建築士受験資格を得ることができる。
また3年の実務経験を経て受験が可能な建築施工管理技士資格として、1級建築施工管理技士、2級建築施工管理技士資格が国家資格として存在する。
“建築学”を扱う日本の大学・短期大学
国立
公立
私立
- 北海道・東北
- 関東
- 中部
- 近畿
- 中国・四国・九州
“建築学”の学科を持つ日本の高等専門学校
工業高等専門学校の建築の課程を卒業と同時に、二級建築士受験資格、木造建築士受験資格を得ることができる。
“建築学”の学科を持つ日本の専門学校
(専修学校専門課程)
文部科学省所管外の大学校
学士の取得が可能な省庁大学校を対象とする。以下の大学校では、卒業と同時に二級建築士受験資格、木造建築士受験資格を得ることができる。
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構立
- 職業能力開発総合大学校 長期課程 建築システム工学科(平成25年4月1日神奈川県から東京都へ移転), 総合課程 (特定専門課程・特定応用課程) 居住システム系建築科〈特定専門課程〉居住・建築システム技術系建築施工システム技術科〈特定応用課程〉建築専攻 [注釈 3]
“建築系”の訓練科を持つ日本の職業訓練施設(高度職業訓練)
専門課程の建築科、住居環境科、建築環境システム科の卒業者は、卒業した年に二級建築士を受験でき、専門課程を卒業して応用課程に進学した場合は、応用課程在学中に二級建築士を受験できる[注釈 8]。
専門課程
(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構立)
(県立)
(職業訓練法人立)
応用課程
(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構立)
"建築学"の学科を持つ諸外国の大学・短期大学
造園施工管理技士
建築学科や、建築科、建築工学科、環境計画学科、住居科、建築第二学科、住居デザイン科、建築設備工学科(関東学院大学ほか)、建築システム科、造形工学科(京都工芸繊維大学)といった名称の学科出身者は、所定の実務年数を経て造園施工管理技士の受験資格を得ることができる(番号は13)。
以下の大学の学科に関しても、同様であるが、※は履修確認が必要になる。
脚注
注釈
- ^ 大学建築系学科卒なら一般的に実務2年、林学系ほかは2級を経てから。
- ^ 大学建築系は即、大学土木系学科卒なら過去一般的に実務1年、改訂後や林学系はまた条件が異なる。
- ^ a b c d e f g 全国建築系大学教育連絡協議会会員校。高専は他に秋田工業高等専門学校環境都市工学科(土木)も。
- ^ a b c 一級建築士試験指定科目は開講していない。
- ^ 同大学では工学部 都市システム工学科が建築士受験資格取得可能学科目開講
- ^ このほか農学部の環境資源科学課程 木質構造科学専修が建築士資格取得可能
- ^ 建築士受験資格取得は平成23年度卒業生まで
- ^ 平成20年度入学者まで。
出典
関連項目
外部リンク