チザニジン
IUPAC命名法 による物質名
5-chloro-N -(4,5-dihydro-1H -imidazol-2-yl)benzo[c][1,2,5]thiadiazol-4-amine
臨床データ 販売名
テルネリン, Zanaflex Drugs.com
monograph MedlinePlus
a601121 胎児危険度分類
法的規制
薬物動態 データ血漿タンパク結合 30% 代謝 CYP 1A2 半減期 1.5時間 データベースID CAS番号
51322-75-9 ATCコード
M03BX02 (WHO ) PubChem
CID: 5487 DrugBank
DB00697 ChemSpider
5287 UNII
6AI06C00GW KEGG
D08611 ChEMBL
CHEMBL1079 別名
4-chloro-N -(4,5-dihydro-1H -imidazol-2-yl)-8-thia-7,9-diazabicyclo[4.3.0]nona-2,4,6,9-tetraen-5-amine 化学的データ 化学式 C 9 H 8 Cl N 5 S 分子量 253.712 g/mol
Clc1ccc3nsnc3c1NC/2=N/CCN\2
InChI=1S/C9H8ClN5S/c10-5-1-2-6-8(15-16-14-6)7(5)13-9-11-3-4-12-9/h1-2H,3-4H2,(H2,11,12,13) Key:XFYDIVBRZNQMJC-UHFFFAOYSA-N
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チザニジン (Tizanidine)は筋弛緩薬 として用いられる医薬品 の一つである。中枢α2 -アドレナリン作動薬 に分類される。多発性硬化症 、ALS 、痙直型両麻痺 (英語版 ) 、背部痛 (英語版 ) 、脊椎 や中枢神経系 の障害を原因とする痙攣 、こむら返り 、筋肉 の強張りの治療に使用される。線維筋痛症 の症状緩和にも用いられる[ 1] 。適応外使用として、片頭痛 、不眠症 、てんかん の治療にも使用される。商品名テルネリン [ 2] 。
テルネリン錠
効能・効果
チザニジンはバクロフェン やジアゼパム よりも忍容性の高い抗痙攣薬 として2008年に報告された[ 3] 。チザニジンの作用は強力で、2 mgの用量で低血圧 を生じ得るので、起立性低血圧 の既往を有する患者には注意が必要である。
禁忌
副作用
重大な副作用は、ショック 、急激な血圧低下、心不全 、呼吸障害、肝炎、肝機能障害、黄疸 である[ 4] 。
他に、眩暈、眠気、脱力感、神経過敏、幻覚、抑うつ、口渇、便秘 、下痢 、胃痛、胸焼け、筋肉の痙攣、腰痛、発疹、発汗、腕・脚・手・足のピリピリ感が副作用として発生する[ 5] 。
チザニジンは時に肝細胞型の肝障害を誘発する。臨床試験ではチザニジンを服用した患者の最大5 %に肝機能検査値異常が見られたが、服用を中止すると症状は消失した。チザニジンの初回投与時から6か月間は定期的に肝機能を検査する必要がある。
相互作用
チザニジンは中程度以上のCYP1A2 阻害薬とは併用できない。フルボキサミン またはシプロフロキサシン を使用中の患者で血中濃度のAUC (濃度-時間曲線下面積)がそれぞれ33倍、10倍に上昇する[ 4] 。モキシフロキサシン 、レボフロキサシン 、シプロフロキサシン 等のフルオロキノロン系合成抗菌剤は、チザニジンとの併用で血中濃度が上昇するので避けるべきである[ 6] 。さらに、チザニジンは中枢抑制薬と相互作用する。飲酒で胃部不快感や胸焼けを誘発する。
チザニジンの分布容積 は2.6L である。
出典