2009年のロードレース世界選手権は、FIMロードレース世界選手権の第61回大会となる。
MotoGPクラスはミシュランの撤退により、ブリヂストンタイヤのワンメイクとなり、予選専用タイヤ(Qタイヤ)は廃止になった[1]。1レースにつきフロント・リアそれぞれ2種類のスペックが用意され、各ライダーには1スペックにつきフロント4本/リア6本の計20本が割り当てられるルールとされたが[2]、フロントについては第7戦ダッチT.T.以降は「どちらかのスペックを5本、もう片方は3本」という選択も可能になった(その場合、前レースの決勝終了後2時間以内に申告が必要)。またウェットタイヤについては1レースにつき4セットが供給され、ウォームアップを含めた全セッションがウェットの場合は決勝用にもう1セットが追加された[3]。
他にも経費削減のためのルール変更がなされ、金曜日のプラクティスセッションの短縮、電子制御サスペンション、ラウンチコントロールシステム、セラミックブレーキの禁止、シーズン中に使用可能なエンジン数の削減、テストセッション数の削減などが決定された[4]。このうち金曜のプラクティスセッションについては、危険であるという各チーム監督の主張を受け、第3戦スペインGP中の協議の結果、第4戦フランスGPから元の1時間へと延長された。レース外でのプライベートテストについても「年間40日以内、タイヤは計300本まで」という制限が設けられた[5]。
250ccクラスは、翌2010年シーズンから4ストローク600ccのMoto2クラスに再編となったため、このシーズンが最後の開催となった。
2009年のグランプリ開催スケジュールは、2008年10月24日に修正された[6]。元々2009年9月20日にハンガリーGPの開催が予定されていた[7]が、オーガナイザー側がドルナに2010年までの開催延期を申し出た。GPの舞台となるバラトンリンクの建設工事が遅れているためである[8]。
開幕戦カタールGPのMotoGPクラス決勝レースは、悪天候のため4月13日(月曜日)に延期された[9]。
上位15名のライダーにポイントが与えられる。ポイントの授与はレースを完走することが条件となる。
† カタールGPでは規定周回数を満たさなかったため、ハーフポイントが与えられた。
† オーストラリアGPにおいて、ロリス・カピロッシ車のエンジン載せ替えをおこなったことにより、スズキはマニュファクチャラーズポイントについて10ポイント減算のペナルティを受けた。2009年度から規定された新ルール「終盤7戦で各ライダーが使えるエンジンは5基まで」に違反したためである。
^全てのチームがブリヂストンタイヤを使用する。
注1 : ミカ・カリオはブルノ、インディアナポリス、ミザノでケーシー・ストーナーの代役を務めた。注2 : ミッシェル・ファブリツィオはブルノでミカ・カリオの代役を務めた。注3 : アレックス・エスパルガロはインディアナポリスとミザノでミカ・カリオの代役を務めた。またマレーシアGP、バレンシアGPでニッコロ・カネパの代役も務めた。
*2009年1月9日、カワサキはMotoGP活動休止を発表した[26]。しかしドルナとの交渉の後2009年2月26日に、マルコ・メランドリの1台体制のチームで参戦を続けることが発表された(ジョン・ホプキンスはチームを去ることになった[27])。2009年3月1日、新しいチームは「ハヤテ・レーシング」として活動することが発表された[28]。