高橋広樹
高橋 広樹(たかはし ひろき、1974年9月7日[1] - )は、日本の声優、俳優、歌手。マック・ミック所属[1]。既婚。 来歴生い立ち子供の頃の夢は当時は新日本プロレスがゴールデンタイムで生放送されていたこともあり、「プロレスラーになること」であった[4]。特に佐山聡のファンだったという[5]。プロレス道場を探していたが、近所になかったため空手道場に通っていた[6]。中学時代に「何か格闘技をやりたい」と思い、柔道部に所属していた[4]。 高校に進学後もレスリングをしたかったが、レスリング部のある高校に進学できず、スタン・ハンセンがアメフト出身だったこともあり、アメフトに近かったラグビーを始める[4]。当時はテレビドラマ『スクール☆ウォーズ』も流行しており、「ラリアットも鍛えられそうだし、タックルもできるし……」と思っていたという[4]。しかし、格闘技に携わる機会やスポーツで怪我していたなどにより、その夢が実現不可能だと気づいてからもショービジネスの世界への憧れは捨てきれないでいたが、高校卒業後の進路に迷った際に雑誌の記事を見て、憧れていたプロレスラーは、人前でパフォーマンスして人々を熱狂させるエンターテイナーだと思っていたため、「声優、俳優といったエンターテイナーに向いてないだろうか」と気になり、「どんな世界なのか、ちょっと見てみよう」と声優・タレントの養成所(CHK声優センター[7])に申し込む[4]。職業としての声優は知っており、「お芝居のトレーニングをするんだな」と思って通い始めていたが、レッスンを受けていくうちに、芝居をすることの面白さに引き込まれたという[4]。高校卒業後は専門学校(東京アナウンス学院放送声優科[8])へ進学した[4]。 キャリアその専門学校で2年間勉強していたが、最初に通っていた養成所も継続して通っていた[2]。19歳の夏にその養成所の人物から「アニメのオーディションに行ってみませんか?」と声がかかって、そのオーディションで、一緒に受けていた女性が『美女と野獣』のセリフをすることになり、スタッフが「野獣役をやる人、いない?」と言ったため、「僕、やります」と手を挙げてしてもらったという[2]。 結局そのオーディションでは落選したが、別の役でレギュラー出演させてもらった1994年に『マクロス7』の金龍役でデビュー[2][3]。 声優デビュー当初から舞台役者になろうと思っていた時期もあり、養成所でアフレコのレッスンを全くしておらず、養成所にもアフレコ設備が整っておらず、ほぼぶっつけ本番のような状態でアフレコスタジオに行っていた[2]。 最初の頃は何もできず、緊張しており、オーディションの時の「野獣の声がよかったんだろうな」というのはわかっていたが、緊張で声がうわずり、低い声が出なかった[2]。 絵の雰囲気と全然違う声になり、ドキドキしていることから早口になって口の動きとも合わずNG食らって何度もやり直し、やればやるほどグズグズになっていくという悪循環で、結局そのキャラクターは、頑張って低い声にしようとしてもできず、ダミ声みたいな感じになってしまった[2]。 心を込めて演技をしても、監督から「キャラクターが違う」と言われ、そんな感じでスタジオ内の空気はどんどん重くなった[6]。1回目の収録はボロボロで、泣きながら帰ったという[6]。 その頃に「お前は芝居が下手だな」と言ってくれた先輩がおり、その先輩とは2016年時点でも仲が良く、その時は「お前、本当に下手だな。辞めちまえ」と言われていたが、言ってくれるのは、愛があるとことだった[2]。怒られながらも「お前は下手なんだから、もっとこうしたほうがいいぞ」、「もっとゆっくりしゃべれ」、「もっと声を出せ」のようなアドバイスをくれた[2]。 そういうことはその場では気づけず、愛があるとも感じなく、当時のアニメは1年間あったため、何度も現場に行くうちに徐々に愛を感じるようになり、先輩と一緒に食事に行ったり、飲みに行ったりさせてくれた[2]。 当時の男性声優は皆怖く特に10年以上のキャリアのある人物は、「怖い」と思い、「至極当然だ」、「怒られていたのは叱咤激励であり、いい作品を作るための当然の作業だったんだな」と思ったという[2]。 オフィスCHK、トリトリオフィス[9]、フリー[10]、ビッグショット[11]、クオラスなどを経て、現在マック・ミック所属。7人組の男性声優ユニット「謎の新ユニットSTA☆MEN」のメンバーを務める。 特色2000年代以降は洋画吹き替えへの出演が多くなり、『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』(劇場版&DVD版)、『トップガン』、『ギャング・オブ・ニューヨーク』、『バットマン ビギンズ』(3作ともテレビ版)とヒット作に立て続けに主役の声を当てている。また韓国版『花より男子〜Boys Over Flowers』の道明寺他、韓流ドラマの吹き替えも多い。俳優ではジェイク・ジレンホールやマット・ボマー、イ・ミンホなどを担当している。 ギタリストの佐藤晃と「平成ギター兄弟(仮)」というユニットを組んでアコースティックライブ活動をしている。 人物自身の声優デビュー15周年記念イベントのパンフレットでは、鈴村を初めとした「STA☆MEN」のメンバー以外に、甲斐田もメッセージを寄せている。 デビュー作の『マクロス7』が終えた後、声優としての仕事は全然なく、たまに『マクロス7』のディレクターに呼んでもらっていたくらいだった[2]。アルバイトをしながら舞台に出演する生活を送っており、たまに声の仕事をさせてくれるという感じだった[2][6]。 それでも少しずつ制作会社の人物との縁が繋がってオーディションを受けて、『HUNTER×HUNTER』に出演[6]。『HUNTER×HUNTER』が放送開始してからしばらく経った時に、先輩から「この仕事に命をかけるという覚悟が生まれないから、バイトなんてやめちまえ」と言われた[6]。「でも仕事がないときもあるし、まだ不安なんです」と言っていたところ、「それがダメなんだ、覚悟を決めろ」とその言葉で25、26歳の時、仕事を役者1本に絞ろうと覚悟を決めた[6]。 その人物は『マクロス7』の時にものすごくたくさん怒った人物であり、たまに会うと叱咤激励をしてくれていた[6]。その先輩の言葉がなかったら、どこで覚悟をしたかわからないという[6]。 ターニングポイントになった作品は『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』でそれ以前にも、色々レギュラー番組はあったが、役者1本で食べていけるほどの稼ぎはなかったが、制作会社の人物に呼んでくれたことがきっかけで、『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』に出演[2]。これが1年以上のレギュラーになり、この作品に出演させてくれたことでファンを感じ始めた[2]。 『HUNTER×HUNTER』に出演した時も確実に認知度が上がったのを実感し、『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』、『HUNTER×HUNTER』、『テニスの王子様』が、20代の高橋の声優人生においてすごく大きな意味を占めており、その最初が『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』なのかなという気がしているという[2]。 それまでは、「ファンに喜んでもらえるのがエンターテイナーだ」ということを考えておらず、気持ちが自分に向いており、「自分がどうやったらうまくできるだろう」とそんなことばかり考えており、演劇をしている時も、客に来てくれて喜んでもらいたいという気持ちはあったが、「自分がどう芝居をするか」という自己顕示欲のほうが強かった[2]。その時、あるプロデューサーから「それじゃ、観てくれている人は楽しくないよ」と言われて、「それはそうだよな」と思った[2]。 『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』に出演後、観てくれている人物のことを考えられるようになり、「このセリフはもっと熱く言ったほうが喜ばれるよね」のような言い方をよくされたのも『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』だった[2]。この作品を経験し、かつて「観客を熱狂させたい」とプロレスラーに憧れていた頃の高橋と「繋がっていたのかな」と語っている[2]。 『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』以降は、アルバイトをしなくても食べていけるようになったが、数年間は、アルバイトか演劇の日々だった[2]。演劇も2カ月に1公演ぐらいのペースだったが、客が少ないながらも芝居をやり続けて役者でい続けられていたため、モチベーションになった[2]。「声優を目指してなかったのに声優になれた」という時点で奇跡だったため、「夢の時間は終わった……」と思い、声の仕事がなくても腐ることはなく、偶に仕事が来ると「ありがたいな」くらいに思った[2]。その時に「舞台役者としてどうしていこうかな」と考えており、「30歳までに役者としてのステータスを得られなければ辞めよう」と思っていた[2]。色々な人物たちとの縁で舞台に出演したり、自分から「出させてほしい」と言いに行ったりして、演劇の公演があることがモチベーションだったという[2]。 『テニスの王子様』のオーディションでは当初、手塚国光役と乾貞治役で受け、本人としては乾役に手ごたえを感じて終わったが、後日再オーディションの現場で渡された台本には「菊丸英二」と書かれていた。天真爛漫でハジケたキャラである菊丸役に戸惑ったものの、「なんかやったれ!」とその場凌ぎで作った一番高いトーンで無理矢理喋ってできたのが彼流の菊丸声(当初は今よりもう少し低かった)。受かるはずがないと自身は思っていたのに合格の電話をもらった。後のインタビュー[信頼性要検証]で、「菊丸を演じることによって演技の幅が広がった」「小学生役でもできるんじゃないかと思えるようになった」と語っている。また、『テニスの王子様』には六角中3年の木更津亮としても出演しており、「ゲームとしての出演がアニメよりも先だったためまったく違うキャラになってしまった」とペアプリで仁王雅治役の増田裕生に語っている。 文化放送のラジオ番組『BE YOURSELF』では4年3か月の間、単独パーソナリティを務め、オープニング・エンディングテーマにも本人の曲が使われた。夢を持つ人を応援するという面のあるこの番組では、ヒューマンアカデミーの学生である声優志望の若者たちがアシスタントとして様々なコーナーにチャレンジしており、高橋は指導は厳しいが気さくな良き先輩として慕われていた。毎年3月の公開録音で涙の「卒業」を迎え代替わりするアシスタントは、男女合わせて計20人になる。 小学生の頃は肥満児だった[6]。家が精肉店でおやつにとんかつが出てきたため、学年で一番体重があるんじゃないかと自身が思う程太っていた。ただし、実家の精肉店は2005年に閉店している。この店名は「肉の高橋」という名前であり、子供の頃のあだ名は「にくたか」だったという。その後、前述の生活をしているうちに体が筋肉質へ変わっていったという[6]。 趣味・嗜好卵かけごはんが好物。実写DVD『CROSS CHORD』第3巻のメイキングの冒頭数分を使って、おいしい卵かけごはんの作り方をレクチャーした。また、『BE YOURSELF』のラジオCDには自身による作詞作曲の「卵かけごはんの唄」が収録されている。 高い所や東京タワーが大好きである。2008年10月、ラジオ『BE YOURSELF』が200回を迎えることになり、199回目にプレ200回としてアシスタントを従えて東京タワー巡りをしたり、後半は東京タワーにある小さなステージでミニライブまで開催した。 出演太字はメインキャラクター。 テレビアニメ
劇場アニメ
OVA
Webアニメ
ゲーム
吹き替え担当俳優
映画
ドラマ
アニメ
特撮
ラジオ※はインターネット配信。
デジタルコミック
CM
CDドラマCD
BLCD
ラジオ、トーク、朗読CD
朗読
実写・DVDイベントDVD
・TANABATA GIG 2012 黄金の織姫たちへ ・NEW DAYS 2016 春のサブミッション
舞台DVD
ライブDVD
DVDドラマ、映画
その他
テレビ番組※はインターネット配信。 舞台
以下、公演日不明 同人ゲーム
その他コンテンツ
ディスコグラフィ→謎の新ユニットSTA☆MENでの活動については「謎の新ユニットSTA☆MEN」を参照
シングル
アルバムオリジナルアルバム
ベストアルバム
キャラクターソング
※印のユニット
その他参加作品
ライブ
※ライブのメンバーは主に次の3通りがあり、1つのライブの中で曲によって変えることもある。
脚注注釈シリーズ一覧
ユニットメンバー
出典
外部リンク
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