智恵文駅(ちえぶんえき)は、北海道(上川総合振興局)名寄市智恵文十一線にある北海道旅客鉄道(JR北海道)宗谷本線の駅である。電報略号はチフ。事務管理コードは▲121822[2]。駅番号はW51。
歴史
駅名の由来
開業時の所在地名(下名寄村字智恵文[3])より。
「智恵文」の名称は現在の智恵文沼のアイヌ語名「チェプウントゥ(ciep-un-to)」(魚・入る・沼)に由来し[13][14][15][16]、後年大地名化して村名となり、現在でも字名として用いられている。
駅構造
単式ホーム1面1線を有する地上駅。ホームは線路の西側(稚内方面に向かって左手側、旧1番線)に存在する[10]。分岐器を持たない棒線駅となっている[10]。かつてはホームが千鳥式に配置された相対式ホーム2面2線を有する列車交換可能な交換駅であった[14]。当時は互いのホームは駅舎側ホーム北側と対向側ホーム南側を結んだ構内踏切で連絡した[14]。駅舎側(西側)が下り1番線、対向側ホームが上り2番線となっていた[14]。そのほか対向側ホーム外側への、主に貨物の留置用もしくは山側からの貨物積卸用として副本線を1線[14]、1番線の旭川方から分岐し駅舎南側のホーム切欠き部分の貨物ホームへの貨物側線を1線有していた[14]。交換設備運用廃止後は線路は撤去されたが、ホーム前後の線路は分岐器の名残で湾曲している[10]。
名寄駅管理の無人駅。駅舎は構内の西側に位置しホーム中央部分に接している[10]。有人駅時代からの駅舎は改築され、ヨ3500形車掌車[12]のヨ4053を改造した貨車駅舎となっている[10]。旧駅舎の基礎の上に設置されている[17]。宗谷本線のほかの貨車駅舎と違い、外壁に華やかな藤色の鋼板が張られている[17]。塗色によるものではなく、完全に新調された外壁で、間隔が細かい波板を使用している[12]。同時に内部も再整備されている模様である[12]。改築当初は他の貨車駅舎と同様の塗色であったが(1993年(平成5年)3月時点ではこの塗色[10])その後外壁にひまわりの絵が描かれた時期[17]を経て現在の外壁となった[17]。駅舎内にトイレを有する[17]。かつての2番線ホームは1番線ホームに比べ有効長が短かった[14]。
かつて林業が盛んであった頃は、近隣の山林から切り出した木材の積み出し駅であった。
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外壁改修前の駅舎(2004年8月)
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待合室(2004年8月)
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ホーム(2017年10月)
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駅名標(2017年10月)
利用状況
乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。なお、1925年(昭和元年)から1955年(昭和30年)および1970年(昭和45年)の数値はいずれも当該年から過去5年間の平均値であり、1日平均はいずれも365で除して算出し括弧書きで記した。
また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。
年度
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乗車人員
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出典
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備考
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年間
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1日平均
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JR調査
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1911年(明治44年)
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6,847
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(18.7)
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[18]
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開通初年度。11月3日から営業。
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1912年(大正元年)
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15,651
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(42.8)
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1913年(大正2年)
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12,749
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(34.9)
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1914年(大正3年)
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10,119
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(27.7)
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1915年(大正4年)
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14,500
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(39.6)
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1925年(昭和元年)
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11,000
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(30.1)
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1935年(昭和10年)
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35,065
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(96.0)
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1955年(昭和30年)
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70,494
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(193.1)
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1960年(昭和35年)
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65,059
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178
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[19]
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1961年(昭和36年)
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59,416
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163
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1962年(昭和37年)
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57,288
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157
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1963年(昭和38年)
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62,442
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171
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1964年(昭和39年)
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66,687
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183
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1965年(昭和40年)
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71,827
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197
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1966年(昭和41年)
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65,966
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181
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1967年(昭和42年)
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64,370
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176
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1968年(昭和43年)
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62,735
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172
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1970年(昭和45年)
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21,695
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(59.4)
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[18]
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1978年(昭和53年)
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74.0
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[20]
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1981年(昭和56年)
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(39)
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[14]
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乗降人員78人
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1992年(平成04年)
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(12)
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[10]
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乗降人員24人
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2011年(平成23年)
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(3)
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[21]
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乗降人員6人
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2012年(平成24年)
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(5)
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乗降人員10人
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2013年(平成25年)
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(4)
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乗降人員8人
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2014年(平成26年)
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(5)
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乗降人員10人
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2015年(平成27年)
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「10名以下」
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[JR北 1]
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2016年(平成28年)
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5.8
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[JR北 2]
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2017年(平成29年)
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5.4
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[JR北 3]
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2018年(平成30年)
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4.8
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[JR北 4]
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2019年(令和元年)
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3.8
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[JR北 5]
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2020年(令和02年)
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3.6
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[JR北 6]
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2021年(令和03年)
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3.4
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[JR北 7]
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2022年(令和04年)
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3.4
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[JR北 8]
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2023年(令和05年)
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4.0
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[JR北 9]
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駅周辺
駅前にレンタサイクルがある[17]。周辺には小さな集落がある。
隣の駅
- 北海道旅客鉄道(JR北海道)
- ■宗谷本線
- 日進駅 (W49) -
*智東駅 - *北星駅 (W50) - 智恵文駅 (W51) - **智北駅 (W52) - *南美深駅 (W53) - 美深駅 (W54)
- *:
打消線は廃駅
- **:上り最終列車は智北駅を通過する。
脚注
出典
JR北海道
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
智恵文駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク