『ザ・ビートルズ・ファースト・アルバム』(英語: The Beatles' First)は、1964年8月にアナログLPとして日本で発売されたトニー・シェリダンおよびビートルズのアルバムである。ここでは、英国盤・米国盤・『ザ・ビートルズ・ファースト・アルバム』以降にポリドールから発売された日本編集アルバムについても記載する。
これら9曲のうち、「スワニー川(英語: Swanee River)」の録音テープはリリース前に紛失し、現存しない(リリースされているものはすべて非ビートルズ・セッションである)。また、「いい娘じゃないか(英語: Ain't She Sweet)」と「クライ・フォー・ア・シャドウ(英語: Cry for a Shadow)」の2曲はビートルズのみのパフォーマンスであり、商業的な録音としてはEMIからのデビュー前には唯一の例である。独ポリドールは1965年まで公式に、トニー・シェリダンのバック・バンドに対してメンバーとは関わりなく「ビート・ブラザーズ(英語: The Beat Brothers)」という名称を与えており、トニー・シェリダンとビート・ブラザーズのクレジットで数多くのレコーディングが行われたが、上記9曲以外にはビートルズは関与していない。また、独ポリドール時代、ビートルズのドラムスはピート・ベストが担当しており、加入前のリンゴ・スターはセッションに参加していない。上記8曲(音源の存在しない「スワニー川」を除く)のレコーディングを収録したアルバムのほとんどはビートルズが参加していないビート・ブラザーズの曲目をも含んでおり、一般的にはビートルズの公式盤とは考えられていない。
『ザ・ビートルズ・ファースト・アルバム』は日本編集盤で、1964年8月21日に発売された。ジャケットのデザインは1964年4月に独ポリドールから発売された『The Beatles' First』と同じであるが、ビートルズ参加セッション8曲を収録したドイツ盤『The Beatles' First』とは異なり、「ホワイ(英語: Why)」と「クライ・フォー・ア・シャドウ(英語: Cry for a Shadow)」の2曲と音源が失われた「スワニー川(英語: Swanee River)」を除く6曲が収録されている。
『若き日のビートルズ』は日本編集盤で、1970年4月21日に発売された。ジャケットのデザインはビートルズの4人の顔写真を持つ子どもたちで、ビートルズ参加セッションからは「マイ・ボニー(英語: My Bonnie)」「いい娘じゃないか(英語: Ain't She Sweet)」「クライ・フォー・ア・シャドウ(英語: Cry For A Shadow)」「聖者の行進(英語: The Saints)」の4曲が収録されている。
『ビートルズ 1961』はドイツ編集盤で、1973年9月21日に発売された。ジャケットのデザインは何度か変更されたが、曲目は1970年5月に独ポリドールから発売された『In The Beginning』、つまりドイツ盤『The Beatles' First』と同じである。ただし、「スウィート・ジョージア・ブラウン(英語: Sweet Georgia Brown)」はビートルズによる演奏でないバージョンなので、ビートルズ参加セッションは7曲が収録されていることになる。